1. トップ
  2. 製造会社「注文がまだ止まりません」→台湾で大ヒットした『メタルバナナ』の正体に迫る

製造会社「注文がまだ止まりません」→台湾で大ヒットした『メタルバナナ』の正体に迫る

  • 2024.1.11

「メタルバナナ」という商品をご存知でしょうか?「バナナ」という名前ですが、食べるバナナではなく、キャンプなどで使えるハンマーなのです。

IRON FACTORY IKEDA(@IRON_IKEDA)さんが、メタルバナナをX(旧Twitter)上に投稿すると、台湾で爆発的な大人気となりました。

台湾からの注文が殺到しているという「メタルバナナ」はどんな商品なのでしょうか。

釘を打つこともできる「バナナ」がこちらです。

これはバナナにしか見えません!本物のバナナをコーティングしているのかと思うほど、バナナそっくり。

しかしこちらの商品はバナナではなく、ブロンズ素材でバナナの形や大きさ、質感を完全に再現した商品なのです。メタルバナナは、広島の精密鋳造メーカー「CASTEM」の新規事業部「IRON FACTORY」から生み出されました

台湾で大人気のメタルバナナはなかなか注文が止まらなかったとのことです。

大人気のメタルバナナ

「メタルバナナ」について、IRON FACTORY IKEDAさんに詳しいお話をお伺いしました。

---台湾で人気になっていることについてどう思われていますか?

「メタルバナナについてはこれまでも何度か話題になっていましたが、今回はそれを越えるバズり方となっており、正直驚いています

---台湾からの注文も止まらないようですね。

「元々、日本国内でのみ生産していたのですが、注文殺到のため、生産が追いついていません。そこで、弊社フィリピン工場でも製作することを決めました。2つの工場で製作することで、より早くメタルバナナを台湾のお客様にお届けする生産体制を整えます」

---なぜ台湾で人気になっているのでしょうか?

「私のXでの投稿がなぜか台湾のメディアで取り上げられ、広く拡散される事態となりました。FacebookやInstagramで『鋼鐵香蕉』と検索すると非常に多くの記事が出てきます。『鋼鐵香蕉』が台湾のGoogleのトレンド10位にもランクインしていました」

---す、すごい…!皆さんは何用にお求めになっているのでしょう…?

「現在、多い時で1日に1,000本を超える注文がきていますが、Xを見ていると自分用というよりもギフトとして購入されている方が多いようです。私自身も台湾の方がどのように使われているのか知りたいです」

---IRON FACTORY IKEDAさんも「なぜ!?」という大流行なのですね。

メタルバナナはどう使う!?

 

undefined
出典:IRON FACTORY IKEDA(@IRON_IKEDA)さん

---メタルバナナはどういった経緯で誕生した商品んなのでしょうか?

「実はメタルバナナ自体は2016年に商品化されました。弊社の本業は『精密鋳造』という技術でロケット部品や医療機器部品など、あらゆる産業の精密な金属部品を作っております。精密に金属化できる本業の技術を使って、身近な果物や野菜を忠実にメタル化したら面白いよねという意見からメタルバナナは誕生しました。しかし、メタルバナナは全く売れずでして…売れても年間数本しか売れない商品でした」

---そこからどのようにヒットに繋げたのでしょうか?

「そこで、2020年に商品名を『メタルバナナ』から『バナナハンマー』に変更し、『凍らさなくても釘が打てる』とハンマーに振り切ったことで、世界中で記事が拡散され話題になってしまいました。今は台湾からの注文が最も多いですが、香港、シンガポール、タイ、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアからの注文も増えています

---どんどん広がっているのですね!まだまだ人気が続きそうなバナナハンマーはこれからも大注目ですね。

メタルバナナのヒットに驚きの声

こちらの投稿を見た人たちからは、さまざまなコメントが寄せられました。

「一体台湾の何処に需要があるのか…謎が深まるばかりだ」
「台湾でなにに使ってんのやメタルバナナ」
「台湾で一体何が起きてるの…(笑)」
「いやマジでどんだけ売れてんだよメタルバナナ」
「何がどうなってヒット商品が生まれるのか本当に分からん世の中だなぁ」

なぜ台湾で売れているのかが不思議だという人が多かったようです。ヒット商品はどこから生まれるかわからないものですね。

とはいえ、ここまで大ヒットとなった理由の一つは、技術力の高さがあるのでしょう。日本のメーカーの技術力には驚かされることが多いですね。



取材協力:IRON FACTORY IKEDA(@IRON_IKEDA)さん