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初回から“伏線”だらけでSNSが白熱…!『新・日曜劇場』暗示されているナゾとは?

  • 2024.11.3

10月20日から放送が始まった日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』。1955年の長崎県・端島と2018年の東京が交互に描かれるヒューマンラブエンターテインメントでありながら、しっかりと謎が提示されている。

第1話放送後、SNSでは気になるシーンや人物の行動に対して伏線ではないか?と注目が集まった。

いづみは一体誰なのか

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日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』第1話より (C)TBS

『海に眠るダイヤモンド』は、長崎県・端島で職員として働く鉄平(神木隆之介)の幼馴染と過ごす日常と、現代の東京でホストとして無気力に過ごす玲央(神木隆之介)と謎の婦人・いづみ(宮本信子)の関係が同時に描かれている。いづみは現在の廃墟となった端島を見て涙を流すなど、ゆかりがあるようだ。玲央に近づいたのも、いづみの忘れられない人に玲央が似ていたからだという。

一人二役であることを踏まえれば、玲央に似た人=端島で職員として働く鉄平と考えるのが自然だろう。また、端島パートで玲央の周りにいる女性の朝子(杉咲花)、百合子(土屋太鳳)、リナ(池田エライザ)の誰かである可能性が高い。

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日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』第1話より (C)TBS

第1話では鉄平がリナにかけた「人生、変えたくないか?」というセリフを、現代パートでいづみが玲央にかけていたり、百合子が首元のネックレスを握る仕草をいづみも行っていたりと、気になるカットがいくつも挟み込まれた。

この作品が提示する“いづみは一体誰なのか”という謎を楽しむためのヒントが、第1話の時点で複数提示されており、どんな小さなセリフや仕草も見逃せない。

1965年に海を渡るリナと「結婚しない?」の真意

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日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』第1話より (C)TBS

鉄平といづみのセリフの一致や百合子といづみの仕草の一致などは、シーンの構成上とてもわかりやすいヒントだった。

ここで注目したいのが、第1話の冒頭シーン。手書き文字で1965年と表示されたあとに、明け方の海を赤ん坊を抱きながら小舟で渡るリナの姿が描かれている。鉄平が長崎大学を卒業して、炭鉱の職員として働き始め、リナと出会ったのが1955年。その10年後にリナは赤ん坊を抱き、端島を出て行ったということだ。10年の間に誰かとの子供を産み、端島を出ていかざるを得ない事情ができたと考えられる。ちなみに、いづみの息子や孫はいづみと長崎とのつながりについて知らない様子だった。短期間住んでいたのであれば、知らないことにも頷ける。

しかし、SNSではリナといづみの利き手が違うと指摘する声も。また、鉄平と玲央の顔が似ている理由が、血縁だからということも考えられる。リナの抱いていた子供が玲央の親という可能性もあるかもしれない。

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日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』第1話より (C)TBS

鉄平と似ているからという理由で玲央に声をかけたいづみは、「結婚しない?」と開口一番に問いかけている。いづみが過去に鉄平と別れざるを得なくなってしまい、後悔が残っているという証ともとれる。

また、いづみは玲央と出会ったシーンで、コンビニのおにぎりを食べているが海苔を巻かずに食べていた。いづみには秘書がついており、親族もいい暮らしをしていることから、コンビニでおにぎりを購入したことがなく、食べ物にもあまり執着がないという表現ともとれる。そういったいづみの細かい行動から見える人間性や端島パートで描かれる幼馴染の女性たちと鉄平の関係の行く末が、いづみが誰なのかという謎の種明かしにつながっていくのだろう。

『海に眠るダイヤモンド』は、しっかりと謎を提示しながら、大枠は恋や友情、職業や生まれ育った土地への誇りなど、人間の感情がしっかりと描かれたヒューマンエンターテインメントだ。

登場人物たちの繊細な感情表現に注目していくことが、謎解きの楽しさにもつながる唯一無二の楽しみ方ができるドラマと言えるだろう。



TBS系 日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』 毎週日曜よる9時

ライター:古澤椋子
ドラマや映画コラム、インタビュー、イベントレポートなどを執筆するライター。ドラマ・映画・アニメ・漫画とともに育つ。X(旧Twitter):@k_ar0202