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ゆらぐ春にアーユルヴェーダの知恵を|The Ayurvedic Ritual①

  • 2023.12.10
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ゆらぐ春にアーユルヴェーダの知恵を|The Ayurvedic Ritual①
出典 FUDGE.jp

世界最古の医療「アーユルヴェーダ」。時を超えて現代にまで伝わる理由は、いつでも私たちに寄り添い、生きた知恵を教えてくれているから。そんなアーユルヴェーダが教えてくれる、春に起こりがちなトラブルをケアする方法とは?

教えてくれたのは…

三野村なつめさん
アーユルヴェーダ・アドバイザー。コスメブランド〈ARYURVIST(アーユルヴィスト)〉設立者。レシピBOOKとスパイスセットの「整えごはん」を主宰する。

“健康でしあわせに生きる”ためのアドバイスにあふれる伝承医学

「アーユルヴェーダは西洋の医療と異なり、“人はそれぞれ体質が違う”という考えからスタートします。同じ場所にいても風邪を引く人もいれば引かない人もいる。アーユルヴェーダの概念を知れば、世界でひとりだけの自分自身を知ることができるのです。

そして医療の枠を大きく超えて、“健康でしあわせに生きるためにどうするべきか”ということまで言及しているのも大きな特徴。アーユルヴェーダは行動学や哲学、経済学などさまざまなジャンルを本の縄で括ったようなもの。心まで健康でいるために、暮らしの中で手軽に実践できるアドバイスがたくさんあるのです。

下記で説明している通り、自然界すべてのものに『ドーシャ』と呼ばれる生命エネルギーが宿っていて、季節によって移り変わっていきます。春は3つあるドーシャのうち『カパ=水のエネルギー』の季節。この時期特有の不調をアーユルヴェーダの知恵を生かした健康法で正し、自律神経の乱れまでも整えていきましょう」

肉体を機能させる3つの「ドーシャ」

「ドーシャ」とは、生命エネルギーのこと。植物や動物、この世界すべてに「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」と大きく3つのドーシャが流れていて、自然の一部である私たち人間の体内にもこのドーシャはあります。誰しも必ず3タイプのドーシャを持っていますが、それぞれのバランスは一人ひとり違い、ドーシャのバランスがその人の体質を表すと考えられます。

ゆらぐ春にアーユルヴェーダの知恵を|The Ayurvedic Ritual①
出典 FUDGE.jp

アーユルヴェーダで「春」はどんな季節?

ドーシャのバランスは季節の中でも変化。晩冬から春はカパ(水のエネルギー)が強まる季節。冬に溜め込んだカパが雪が溶けるようにゆるみ出し、身体の外にあふれてくる時期。自然界すべてのものが、水のエネルギーの影響を受けやすくなるシーズンです。

ゆらぐ春にアーユルヴェーダの知恵を|The Ayurvedic Ritual①
出典 FUDGE.jp

心と身体のバランスが健康へと導く

「サットヴァ」「ラジャス」「タマス」の3つのグナ(性質)は、身体と心の傾向にも当てはめることが可能。身体はサットヴァで知識を得てラジャスで行動でき、タマスで休息を得ることができます。心ではサットヴァは純粋性を、ラジャスは激性を、タマスは惰性を表します。サットヴァ(純粋性・知識)を高めることでバランスが保たれるのです。

ゆらぐ春にアーユルヴェーダの知恵を|The Ayurvedic Ritual①
出典 FUDGE.jp

Illustration : Miku Tsuchiya design : naoi design office text : Natsume Minomura edit : kiitos. re-edit:Yuri Iwata[press lab]
※kiitos. vol.23(2022年5月13日発売)より抜粋。

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