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チェコ・プラハで過ごす冬。クリスマスはヨーロッパの魅力が全て詰まった街へ

  • 2023.12.7
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こんにちは、トラベルフォトライターのKANAです。

イギリス・ロンドンで暮らしながらヨーロッパ各国を巡っている筆者が今回ご紹介するのは、ヨーロッパの魅力がギュッと凝縮された街、チェコの首都プラハ。

世界でもっとも美しい街とも言われるプラハは、今まさに始まろうとしているクリスマスマーケットの時期に最高の盛り上がりを見せます。

だんだん寒くなり冬の訪れを感じる今、華やかなクリスマスシーズンを満喫すべく、クリスマスを計画を立てていきましょう。

世界で一番美しい街、チェコのプラハ

チェコ共和国(Czech republic)の首都であるプラハは、「世界でもっとも美しい街」とも言われる、観光客に人気の都市。美しい建築物、豊かな歴史、独自の文化など、たくさんの魅力が詰まった見どころ溢れる街です。

街は広く「新市街」と「旧市街」に分かれており、この2つはブルタワ川によって隔たれています。

この2つのエリアを繋いでいる有名な橋のひとつが「カレル橋」と呼ばれる石橋。橋そのものの造りもすばらしいですが、橋から眺める街並みが美しいとして、人気の撮影スポットにもなっています。

橋には観光客だけではなく、多くのストリートアーティストも集まります。この時期、日中は歩くのが困難なほど人で溢れることもあるため、スリには十分に気を付けましょう。朝一番の時間帯は比較的空いているので、橋で写真を撮りたい方は午前中に訪れるのがおすすめです。

カレル橋を渡り、メイン観光地である旧市街地に到着すると、そこはまるでディズニーワールドのような世界。おもちゃのようなカラフルな建物で囲まれ、街全体どこを見渡しても写真映えのするかわいらしい景観が広がります。

そんなプラハが1年のなかでもっとも賑わうといわれているのが、12月上旬〜1月上旬のクリスマスシーズン。市内のいたるところでクリスマスマーケットが開催され、プラハの街全体が華やかに彩られます。

夜になるのが早い時期だからこそ、より魅力が増す旅先ですよ。

人生で1度は行きたい!チェコのクリスマスマーケット

ヨーロッパでは、11月中旬から1月上旬にかけて、さまざまな場所でクリスマスマーケットが開催されます。

今までさまざまな国のクリスマスマーケットに足を運んできた筆者ですが、チェコ・プラハのクリスマスマーケットは特に印象的でした。

旧市街広場(Staroměstské náměstí)

クリスマスマーケットのメイン会場となるのが、街の中心にある旧市街広場です。歴史地区にある最古の広場で、広場をぐるりと囲むようにゴシック様式の建物が並んでいます。

今年のクリスマスマーケットは、2023年12月2日~2024年1月6日の32日間。入場は無料で、10時から22時まで開催しています。

基本的にヨーロッパのクリスマスは日本のお正月のようなイメージで、家族団らんを楽しむ期間とされています。

そのためクリスマス当日の12月25日はクリスマスマーケットをはじめ、街のレストランやスーパーは閉店し、公共交通機関ですら動いていない国が多いもの。一方、プラハのマーケットは12月25日のクリスマス当日も開催されます。

広場は色とりどりに装飾された木製の小屋で構成され、地元の手工芸品や伝統的なクリスマスのお菓子が並びます。

陶器、宝飾品、ガラス製品、刺繍レース、木のおもちゃ、キャンドル、クリスマスツリーのオーナメント、冬の帽子や手袋など、見ているだけでワクワクする品物がたくさん。

屋台で素敵なお土産を見つけ、家に持ち帰って飾ったり、クリスマスプレゼントにしたりするのもいいですよね。

目の前の屋台で調理される地元の食べ物や飲み物もマーケットのお楽しみのひとつ。

チェコのお菓子といえば「トルデルニーク」と呼ばれる煙突型のケーキが有名です。

トルデルニークは、生地を棒に巻きつけて直火で焼き、砂糖とクルミを混ぜたものをトッピングしたお菓子。ボリューミーな見た目に反し、甘すぎない生地のおかげでとても食べやすく、あっという間に食べ切れちゃいます。

市内のあらゆるお店でトルデルニークが焼かれているため、風に乗ってやってくる甘い匂いについつい誘われること間違いなし。

筆者は滞在中に3度も食べてしまいました。そのまま食べてもとてもおいしいですが、内側にチョコレートソースが塗られていたり、アイスクリームが詰められたりしているものもあり、いろいろな味を楽しめます。外側はカリッと香ばしく、内側はモチモチで癖になる味わいです。

マーケット中央にあるクリスマスツリーの点灯式は17:30、18:30、19:30、20:30、21:30と、1時間ごとに繰り返されます。

伝統的なクリスマスの色である緑、赤、金、白を基調とした装飾が施され、一度見たら忘れられない幻想的なひとときを演出してくれます。

ヴァーツラフ広場(Václavské náměstí)

旧市街広場から徒歩5分の距離にあるヴァーツラフ広場も、この時期に欠かせない人気スポットのひとつ。

旧市街広場と同じく2023年12月2日~2024年1月6日の間、10時から22時まで開催されています。国立博物館(Národní muzeum)を背景に、ずらりと並ぶシャレーは圧巻の光景。クリスマスムードを存分に感じられます。

プラハ城(Pražský hrad)

プラハを代表する有名な観光地のひとつであるプラハ城でも、聖ジョージ大聖堂前の広場でクリスマスマーケットが開催されます。こちらも入場料は無料ですが、営業時間が9時~18時(19時)と少し短いので注意が必要です。

プラハ城は見晴らしのいい山の上に建てられており、景勝地としても知られています。展望台からはプラハの街全体を眺めることができ、写真映えもばっちりです。

世界最古の天文台プラハオルロイ(Pražský orloj)

プラハを訪れたら見逃せないのが、旧市街広場に位置するプラハの天文時計「プラハオルロイ(Pražský orloj)」。現在も稼働する世界最古の天文時計として、プラハの街のランドマーク的存在です。

もっとも古い部分である機械式時計と天文文字盤は1410年に作られたもので、その美しいデザインと、素人が見てもわかる精巧な作りに、思わず見とれてしまうこと間違いなし。

600年以上もの間、時を刻み続けていると考えると感慨深いものがありますよね。

この天文時計台はその美しい外観のみならず、内部見学ができる展望スポットとしても知られています。

厳密には時計の内部には入れませんが、旧市庁舎の塔には入場可能。塔には博物館があり、天文時計の舞台裏を見ることができます。

そんな旧市庁舎塔の一番の見どころとなるのが、最上階の展望台です。

この展望台までは、ぐるぐると螺旋状になった坂道を登っていく必要がありますが、追加料金を払うとリフトに乗ることも可能です。体力に自信のない方でも安心して頂上までたどり着けます。

頂上まで登ると、プラハの街並みを何kmも先まで見渡せます。

とくにこの時期は、イルミネーションで彩られた旧市街広場を中心に、キラキラと輝く街の様子を一望できるので、イルミネーションが始まる夕方以降に登るのがおすすめ。

展望台は360度ぐるりと一周することができ、見る場所によって雰囲気の違いを楽しめます。通路はかなり細く、この時期は観光客が多いため、写真撮影には少し苦戦するかもしれませんが、忘れられないロマンチックな景観を目に焼き付けることができるでしょう。

展望台へのチケットは人気で長蛇の列ができることもあるので、せっかくの観光時間を無駄にしないためにも、チケットは事前にオンラインで購入しておくとスムーズです。

チェコの文化的スポーツ、アイススケートを楽しもう

本格的な冬の到来を告げるウィンタースポーツといえば、アイススケートやスキー、スノーボードですよね。国際的に有名なアイスホッケーの拠点であるチェコには、アイススケートができる場所がたくさんあります。

クリスマスシーズンはマーケット付近にたくさんの仮設アイススケート場が併設されますが、筆者のおすすめは「リバーリンク(River Rink Karlín)」。

その名の通り川沿いにあるケートリンク場で、アイススケートに疲れたら隣接しているバーで休憩できます。ぜひアイススケートを楽しんで、チェコらしい冬の過ごし方を体感してみてください。

クリスマスマーケットを見渡せる絶景バー

先ほどご紹介した天文台プラハオルロイやプラハ城の展望台など、さまざまな眺望スポットがあるチェコですが、穴場スポットとしておすすめしたいのが「Terasa U Prince」。

ホテルの最上階にあるレストランのテラス席からは、きらびやかなプラハ旧市街のクリスマスマーケットとプラハの天文時計を同時に写真に収めることができます。

まさに隠れた撮影スポット。夜景を見ながらお酒を楽しむ、ロマンティックなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

水よりも安い!世界一ビールを飲む国で本場のビールを楽しむ

プラハは他のヨーロッパ諸国と比べて全体的に物価が安く、観光客が多くやってくる理由のひとつと言われています。

なかでも、ビールの値段はその好例です。

チェコは、地球上でもっとも古い2種類のビールのひとつであるピルスナーの本家本元。そのためビールが大量に醸造されており、国民一人あたりのビールの消費量も、世界一多いといわれています。

プラハのどこに行くか、またどんな種類のビールを飲むかにもよりますが、基本的にビールは水よりも安く飲むことができます。

実際、筆者が地元のお店を訪れた際には、ペットボトルの水よりも安い値段でビールが提供されていました。ビール好きなら、プラハのパブではかなり満足度の高い体験ができるでしょう。

もちろん値段が安いだけでなく、ビールの種類も黒ビールから淡色ビールまで豊富。チェコはビール好きにとってまるで天国のような場所です。

ついつい飲みすぎてしまったときの酔い覚ましには、ダルタバ川沿いの散策がおすすめ。

曲線的なデザインが特徴の現代的なオフィスビル「ダンシング・ハウス」をはじめ、川沿いにはご覧の通りカラフルな建物が立ち並び、ただ歩いているだけで楽しい時間を過ごせますよ。

ヨーロッパの魅力が詰まったプラハの冬旅

だんだんと寒くなってきて外出するのが億劫になりがちなこの時期。

自宅でのんびりと過ごすのもいいですが、世界にはこの時期だからこそ、よりその魅力が光る旅先がたくさんあります。

とくに街全体が「冬のワンダーランド」と化すクリスマスマーケットは、この時期にしか開催されない年に一度、限られた期間のみのお楽しみ。日本とは一味違う、本場のクリスマスシーズンを体感してみてはいかがでしょうか。

All photos by Kana Kawahata

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