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なにが正解? それぞれが考える 育児休業とその先

  • 2023.12.6

正解は1つじゃないからそれぞれが考える育児休業とその先

育児休業を取得するのは、本人と家族だけでなく職場環境も重要な問題です。自分が休み中の仕事は? 復職後は以前のように働ける? キャリア形成に支障は? それぞれの立場から「育休」そして「その先」について考えます。

illustrator/SHOKO TAKAHASHI

出典:シティリビングWeb

育児と仕事、両方に完璧を望むのはぜいたく!? リアルな現状と課題とは?

【働く女性はどう考えている?】

出典:シティリビングWeb
出典:シティリビングWeb

※ アンケートはシティ共働きメンバーズを対象に2023/11/1~11/6実施(有効回答数101)

東京都 が考える“育業”

育児は社会全体で取り組むべき“しごと”

マインドチェンジの必要性

育児休業を「仕事を休む期間」と捉えるのではなく、「社会の宝である子どもを育む期間」と考える社会のマインドチェンジを図るため、東京都では2022年から育児休業の愛称を「育業」としています。育児・介護休業法の改正もあり、東京の「育業」の今はどうなのでしょうか?

出典:シティリビングWeb

こどもスマイルムーブメント「育業」

https://kodomo-smile.metro.tokyo.lg.jp/ikugyo

育児・介護休業法の改正などにより

男性「育業」取得率は上昇傾向

2022年4月より、育児・介護休業法の改正が順次施行されました。この改正では特に男性の育児休業取得促進が図られています。厚生労働省の令和4年度 雇用均等基本調査では、全国の男性「育業」取得率は17.13%。東京都産業労働局の令和4年度 東京都男女雇用平等参画状況調査によると、都内の男性「育業」取得率は26.2%です。いずれも上昇傾向ではありますが、女性に比べて圧倒的に低く伸びも緩やかであり、いまだ道半ばと捉えています。

育児は女性…無意識の思い込みを解消し

誰でも「育業」しやすい雰囲気作りを

東京都の調査(※)によると、男性が「育業」しにくい要因として、代替要員の確保の他、男性自身の意識の問題や職場がそのような雰囲気ではないことが判明しています。東京都が推進している「育業」は、育児休業の「休む」というイメージを払拭することで、男性も気兼ねすることなく「育業」しやすい社会の雰囲気を醸成することを狙いとしています。男性の「育業」取得率の数値からも、さらなる気運醸成が必要と私たちは考えています。

今後の課題としては、「育業」に関する無意識の思い込み、いわゆるアンコンシャスバイアスの解消や、育児当事者および企業の管理者層の意識改革、育業に取り組む企業の参考となる先進事例の紹介など、望む人誰もが育業できる社会の実現に向けて取り組んでいきます。

※ 東京都産業労働局:令和4年度 東京都男女雇用平等参画状況調査より

話を聞いた人…

東京都子供政策連携室企画調整部

プロジェクト推進担当課長 加藤美佳子さん

企業 が考える育児休業

〝働き続けること”をサポートすることが

社会全体によい影響がある

育児休業取得はもちろんのこと、復職、子育てをしながら仕事を続けていくためには、職場の理解、サポート体制も重要です。性別や年齢、国籍のほか、育児や介護といった個人の置かれている状況にとらわれず活躍の場を設け、働き続けられる社会を目指している「ローソン」では、女性活躍推進の一環として男性の育児休業取得促進を行っています。

独自の育児休業制度を導入

男性の育児参加が女性活躍を後押し

女性が活躍できる環境を整えるためには、会社の多数を占めている男性の意識改革が必要です。男性の意識改革の1つとして男性の育児休業取得推進があります。育児休業をきっかけに仕事と育児の両立の難しさを実感すると、おのずから仕事の効率を上げようという意識になります。また、多様な価値観を共有することは、お客さまにより良い商品、サービスを提供できることにつながります。

ローソンでは、2022年10月から「出生時育児休業」のほか、2014年からローソン独自の短期間育児休業制度も導入しています。制度の普及・啓発を目的にさまざまな施策を展開し、取得率向上を導いています。2023年3~10月は、取得対象者のうち9割以上が育児休業を取得しています。

促進するだけではなく

フォローは会社全体で行う

推進していく中で、育児休業を取得した先輩社員の話が聞けるオンラインミーティングを実施しています。実体験を聞くことで休業中の生活、復職後の生活をイメージしやすくなっているようです。また、「育児に仕事にがんばるパパ社員の集い」など、社員からの自発的行動も生まれ、仕事と育児の両立にまつわる工夫・相談などの情報交換も行われています。

なお、ローソンでは24時間、365日営業のコンビニエンスストアを運営していることもあり、企業カレンダーに休業日がありません。そのため、通常の長期休暇にはお互いにフォローし合う文化があります。男性育児休業の導入においても、ローソンの行動指針にある「仲間を想い、ひとつになろう」に基づき、育児休業をより取得しやすくするために、みんなでサポートしています。

話を聞いた人

ローソン

人事企画部 岡本香織さん、人事管理部 長谷川綾子さん

出典:シティリビングWeb

 

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