何でも自分が一番という見栄やプライドは、夫婦間には必要ありませんよね。パートナーにまでマウントをとるモラハラ夫は困りものです……。筆者の友人から聞いた、困った夫エピソードをご紹介します。
自分が一番!
私の夫はモラハラ気質たっぷりの人。昔で言う男尊女卑の思想が強く、令和の時代に「女は男の三歩後ろをついてくるぐらいの方が良い」などと平気で言っちゃう人です。
自分の今までの人生は素晴らしいことだらけだと信じて疑わない人なので、仕事の話や学生時代のアルバイトの話などは散々聞かされてきました。
夫は学生時代に中華料理屋でアルバイトをしていて、店長に認められてお客様に提供する料理を作っていたというのが自慢の一つなのです。
それだけなら良いのですが、自分が作れるのにわざと私に中華料理を作らせては何かと文句を言います。私はいい加減、夫のモラハラ気質に嫌気がさしていました。
美味しくないチャーハン
ある日、夫は急に「チャーハンが食べたいから作って」と言い出しました。チャーハンは夫の得意料理……どうせ嫌味を言われるんだろうと思いながら作ると、案の定「うまくねぇなぁ」と文句を言われました。
私は心底腹が立ったので、「じゃあ、本場仕込みのチャーハンを作ってよ」と夫に言ってみました。夫はきっと『本場仕込み』という単語に優越感を覚えたのでしょう。「久しぶりだから期待すんなよ」と言いながら、嬉しそうにチャーハンを作りました。
しかし!
食卓に運ばれてきたチャーハンは、見るからにベチャっとしていて、あまり美味しそうではありませんでした。一口食べてみると、明らかに私の作ったチャーハンの方が美味しかったのです。
モラハラ夫の負け惜しみ
夫も自分のチャーハンを食べて美味しくないと思ったのか、「やっぱり家庭のコンロじゃ火力が足りないよなぁ」「普通のフライパンじゃなくて鉄鍋が良いんだよ」などと、散々負け惜しみを言っていました。
チャーハンの出来は、見た目・味ともに私の圧勝!
こんな腕前でよくお客さんに出していたなぁと思いながら、自分のチャーハンではなく私の作ったチャーハンを食べている夫を眺めていました。
くだらない見栄
見栄を張って、実はダメだったという展開よりも、いざというときに「え? できるの?」となった方が数倍カッコ良いと思うのですが……。
その日を境に、モラハラ夫は私の作る料理に文句を言うことはなくなりました。そういえば、中華屋のアルバイトの話も、最近はほとんど聞いていません。ようやく反省してくれたのかもしれませんね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K