1. トップ
  2. エンタメ
  3. 【凰稀かなめ×瀬戸かずや】朗読劇『ラストダンスは私に』で宝塚退団後、初共演!【スペシャルインタビュー】

【凰稀かなめ×瀬戸かずや】朗読劇『ラストダンスは私に』で宝塚退団後、初共演!【スペシャルインタビュー】

  • 2023.12.4

宝塚トップスター・越路吹雪と彼女を公私にわたり支え続きた作詞家・マネージャーの岩谷時子の生涯を描いた名作『ラストダンスは私に』。‘21年に初演され好評を博した朗読劇が12月に再演されます。多くの元宝塚スターが出演する今作の上演を前にお届けしているスペシャルインタビュー後編では凰稀かなめさんと瀬戸かずやさんが登場! 今回、岩谷時子×越路吹雪として共演するおふたりにお話を伺いました。

――今回の朗読劇『ラストダンスは私に』のお話が決まったときの気持ちはいかがでしたか?
凰稀 ‘21年の初演で岩谷時子さん役を演じたのですが、コロナ禍の大変な時期でしたので公演は2日間だけだったんです。皆さまから「もっと観たかった」というお声をいただきましたし私自身ももう一度やりたい舞台でしたので、お話をいただいたときはとても嬉しかったです。
瀬戸 凰稀さんが初演されたことは記事で拝見していました。その年は私が卒業した年でもあるのですが、宝塚以外の舞台と自分を結びつけることなどまったくできなかった頃です。数年経ってその舞台のオファーが自分にきて、越路吹雪さん役として出演することになるなんて!ととても驚きました。
凰稀 あのコロナ禍で大変な年に卒業したのね。瀬戸さんとは初めましてなんだけど、何て呼ばれているの?
瀬戸 あきらと呼ばれています!
凰稀 あきらちゃんね! あきらちゃん、一緒に頑張りましょう!
瀬戸 ありがとうございます! 凰稀さんと共演できるなんてとても光栄です。今改めて震えてしまいました!

――今回は凰稀さんが岩谷さんを、瀬戸さんが越路さんを演じられます。ご自身が演じる役についてはどんなふうに感じていますか?
凰稀 岩谷さんは’13年までご存命でしたので、生前の岩谷さんと関わりのあった方がたくさんいらっしゃるんです。その方達とお会いする機会があったときは、岩谷さんがどんな方かお話を聞かせていただきました。そこから想像を広げて私なりの岩谷さんを初演で演じたのですが、岩谷さんを知る方が舞台を観て「本当の岩谷さんに見えた」と言ってくださったんです。
瀬戸 それはとてもすごいことですし、嬉しいですよね!
凰稀 私が作り上げたものは間違っていなかったんだなと思えて、本当に嬉しかった。
瀬戸 岩谷さんのことを知っていらっしゃる方は、どんな方だとおっしゃいますか?
凰稀 皆さんがおっしゃるのが「とても穏やか」ですね。あとは「すごく優しい」や「物静か」などです。いつもの雰囲気は穏やかですが、歌詞や訳詞の内容を読むととても情熱的なので、心の中には熱いものがある方なんだろうと思うんだよね。
瀬戸 越路さんは宝塚歌劇に在籍していらっしゃいましたし、越路さんが歌われていたたくさんの楽曲も存じていました。でも知っていたのは表舞台のことばかりでしたので、私生活についても少し学ばせていただいたんです。そうしたら、なかなか破天荒な方で驚きました。でも、破天荒だと感じた中にも人と人の関係性がありますし、すき間すき間には人間的な魅力が詰まっていると思うんです。そういったすべてを理解して越路さんに近づき、皆さまに納得していただけるように演じるのが私の課題です。

――岩谷さん役がWキャスト、越路さん役が6人ですが、相手が変わると演じ方なども変わるのでしょうか?
凰稀 まったく違うものになると思います。初演ではその日の越路さんの言葉をどう感じるかを大切に演じていました。なので、同じになることはないと思います。
瀬戸 私は1回の出演で、そのお相手が凰稀さんです。私の越路吹雪をどう感じていただけるのかドキドキしています!

――前回の貴城けいさんと緒月遠麻さんのインタビューで、貴城さんは「凰稀さんと緒月さんの同期コンビが楽しみ」と話していました。気になる組合せはありますか?
凰稀 全部、気になります(笑)! づっくん(緒月遠麻さんの愛称)のことはよく知っているので、「こんな感じでくるんじゃない?」と何となくイメージしながら楽しみにしています(笑)。あきらちゃんとは今日が初対面なので、どうなるのかまったくわからないのが新鮮です。他の越路さん役の皆さん全員が気になります(笑)! そして、かしさん(貴城けいさんの愛称)の岩谷さんが楽しみでなりません!
瀬戸 私も全部気になります (笑)! どんなにたくさん想像していても、お客様の空気が加わると違うものになりますから!
凰稀 そうだね。お客様も一緒になって世界観ができあがってきますから! やはり同じものは一つもないと思います!

――おふたりは4期違いで組も同じになったことがないですが、お互いに聞いておきたいことなどはありますか?
瀬戸 初舞台が雪組さんの『スサノオ』『タカラヅカ・グローリー!』でしたので、凰稀さんとは同じ舞台に立たせていただいているんです(笑)。
凰稀 そうか、共演していたんだ! 初舞台が雪で、その後はずっと花組さんだったのね。
瀬戸 宝塚スペシャルなどでお見かけしたときは、美しい方だなぁといつも思っていました。いきなりですが(笑)、美の秘訣は何ですか?
凰稀 美の秘訣(笑)? 宝塚時代は、本当に何もしていなかった(笑)! 洗顔後に何も塗ってなかったくらいです。卒業後も同じ感じでやっていたんですが、事務所の社長に「ちゃんとしなきゃダメ!」と怒られたんです。それに女優さんにお会いすると本当にお綺麗だから、自ら「やらないと!」と思いましたね。
瀬戸 今は何をされているんですか?
凰稀 すごいことやっているように聞こえちゃった(笑)? 大したことではなく、やっているのは基本的なことだけ。
瀬戸 それが知りたいです!
凰稀 まずは保湿。今はいつでもミストタイプの化粧水を持ち歩いて、気がついたらシューッとやっています。次にUVカット。ゴルフを始めたんですが、夏にコースにでたときは隠せるところはすべて覆い隠しているので怪しい感じになっています(笑)。そして、睡眠。何の欲もないのですが、睡眠欲だけはあるんです。
瀬戸 私も睡眠は大切にしています。もう無理がきかなくなってきましたから(笑)。
凰稀 がたがくるよね。ベッドマットはいい物を使っています。枕は探している最中。
瀬戸 私も探しています! いい情報があったら教えますね!
凰稀 最近やった健康法といえば、ファスティング。腸の中を一度キレイにしたんです。
そうしたら、お酒が弱くなったのでたしなむ程度になりました。
瀬戸 お酒をあまり飲まないのも美の秘訣なんですかね? 私は体に流れているのがお酒では?と思うくらい、好きですし強いんです(笑)。
凰稀 たしなむ程度と言いましたが、普通の人より飲んでいるねって言われます。前が強すぎたみたい(笑)。
瀬戸 強いんですね! 何か嬉しいです。すべてストイックにこなして、よくないことは全部排除されていらっしゃるイメージでした。でも、こんなに美しいのに美に関してそれ程関心がなかったり、お酒が弱くなったつもりが人より飲めたり(笑)、意外な面を知ることができました!
凰稀 すべてこんな感じにゆるいんですよ。でも、舞台に関してはストイックだから!
安心して私の胸に飛び込んできて(笑)!
瀬戸 わかりました! ありがとうございます!

――今回の舞台を楽しみにしているファンの皆さんへ一言お願いします。
凰稀 2年ぶりに岩谷時子さんを演じさせていただきます。2年という年月は私を多少なりとも成長させてくれていると思いますので、より深い時子さんを演じられたらいいなという気持ちでいます。初演はコロナ禍で公演数が少なかったですが、今回はたくさんの方に観に来ていただきたいので、ぜひとも劇場に足を運んでくださると嬉しいです!
瀬戸 岩谷さんと越路さんの偉大なお二人の物語に参加できて、とても光栄です。たくさんの魅力的な演者がさまざまな組合せで舞台を作り上げます。お客様には、同じ作品でも演者によって感じるものが違うということを実感していただけると思っています。私は凰稀さんの胸に飛び込み、皆さまに素敵な世界をお見せしたいと思っておりますので、是非観にいらしてください!

朗読劇『ラストダンスは私に~岩谷時子物語~』
宝塚トップスター・越路吹雪に人生を賭けた作詞家・詩人・翻訳家の岩谷時子の生涯。数々
のヒット曲に合わせ越路吹雪の歌声が会場に響き渡る! 岩谷時子役:凰稀かなめ/貴城けい 越路吹雪役:綾 凰華/緒月遠麻/姿月あさと/鈴木亜里紗/瀬戸かずや/古畑奈和 脚本:村岡恵理/演出:植草克秀会場:六行会ホール 期間:12月11日(月)~12月17日(日)

凰稀かなめ
‘00年に宝塚歌劇団に86期として入団。雪組、星組を経て’12年に宙組トップスターに就任。『風と共に去りぬ』のレッド・バトラー、『ベルサイユのばら』のオスカル等を演じ、‘15年退団。退団後は舞台をはじめ映像など幅広い分野で活躍。’24年NHK大河ドラマ『光る君へ』に赤染衛門役で出演。

瀬戸かずや
‘04年に宝塚歌劇団に90期として入団。花組に配属され、色気のある大人な男役として2番手スターとなる。’21年7月退団。同年、花組・月組100周年を祝う『Greatest Moment』に出演、‘22年には初のソロコンサート『The ALSTROEMERIA』を開催、『合コンに行ったら女がいなかった話』(カンテレ)などドラマでも活躍。

撮影/杉本大希 ヘアメーク/山本琴音 取材/よしだなお 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)

元記事で読む
の記事をもっとみる