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【12月の庭花】冬の庭を彩る貴重な花々! 12月に咲く人気の花20選

  • 2023.12.4
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季節が本格的な冬へと向かう12月。多くの植物が休眠期を迎え、庭景色も少し寂しくなりますが、この時期に見頃を迎える植物もあります。冬枯れの景色に彩りを与えてくれる植物たちは、クリスマスやお正月の彩りにもぴったり。この記事では、12月に見頃を迎える植物の中から、ガーデニングで人気の草花やよく見かける樹木を20種類、名前と写真、花言葉をあわせてご紹介します。

ポインセチアトウダイグサ科/主な花色:赤・白・ピンク・紫/開花期:12~2月

ポインセチア
Jet Cat Studio/Shutterstock.com

赤や白の鮮やかな姿が、クリスマスシーズンを盛り上げる人気の植物、ポインセチア。花として楽しんでいる部分はじつは苞で、実際は中央に黄色い小さな花があります。冬に見頃を迎えますが、寒さは苦手なので、日当たりがよく暖かい窓辺など室内で管理しましょう。エアコンの風が直接当たらない場所に置き、乾燥気味に管理します。短日植物なので、5〜9月は戸外の日当たりのよい場所で管理し、9〜11月はダンボールなどを被せて人工的に日照時間を短くする短日処理を行います。ただし、近年は短日処理を行わなくても花芽がつく品種もあります。茎葉を傷つけると出る乳液は有毒なので、手入れの際は手袋などをするとよいでしょう。ポインセチアの花言葉は「祝福」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」「清純」などです。

シクラメンサクラソウ科多年草/主な花色:白・赤・ピンク・紫・黄・複色/開花期:10~3月

シクラメン
写真/3and garden

花の少なくなる晩秋から年末にかけて、園芸店の店頭を彩るシクラメン。日本では冬の鉢花の代表的な存在で、比較的耐寒性のあるガーデンシクラメンも冬の寄せ植え素材として高い人気があります。最近ではブルー系やクリーム色の品種も登場。くるりと反り返った花だけでなく、葉色の美しさも魅力です。球根植物なので、うまく夏越しさせれば、翌年も花が楽しめますよ。鉢花のシクラメンは寒さに弱いので、15~25℃程度の日当たりのよい場所で管理しましょう。シクラメンの花言葉は「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」などです。

ツバキツバキ科高木/主な花色:白・ピンク・赤・複色/開花期:12~4月

ツバキ
High Mountain/Shutterstock.com

日本人にとって古くから馴染みのあるツバキは、万葉集にも登場する日本原産の花木です。高さが15mにも達する常緑高木で、光沢のあるしっかりとした葉を持ち、生け垣としてもよく利用されています。江戸時代には選抜や育種が進んで数多くの品種が生まれ、また近年では、花形や花色、香りなどに特徴のあるさまざまな原種が栽培されています。よく似た花にサザンカもありますが、ツバキはサザンカから少し遅れて冬になってから咲き始め、基本的に葉に毛がなく、花は丸ごとぽたりと落ちるように散るなどの違いがあります。木の寿命が長く丈夫で、土壌や日当たりを選ばず育ちますが、花つきをよくするには、寒風の当たらない半日陰の環境がベスト。西日を避けられる建物の東側か南側で、乾燥しすぎない場所を選びましょう。害虫として、毛に毒があるチャドクガが発生しやすいので、栽培の際は注意しましょう。ツバキの花言葉は「控えめな優しさ」「誇り」などです。

エリカツツジ科低木/主な花色:ピンク・白・赤/開花期:11~3月

エリカ
nnattalli/Shutterstock.com

600以上の種類があるとされるエリカですが、日本では、その中でも冬から春にかけてピンク色の花を咲かせるジャノメエリカが最もポピュラーで、40〜50種が流通しています。花色や開花期は種類によって異なり、花姿も筒形やベル形、球状など多様。常緑低木なので、一度植え付ければ毎年花が楽しめます。多肥を嫌い、弱酸性の土壌を好むため、肥料は控えめにし、ピートモスを施しておくとよいでしょう。高温多湿の環境が苦手なので、夏は蒸れに注意し、風通しよく育てます。エリカの花言葉は「孤独」「寂しさ」などです。

パンジー&ビオラスミレ科一年草/主な花色:赤・ピンク・オレンジ・黄・白・紫・複色 /開花期:10月下旬~5月中旬

写真/3and garden

冬の花壇や寄せ植えの定番のパンジー&ビオラですが、非常に種類が豊富で、また可愛らしい新品種が登場するので、初心者さんからベテランまで、毎年育てたくなる植物として選ばれています。単品植えをしても、寄せ植えしても、多数組み合わせて花壇に植えても絵になるのも人気の理由です。一年草ですが、丈夫で育てやすく、晩秋から初夏までたっぷり楽しめてコストパフォーマンスも高い植物。長く楽しむために、こまめに花がらを摘み、必要に応じて追肥をするとよいでしょう。摘心すると、よりこんもりと花数多く楽しめます。パンジーの花言葉は、「もの思い」「私を思って」などです。

ハボタンアブラナ科多年草/主な花色:黄/開花期:3~4月

mahey/Shutterstock.com

冬に美しいカラーリーフが楽しめるハボタン。原産地はヨーロッパで、二年草、多年草に分類されています。葉色は白、紫、淡いピンク、斑入りなど、葉姿は丸葉、縮れ葉、切れ葉など、バリエーションが豊富。近年は寄せ植えに使いやすいミニサイズも多く出回ります。春になると、花茎を伸ばして菜の花のような黄色い花を咲かせます。日当たり・風通しのよい場所を好み、冬も戸外で管理できますが、強い霜や寒風を避けたほうがきれいな状態を保てます。水やりは表土が乾いたらたっぷりと。巻いた葉の中に水がかかると蒸れやすいので、地面を狙って水やりするとよいでしょう。ハボタンの花言葉は「祝福」「物事に動じない」「利益」などです。

シロタエギクキク科多年草/主な花色:黄/開花期:6~7月

シロタエギク
シルバーダスト。YuRi Photolife/Shutterstock.com

白い産毛に覆われたビロードのような質感の葉が特徴のシロタエギク。初夏に小さな黄色の花を咲かせますが、主にシルバーの葉をカラーリーフプランツとして楽しみます。一年を通じて観賞できますが、寒さに強いので、特に冬の寄せ植えに人気。日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。産毛に覆われた茎葉に水がかかると蒸れやすいので、水やりの際は気をつけましょう。大きくなってバランスが崩れたら、切り戻して小さくまとめてもかまいません。シロタエギクの花言葉は「穏やか」「あなたを支える」などです。

ユリオプスデージーキク科低木/主な花色:黄/開花期:11~5月

ユリオプスデージー
BOULENGER Xavier/Shutterstock.com

マーガレットによく似た、明るい黄色の花を咲かせるユリオプスデージー。冬から初夏まで次々と花を咲かせ、輝くような花色で冬の庭を彩ってくれます。シルバーグリーンの繊細な葉も美しく、カラーリーフプランツとしても魅力的。苗のうちは草花のように見えますが、じつは低木で、数年育てていると大きく育ってゴツゴツとした太い幹になります。霜などの当たらない、日当たりのよい場所を好みます。ある程度耐寒性はありますが、地植えで越冬できるのは関東以南の地域。寒冷地では冬は鉢植えにし、凍結しない場所に移動して管理しましょう。乾燥には強い反面、多湿が苦手なので、水はけのよい土壌で育てましょう。ユリオプスデージーの花言葉は「円満な関係」「夫婦円満」「明るい愛」などです。

シャコバサボテンサボテン科多年草/主な花色:赤・白・ピンク・オレンジ・黄・複色/開花期:11~3月

シャコバサボテン
Elena-Grishina/Shutterstock.com

シャコバサボテンは、「森林性サボテン」と呼ばれる、比較的標高の高い場所の樹木や岩場に着生して育つサボテンの一種。一般的にイメージされる乾燥地に育つトゲトゲのサボテンとは生育環境が異なり、湿度が高く、遮光された環境を好みます。冬に花を咲かせることからクリスマスカクタス、またデンマークカクタスとも呼ばれます。4~10月までは屋外でしっかりと日に当て、成長を促しましょう。ただし夏場は明るい日陰に移したり、遮光するなど、強い日差しを遮って管理します。最低気温が10℃を下回るようになったら室内に入れ、日当たりのよい窓辺などで育てましょう。シャコバサボテンの花言葉は「美しい眺め」「ひとときの美」などです。

シネラリア(サイネリア)キク科一年草/主な花色:青・白・ピンク・黄・茶・紫・複色/開花期:11~5月

サイネリア
Skyprayer2005/Shutterstock.com

冬から春の鉢花として親しまれているシネラリア(サイネリア)。こんもりとドーム状に育ち、パッと開いた明るい印象の色鮮やかな花を密に咲かせます。カラーバリエーションが非常に豊富で、小輪から大輪まで品種も多くあります。冬に咲く花ですが、耐寒性はあまり高くなく、日当たりのよい室内で管理しましょう。花がらはこまめに摘み、花が少なくなったら切り戻しをすると、新たに花茎が伸びてきます。花に水がかかると花弁が傷むので、水やりの際は注意しましょう。シネラリアの花言葉は「いつも快活」「喜び」などです。

ノースポールキク科一年草/主な花色:白(中央は黄)/主な開花期:12~5月

ノースポール
kazzpix/Shutterstock.com

ノースポールは、マーガレットを小ぶりにしたような花姿で、白い花弁と中央の黄色い花心のコントラストが美しい小花を咲かせます。草丈30cmほどなので花壇の前方におすすめ。開花期が長く、ガーデニング初心者向きの育てやすい花です。可憐な姿はどんな花とも合わせやすく、主役でも脇役でも活躍してくれます。こぼれ種でも増える丈夫な性質で、種まきからでも簡単に育てられます。旺盛に開花するので、こまめに花がらを摘み、株姿が乱れてきたら切り戻しをすると長く花を楽しめます。ノースポールの花言葉は「誠実」「高潔」「冬の足音」などです。

チェッカーベリーツツジ科低木/主な花色:白/開花期:6~7月

チェッカーベリー
Natalia Greeske/Shutterstock.com

秋から色づく艶やかな赤い実は、クリスマスやお正月の演出にもぴったり。初夏に花を咲かせますが、主に実を観賞します。草丈20cmほどとコンパクトに育つ低木なので、寄せ植えの素材としても人気があり、常緑の葉は一年を通じて楽しめます。チェッカーベリーの実は食用できませんが、野鳥には狙われやすいので、ネットなどで対策すると安心です。寒さには強いものの、夏の高温多湿や強い日差しがやや苦手。やや酸性の土壌を好み、乾燥を嫌うので、水切れに注意しましょう。チェッカーベリーの花言葉は「不老長寿」「明日の幸福」などです。

シンビジウムラン科多年草/主な花色:白・ピンク・オレンジ・黄・緑・茶・複色/開花期:12~4月

シンビジウム
nnattalli/Shutterstock.com

シンビジウムはランの仲間で、花が豪華で開花期が長いことから、コチョウランと同様に贈答用としても人気があります。ランとしてはとても丈夫で、寒さにも強く育てやすい種類です。葉の根元にバルブと呼ばれる膨らんだ部分があり、そのバルブに生育や開花に必要な栄養を蓄えることができ、状況が整うとバルブの横から花茎を伸ばして開花します。真冬以外は屋外で管理でき、年間を通して日当たり、風通しともによい場所に置きましょう。植え付けの際は洋ラン専用に配合された培養土などが便利です。シンビジウムの花言葉は「飾らない心」「素朴」「高貴な美人」「華やかな恋」などです。

プリムラ・ジュリアンサクラソウ科一年草/主な花色:紫・黄・オレンジ・赤・ピンク・白・青・複色/開花期:11~4月

プリムラ
Nnattalli/Shutterstock.com

初秋から春先にかけての花の少ない時期に、とてもカラフルで愛らしい花を咲かせ、花壇や鉢植え、寄せ植えに欠かせない花として愛されるプリムラ。プリムラには、ジュリアン、ポリアンサ、マラコイデス、シネンシスといった種類があり、それぞれ耐寒性や耐暑性が異なりますが、冬から春のガーデニングでは、コンパクトに育つプリムラ・ジュリアン(プリムラ・ポリアンサ)がよく利用されます。本来は多年草ですが、暑さに弱いため日本では基本的に一年草扱いとされています。蒸れに弱いので、風通しよく育てましょう。プリムラの花言葉は、「青春のはじまりと悲しみ」「青春の恋」などです。

コニファーマツ科・ヒノキ科・イチイ科・マキ科など

写真/3and garden

常緑でみずみずしい緑を保ち、クリスマスツリーとしても冬に注目が高まるコニファー類。コニファーとは、細い葉を密に茂らせる「針葉植物」の総称です。樹種によって樹高が高いものから這い性のもの、葉色もシルバー系、ブルー系、イエロー系などバラエティー豊か。成木になれば、マツボックリも楽しめます。基本的に日当たりのよい場所を好み、剪定の適期は3~4月。ただし、暑さや寒さ、乾燥への耐性など、樹種によって性質や手入れの方法が異なるため、購入前によく確認しておきましょう。コニファー類の花言葉は「不変」です。

ナンテンメギ科低木/主な花色:白/開花期:6~7月

ナンテン

紅葉が美しく、晩秋に艶やかな赤い実をつけ、お正月にも欠かせないナンテン。のど飴でもおなじみの植物です。名前が「難を転ずる」に通じることからも、古くから庭木として愛されてきました。ナンテンの実や葉には微量ながら有毒成分が含まれ、葉はごく微量であることからお弁当などにのせると殺菌効果がありますが、口にはしないように注意しましょう。土質を選ばずよく育ち、地植えであれば植えっぱなしでほとんど手をかけなくても育ってくれます。もっとも強い西日の差す場所は避けましょう。半日陰を好みますが、日当たりが悪すぎると実付きが悪くなることがあります。ナンテン全般の花言葉は「私の愛は増すばかり」です。

マーガレットキク科低木/主な花色:白・ピンク・赤・クリーム・黄・薄いオレンジ/主な開花期:11~5月

マーガレット
Mharzl/Shutterstock.com

黄色い花心のまわりに、細長い花びらがたくさんつくマーガレット。そのぱっと開いた花形の愛らしさから、古くから人々に愛されてきました。恋占いに使われる代表的な花でもありますね。花形は一重咲き、八重咲き、丁子咲き、ポンポン咲きなどがあります。温暖な気候を好み、寒さ・暑さにやや弱い性質を持っているので、冬前に切り戻して株元をバークチップなどでマルチングし、寒さ対策をしておくとよいでしょう。マーガレットの花言葉は「真実の愛」「恋の占い」などです。

センリョウセンリョウ科低木/主な花色:白/開花期:6月

センリョウ
High Mountain/Shutterstock.com

寒い季節に鮮やかな実をつけるセンリョウは、古くから縁起物として、お正月飾りなどに用いられてきました。お金にちなんだ名前を持つ植物は、千両(センリョウ)以外に、万両(マンリョウ)、百両(カラタチバナ)、十両(ヤブコウジ)、一両(アリドオシ)などがありますが、なかでもセンリョウは上向きにまとまってつく実がよく目立ち、冬に華やかなので、庭にもよく植えられます。小ぶりで育てやすく、明るい日陰を好むセンリョウは、シェードガーデンにもおすすめ。東アジア原産で環境に馴染みやすい植物ですが、西日が差し込んで暑い場所や、寒風が吹きつける場所は避けましょう。センリョウの花言葉は「利益」「祝福」「富」「財産」「恵まれた才能」「可憐」などです。

スキミアミカン科低木/主な花色:白・ピンク/開花期:4月

スキミア
Elena Rostunova/Shutterstock.com

晩秋から冬にかけて、プチプチとしたつぼみや赤い実をつけた可愛い姿を保つスキミア。雄株は冬につぼみ姿を楽しんだ後、春になると花が咲き、雌株は冬に赤い実姿を愛でるという違いがありますが、どちらも花壇や寄せ植えで活躍してくれます。スキミアは、日本原産のミヤマシキミがヨーロッパに渡って品種改良されたもので、シキミアと呼ばれることもあります。日本原産の植物なので、環境に馴染みやすく育てやすいですが、夏の暑さと直射日光がやや苦手で、明るい日陰でも育ちます。弱酸性の水はけのいい土を好むので、鹿沼土などを利用し、風通しよく育てましょう。寒さには強いですが、乾燥した寒風に当たるとつぼみや葉先が傷むことがあります。スキミアの花言葉は「寛大」「清純」などです。

ヘレボルス・ニゲル(クリスマスローズ)キンポウゲ科多年草/主な花色:白/開花期:12月

純白の花を咲かせるヘレボルス・ニゲル
Photo/andrekoehn/Shutterstock.com

彩りの少ない冬にうつむき加減に咲く清楚な風情と、バラエティーに富んだ花姿で、多くのガーデナーに愛されるクリスマスローズ。豊富な種類がありますが、じつは名前の通りにクリスマス頃に咲くのは、原種の一つ、ヘレボルス・ニゲルのみ。ほとんどは早春に開花を始めます。本来、「クリスマスローズ」はこのヘレボルス・ニゲルを指す英名でしたが、日本ではヘレボルス属全体をクリスマスローズと呼んでいます。名前の由来となったヘレボルス・ニゲルは、純白の花を横向きに咲かせる美しい品種で、ガーデニングでは園芸種の交配親としても活躍しています。クリスマスローズ全般の花言葉は「私の不安をやわらげて」「慰め」「中傷」などです。

12月に見頃を迎える人気の植物を育てよう!

今回は、12月に見頃を迎える人気の草花や樹木を20種類ご紹介しました。ここでご紹介した以外にも、多くの植物が休眠期を迎える冬に咲く花々は、少し寂しい冬枯れの庭に彩りを与えてくれる貴重な存在です。寄せ植えや花壇、インドアガーデンに取り入れて、12月のガーデニングを楽しんでくださいね。

Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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