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今年話題を集めたブランド『23区』──30周年に見せた新たな挑戦

  • 2023.12.2
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今年ファッションの世界で改めて注目を集めた、ウィメンズブランド『23区』。百貨店レディースファッションの定番的な存在──そんなコンサバなイメージがありました。ブランド30周年を迎えた今年、初となるランウェイショーを開催。女優・杏さんがフランス・パリで『23区』を着こなすファッションムービーを公開。さらにはハイエンドライン『estèta(エステータ)』を立ち上げるなど話題がいっぱい。一定の地位を確立したブランドが、なぜこんなに“変化”したの?そこには、深いお話がありました。“日本の定番”を目指す『23区』の挑戦の理由に迫ります。

初のランウェイショーを開催

画像1: crosset.onward.co.jp

__8月に大手町三井ホールで『23区』30周年を記念したランウェイショーを開催。なぜいま、ランウェイショーを?
30周年を迎えた節目に、ブランドの更なる未来に向けて、ブランド初となるランウェイショーを開催しました。ショーのスタイリストには濱本愛弓氏を迎え、“シャツonシャツ”や“ニットonニット”などのレイヤードスタイルを軸とした2023AWシーズン42ルックを披露しました。これまでの『23区』をさらにアップデートしたブランドの世界観を見せたかったことも大きな理由の1つです。

__杏さん×パリ×東京の30周年記念ムービー&CMも話題になりました。

ブランドが誕生して30周年を迎え、新たなステージに入り、女優の杏さんをブランドアンバサダーに迎えました。もともとブランド誕生時のコンセプトは、“東京発フレンチシック”で、この節目の年に、原点にしっかり立ち返って、杏さんと表現した記念ムービーです。杏さんにとってもパリは思い出深い地であり、『23区』にとってもフレンチシックのインスピレーションを得る特別な場所です。杏さんがパリと東京で見せる、2023秋冬コレクションの着こなしにも注目していただけたら嬉しいです。

画像: 23区 30th SPECIAL FASHION SHOW PARIS TO TOKYO youtu.be

いま、新たな挑戦をする理由

画像2: crosset.onward.co.jp

__なぜ今、こんなに多くの“挑戦”をしたのですか?

『23区』ではターゲットの年齢層というものを決めていません。幅広いお客様に愛される、日本のベーシックブランドを目指しているんです。これまでのファンも大切にしながら、幅広い世代にもっと知ってもらおう、提案しようと。それが出来るポジションにいるなら、チャレンジしようと。それが今年取り組んだことの原動力ですね。

__『23区』と言えば、大人の服のイメージがありますが、実はいま若い世代のファンが増えているとも聞きます。

30代以上の多くの女性に愛されるブランドという印象が強いと思いますが、最近では20代女性の購入も増えているんです。なぜそれだけ幅広い人に買ってもらえるかというと、『23区』では基本サイズとなる9号のみならず15号でもパターンバランスを確認しています。全サイズそれぞれで、洋服のパターンを個別に作っているんです。

サイズ違いの服も、ただウエストや丈の大きさを変えているのではなく、それぞれ全体のバランスを1から作り直しています。小柄な人から、背の高い人まで、誰が穿いても同じシルエットを再現することを大切にしています。例えばボトムスも2インチ刻みでサイズ展開をしています。普通はS,M,Lですが、『23区』は体型の特徴によって28号から50号まで、シリーズによっては最大12サイズの展開があります。だから、自分にぴったりのものが見つかる。それが『23区』の最大の強みです。

__幅広い年代に愛されるブランド。それって実はすごいことですよね?

例えば世界の有名メゾンって、全世代に愛されるエイジレスな存在ですよね。本当にスタンダードなブランドってそうなのかと。『23区』は「大人が着ているきちんとしたブランド」というイメージが定着しているからこそ、世代を超え、受け継がれるブランドになれた、それこそ30年続けてきた結果なのかなと思います。

今シーズンのおすすめアイテムは?

画像: 中に着たウールカシミヤハイネックニット¥18,920 ウールカシミヤトライアングルストール¥17,930 肩掛けしたウールカシミヤクルーネックニット¥17,930 クリアウールサキソニーワイドパンツ¥26,400 バケツショルダーバッグ¥19,910 サイドゴアヒールブーツ¥41,800 crosset.onward.co.jp

__今季のおすすめアイテムを教えてください。

今季はカシミヤ素材を使用したニットが特におすすめです。ピュアカシミヤのニットやウールカシミヤのニットなど、素材、形のバリエーションを豊富にご用意しています。

優しい肌触りのニットをお探しの方におすすめしたいのがカシミヤ100%のニットウェアです。カシミヤ専門メーカーで生産しており、カシミヤの最高峰とされるモンゴル高原で飼育されたヤギの毛のみを使用し、しなやかで軽く独特の上品な光沢と柔らかく暖かな風合いは「繊維の宝石」とよばれるカシミヤ100%ならでは。カーディガン、Vネックニット、タートルネックニット、ボーダーニット、アームウォーマー、ストール、ニット帽、ネックウォーマーと8型展開しています。ピュアカシミヤのVネックニットで、27,500円というのは、かなりのコストパフォーマンスに仕上げることができたと思っています。

ウールカシミヤのニットウェアもあります。クルーネックニット、ニットワンピース、カーディガン、ハイネックニット、ニットスカート、ネックウォーマー、ストールと7型展開しています。クルーネックニットは17,930円で、と魅力的なプライスです。

__このストール、巻き方でがらっと印象が変わるし、動くとフリンジが揺れて可愛いですね。ニットをこんな風に着たことがなかったからすごく新鮮!

ランウェイショーでもお見せした通り、今季『23区』では、ニットONニットのレイヤードスタイルをおすすめしています。今回のコーデは、ニットの上にストールを巻いて、さらに上からニットを肩掛けしました。ベージュ系ニットにアイボリーのパンツを合わせた優しいワントーンコーデにしています。

__後編は『23区』から派生した新ブランド『estèta(エステータ)』、そしてこれからの『23区』についてお話しをうかがいます。

※コメントは、ブランドスタッフの意見を『23区』宣伝・販促ご担当の河野ありささんが代表して返答したものです。

Senior Writer:大日方理子

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