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村川絵梨さん「今がいちばん楽しい」/ドラマ『うちの弁護士は手がかかる』インタビュー

  • 2023.12.2

いよいよクライマックスを迎えるドラマ『うちの弁護士は手がかかる』。個性豊かな登場人物のひとり、弁護士の辻井玲子役を演じる村川絵梨さんに、終盤の見どころや現場の雰囲気、そしてプライベートのこだわりを伺いました。

丁寧なリハーサルによって生まれたチームワーク

今秋放送のドラマのなかでもとりわけ注目を集め、見逃し配信でも好調の「うちの弁護士は手がかかる」。ムロツヨシさん演じる芸能事務所の元敏腕マネージャー・蔵前勉が、弁護士を支えるパラリーガルへ転身し、優秀なのに空回りしてしまう新人弁護士・天野杏を「法曹界のスター」にするべく奮闘する……というストーリーです。
見どころのひとつが、蔵前や杏の勤める「香澄法律事務所」の個性的なメンバーによる、テンポのいい掛け合い。事務所の一員である弁護士・辻井玲子を演じている村川絵梨さんによると、撮影が始まる前から、チームワークを高めるための準備に力を入れていたそう。

「クランクインのときに、ムロさんが『リハーサルをやりませんか?』と提案してくださったんです。事務所のメンバーの関係は何年も前から積み重ねてきたものだから、私たちもいきなり初めましてで撮り始めるのではなく、きっちり空気感を作ってからやりましょう、と。それぞれのキャラクターについて、この人とこの人はどんな関係で、お互いにどう思ってるのかを話し合って、何度も同じシーンを繰り返すうちに、空気感ができてきて。最初の段階でしっかりキャラクターを確立できたからこそ、撮影ではみんな心置きなく、自由に演じています。いい意味で台本から変わって、より膨らんでいくので、撮影のたびに『どんなふうになるんだろう?』とワクワクしています」

演じる辻井玲子は、司法試験に一発で合格した優秀な弁護士。どちらかというと事務所内ではツッコミ役を務め、怒ると大阪弁になるというコミカルな一面も。

「松尾諭さん演じる弁護士の山崎さんは辻井さんのことが好きで、辻井さんは、酒向芳さん演じるパラリーガルの丸屋さんが好き。事務所内でおじさまたちとのちょっとした三角関係が繰り広げられています(笑)。この事務所は女性がみんな強いので、バシッとものを言って、振り切るところはしっかり振り切るように意識していますね。ちなみにヘアスタイルや衣装は、海外の弁護士ドラマに出てくるような女優像をイメージしているんです」

オフの過ごし方は「思い立ったら即行動」

まもなく迎えるクライマックスにかけて、蔵前と杏、そして事務所のメンバーの関係がどうなっていくかも気になるところ。

「メンバーの絆がどんどん深まっていって、わちゃわちゃしたシーンも増えそうなので、楽しみにしていただけたら。辻井さんに関しては、前半は事務所内のシーンがほとんどだったのですが、終盤はようやく外へ出ることに(笑)。私だけロケに行っていなかったので、ついに! と嬉しかったですね」

本作で、今までにないコミカルな役どころに挑戦したことで、「新しい扉を開くことができた」と話す村川さん。そうした経験を経て、来年以降はどんな姿を見せてくれるのでしょうか。

「今、すごく楽しいんですよ。女性の先輩方が『30代以降は楽しくなるよ』と言うのがようやくわかってきて。自分にとって必要なものがクリアになって、仕事の感覚や生活リズムもつかめた気がします。来年は2月から舞台『テラヤマ・キャバレー』が始まるので、まずはそれを無事に成功させるのが目標。プライベートでは、どんどん『思い立ったら即行動』の性格になってきたので、すぐに動ける健康な体と心を持って、来年も楽しく過ごしたいですね」

村川さんへのQ&A

Q.インスタにはひとり旅の様子もアップされていますが、旅に求めるものは?

今年の春は、大きなミュージカル作品への出演も終えて、「私なにがやりたいんだろう?」と燃え尽き症候群のようになっていて。前から興味のあったインドへひとり旅に行ってきたんです。気温が43℃くらいあって、息を吸うだけでも暑かったんです。でも、目に映るものすべてがエネルギーに満ちあふれていて、元気をもらえた気がします。旅行もごはんも、思い立ったときにひとりでぱっと行くタイプなのですが、今年久しぶりに友だちと沖縄へ行ったら、とても楽しくて。ごはんもシェアできるし、誰かと「きれいだね!」と共有できるのは素敵だなと実感しました。


Q.「唎酒師」の資格を持つほど日本酒通の村川さんですが、あらためて日本酒の魅力とは?

日本酒って、飲んだときに沁みませんか? 日本人として生まれた幸せといいますか……。日本酒は衝撃と光に弱く、開けて時間が経ったりすると、すぐに味が変わってしまう。そういう繊細さも好きです。蔵元を訪ねてあちこちを巡りながら、その土地の食べ物や人柄を知るのも醍醐味ですね。最近、よく飲んでいるのは秋田の「花邑(はなむら)」。とっても上品で、みんなが好きな味だと思います。


Q.仕事もプライベートもしっかり楽しむために、健康作りで大切にしているのは?

最近、歩くのが一番いいと聞いて、毎日20分ほどの早歩きを習慣にしたら体が軽くなった気がします。ただし歩きすぎると乳酸がたまってしまうので、疲れない程度でやめるのがポイントだそう。そこまで徹底はしていないのですが、睡眠の質を上げるために、グルテンフリーも取り入れています。お酒を飲むときのおつまみは、とくに制限はせず好きなものを食べていますが、量は控えめに。後半はちびちび塩をなめながらお酒を飲んでいます(笑)。

Profile

村川絵梨

むらかわ・えり/1987年生まれ、大阪府出身。2002年にユニット「BOYSTYLE」として歌手デビュー。2004年、映画『ロード88 出会い路、四国へ』で主演を務め、俳優業に進出。2005~2006年、連続テレビ小説『風のハルカ』(NHK)でヒロインを務めて以降、ドラマ『ROOKIES』など、ドラマ・舞台・映画と幅広く活躍している。主な出演作にドラマ『グッド・ドクター』、大河ドラマ『青天を衝け』、映画『花芯』『彼女がその名を知らない鳥たち』、舞台『No.9 -不滅の旋律-』『誰にも知られず死ぬ朝』『ドリームガールズ』など。2024年2月9日より舞台『テラヤマ・キャバレー』に出演。

作品情報

『うちの弁護士は手がかかる』
フジテレビ系・金曜21時〜
出演:ムロツヨシ、平手友梨奈、吉瀬美智子、菅野莉央、日向亘、安達祐実、村川絵梨、松尾諭、大倉孝二、酒向芳、戸田恵子、江口のりこ

主人公・蔵前勉(ムロツヨシ)は人気女優・笠原梨乃(吉瀬美智子)を30年間サポートしてきた超敏腕マネージャー。しかし、2人の夢だった海外進出を目前に蔵前は解雇されてしまう。そんなとき、蔵前は最年少で司法試験に合格した超エリートながらも、猪突(ちょとつ)猛進な性格で空回りしてしまい弁護士として全く成果が出せていない新人弁護士・天野杏(平手友梨奈)のマネジメントを任されることに。依頼人に力を尽くそうとする杏の姿に心を動かされた蔵前は、杏が一人前の弁護士になるためサポートすべく、法曹界へ飛び込むことを決意する。

photograph:Chihiro Oshima text:Hanae Kudo
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