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うちの会社、ブラックかも!「持ち帰り残業代」は請求できる?

  • 2023.12.1

退社後に自宅でする残業、いわゆる持ち帰り残業に対しても会社は残業代を払わなければなりません。しかし、持ち帰り残業で残業代をもらえると知らない人も多く、実際にはサービス残業になっていることが多くあります。残業代はあとからでも請求できるので、2つの証拠を残しておきましょう。

■持ち帰り残業代を払わないのは違法

残業として認められるのに残業代を払わないのはサービス残業であり、会社は違法行為をしていることになります。きちんと証拠をそろえれば、会社に残業代を請求できます。

残業代は過去3年までさかのぼって請求できるので、ひとまず証拠をそろえ、転職や退職のタイミングで請求するのも一つの選択肢かもしれません。

持ち帰り残業代を請求するため、次の2つの証拠を残しておきましょう。

■1 会社からの指示や黙認

残業と認められるには、会社からの指示や黙認が必要です。

「あとは家で仕上げてきて」など場所を含む明確な指示がある場合はもちろん、定時で終わらない量の仕事を任せることも、持ち帰り残業の黙認と認められる可能性があります。

たとえば、1日では終わらない量の仕事を任せられ、期日は明日だと言われたら、自宅に持ち帰って仕事せざるを得ないかもしれません。また、業務時間外にメールがきて明日までに仕上げてほしいと書かれていた場合も、指示や黙認となる可能性が高いでしょう。

上司の指示内容、業務量、期日、時間外のメールの送受信履歴などを証拠として残しておくことで、残業の指示や黙認があったと示しやすくなります。また、会社で業務日報をつけているなら、自分が抱えていた仕事量が分かるよう、ていねいに書いておくことも大切です。

■2 残業時間の証拠を残しておく

残業代は時間をもとに計算するため、残業時間の証拠を残しておきましょう。

しかし、持ち帰り残業ではプライベートとの区別が難しく、残業時間を示すのは簡単ではありません。なるべく多く証拠となる記録を残しておくことが大切です。

たとえば、開始と終了のタイミングで上司に報告メールを送る、残業中に上司とメールのやり取りをする、残業中のパソコン画面を写真に撮る、残業時間のメモを残すといった方法が考えられます。

持ち帰り残業代を請求しても必ず認められるとは限りませんが、残業代をもらうのは労働者の権利です。残業代が払われていないなら、会社宛に内容証明で請求書を送る、弁護士に相談するなど行動を起こすことも考えましょう。

文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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