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【上野】モネの魅力が満載!モネ 連作の情景@上野の森美術館

  • 2023.11.30
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上野の森美術館では「モネ 連作の情景」が2024年1月28日 (日)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

会場入口

100%モネ作品の展覧会

クロード・モネ(1840-1926)は印象派を代表する画家で日本でも大変人気ですね。本展覧会ではモネの代表作〈積みわら〉〈睡蓮〉などをモチーフとした「連作」に焦点を当てながら、時間や光とのたゆまぬ対話を続けた画家の生涯を辿ります。

出典:リビング東京Web

1874年に第1回印象派展が開催されてから150年の節目を迎えることを記念し、東京と大阪を会場に国内外のモネの代表作60点以上が一堂に会す注目の展覧会です。

出典:リビング東京Web

会場入口

会場入口にはモネの睡蓮の池をイメージした体験型インスタレーションが展示されています。足元の睡蓮の上を進むと水面の音と一緒に足元に感触が感じられます。ここからモネの世界感へ繋がっていきます。素敵な演出ですね。(こちらは撮影が許可されています。)

出典:リビング東京Web

会場入口風景

印象派以前のモネ

《昼食》の作品でモネは、プライベートな情景を高さ230cmを超える大きなカンヴァスに描いています。息子のジャンと後に結婚するカミーユと使用人らの姿が描かれています。モネは画家の登竜門であるサロン(宮展)に1865年に初入選しますが、審査の厳しくなった保守的なサロンでは評価されず、その後は落選が続きました。 《昼食》のサロン落選を契機にモネは過去の芸術と決別し、「印象派」の画家として歩むターニングポイントとなりました。 ※特別に許可を得て撮影しています。

出典:リビング東京Web

左《グルテ・ファン・ド・シュタート嬢の肖像》(1871、クレラー=ミュラー美術館蔵) 中央:《昼食》(1868-69、シュテーデル美術館蔵) 右:《桃の入った瓶》(1866、アルベルティヌム美術館蔵)

右手の作品《ルーヴル河岸》は、《昼食》の作品と一緒に初来日の作品です。1867年春の作品と云われています。カンヴァスの上半分を空が占め、下半分はルーヴル河岸(ルーヴル通り)を往来する馬車や人で賑わっています。セーヌ川を挟んだ遠方のパリ左岸にはパンテオンのドームが見えます。モネには珍しい伝統的な様式で描かれた都会の風景です。

出典:リビング東京Web

展示風景 左:《サン=タドレスの小屋》(1867、ジュネーヴ美術歴史博物館蔵) 右:《ルーヴル河岸》(1867年頃、デン・ハーグ美術館蔵)

モネはアトリエ舟に乗って川面や水辺の光景を多数描きました。風景画家のドービニー(1817-78)に倣って造られたアトリエ舟は、ボートの上に小屋を設えたものです。

アトリエ舟でモネは川面や水辺の光景を多数描きました。

出典:リビング東京Web

《モネのアトリエ舟》(1874、クレラー=ミュラー美術館蔵)

テーマへの集中

モネは新たな画題を求めて、パリ近郊はもちろん、ノルマンディー地方やブルターニュ地方、地中海の港町などヨーロッパの各地を訪れて制作しました。エトルタはノルマンディー地方の切り立った断崖と奇岩で有名な海辺の景勝地で1883年から86年にかけて毎年この地で制作しました。 この2作品は制作年に3年の開きがあり、縦横の違いとともに色使いにも変化が見られる点にも注目です。

出典:リビング東京Web

左:《ラ・マンヌポルト(エトルタ)》(1883年、 メトロポリタン美術館蔵) 右:《エトルタのラ・マンヌポルト》(1886年、 メトロポリタン美術館蔵)

連作の画家、モネ

モネは1880年代中頃から91年にかけてジヴェルニーのアトリエ周辺で多くの積みわらを描いています。1886年までに描かれた積みわらは家畜の飼料用の干し草の山ですが、1890年から91年に描かれた積みわらは、脱穀前の麦を積み上げたものです。 似た構図の〈積みわら〉が、天候や時間、季節による光の効果の違いによって描き分けられています。

出典:リビング東京Web

右:《ジヴェルニーの積みわら》(1884、 ポーラ美術館蔵) 左:《つみわら》(1885、 大原美術館蔵)

1899年からはロンドンを訪れ、〈チャリング・クロス橋〉や〈ウォータールー橋〉などに取り組みました。「連作」という手法の着想源の一つにはモネが愛好した日本の浮世絵版画の影響も指摘されています。同じ風景でも天候によって作品が異なる印象になります。モネの作品の色彩の変化や光の描き方にも注目です。

出典:リビング東京Web

右:《ウォータールー橋、曇り》(1900年、 ヒュー・レイン・ギャラリー蔵) 中央:《ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ》(1904年、 ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵) 左:《ウォータールー橋、ロンドン、日没》(1904年、ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵)

モネの代表作「睡蓮」

フランス、ノルマンディー地域圏にあるジヴェルニーの自宅は、モネの創作にとって最大の着想源となりました。「花の庭」と「水の庭」を本格的に整備し、花壇の草花や、睡蓮のある池を描いています。 1890年代後半からは300点もの《睡蓮》を描いています。左の作品《睡蓮の池》は、視覚障害を患いながらも制作に打ち込んでいた晩年の大作の一つです。

出典:リビング東京Web

右:《睡蓮》(1897-98年頃、ロサンゼルス・カウンティ美術館蔵) 左:《睡蓮の池》(1918年頃、ハッソ・プラットナー・コレクション蔵)

ミュージアムショップ

ミュージアムショップではモネの作品のポストカードが販売されています。

出典:リビング東京Web

モネの作品をモチーフにしたお菓子のパッケージもあります。

出典:リビング東京Web

※商品の数には限りがあります。

印象派以前のモネの作品展示はもちろん、〈積みわら〉〈ウォータールー橋〉の連作は別々の美術館に収蔵されている作品で、同じ会場で比較しながら鑑賞できる貴重な機会となっています。

代表作の〈睡蓮〉や〈睡蓮〉を描いたジヴェルニーの風景の展示もあり、モネの世界観に溢れた展覧会となっています。

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