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【謎のビジネスマナー】で契約打ち切り!?【WEB会議で上座下座】→ 丁重なおもてなしをした結果!?

  • 2023.11.29
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日本人は礼儀正しいと言われますが、そのためか謎のビジネスマナーが登場することがありますよね。友人から聞いた謎マナーは、近年急増したWeb会議に関するものでした。私は聞いたときに思わず「面倒くさっ!」と言ってしまいました。

画像: 【謎のビジネスマナー】で契約打ち切り!?【WEB会議で上座下座】→ 丁重なおもてなしをした結果!?

謎のビジネスマナーが誕生!?

同族経営の会社で働く友人A子の話。彼女の会社では、時代の流れによりWeb会議を取り入れることになりました。
Web会議の長所は、業務の効率化ができること。それなのに、社長が非効率なマナーを提案してきたのです。

日本では、「左を上位、右を下位」とする「左上右下(さじょううげ)」というしきたりがあり、会議ではこの席順で座るのがマナーとされています。
社長はWeb会議でもこのマナーを守るべきだと言い出したのです。

面倒くさすぎるWeb会議マナー

当時A子の会社ではWeb会議アプリを採用していました。
アプリでは参加者が並べて表示される「ギャラリービュー」があり、配置は入室順で決まりました。上から左詰めで順番に配置されるため、下位の参加者が上司よりも上に表示されるケースが起こるのです。
表示位置は変更可能だったため、ホストは役職順にいちいち変更。参加者はホストのビデオの順番に従うこととされました。

入退出時も面倒なマナーが求められました。
入るときは、ホストが出席者を下位から順に入室させて上位をお迎え。全員そろったところで、最後に社長が「待たせたね」と悠々と登場するのです。
退出も上座から行います。お辞儀をしながらお見送りをして、ようやく会議は終了。最初から最後まで気を遣う会議となったのです。

社外会議で取り入れると……?

社内だけのルールでとどめておけば良かったのに、A子の会社はそれを取引先との会議で行ってしまいました。
取引先に、席次マナーを守るために「ホストのビデオの順番に従う」機能を有効にするようにと事前に通知。会議開始時間も数分遅れた時間を指定し、A子側の社員は全員お辞儀をしながらお出迎えしたのです。
重要な取引先だったので、丁重な接遇を! と考えたのかもしれませんが、これが逆効果。取引先は「なんだこの会社……」とドン引きしてしまいました。

謎マナーが原因で契約打ち切りの危機!?

取引先は古い企業体質を問題視したようで、A子の会社は契約の打ち切られそうになりました。
社長は慌てて謎マナーを廃止し、取引先に謝罪。何とか契約は続行することになりました。

A子たち社員は、面倒なマナーから解放されてほっと一安心。
業務の効率化が魅力のWeb会議なのに、謎のビジネスマナーで阻害したら無意味ですよね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田 愉子

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