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11月26日は「いい風呂の日」 冬のお湯の温度、適正は?“スマホ入浴”&長風呂の注意点を専門家、解説

  • 2023.11.26

長風呂中の行動、トップは「スマホ」「何を見ている」のかランキングも

「長風呂に関する意識調査」の結果とは…
「長風呂に関する意識調査」の結果とは…

11月26日は「いい風呂の日」に制定されています。住宅設備機器メーカーのLIXIL(東京都江東区)が「長風呂に関する意識調査」を実施。入浴習慣や温泉医学研究を行っている東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉さんの快適に長風呂を楽しむアドバイスと共に、結果を紹介しています。

調査は、10月にかけて、入浴時にスマートフォンなどの使用経験が過去1回以上ある10〜50代の男女500人を対象にインターネットで実施されました。

長時間の入浴へのイメージについて質問したところ、「身体の芯から温まることができる」が89.8%、「心身がすっきりする」が84.2%と、8割以上の人が長風呂は体に良い効果があると感じているということです。さらに、「美容に良い効果がある」が73.6%、「肌のしっとり感やうるおいが増す」が63.6%と、美容に良いイメージを持っていることもわかりました。

「長風呂した」と感じる入浴時間についても聞いています。「30分以上」が33.2%と最も多く、次いで「20分以上」が24.2%という結果でした。

長風呂する理由について聞いたところ、3位が「長風呂するつもりはなかったが、気持ちが良かったので長時間入浴していた」で37.0%、2位が「入浴前から、長時間入浴をしようと思っていた」で40.0%、1位が「スマートフォンやタブレットを使用していて、気が付いたら長時間入浴していた」で45.0%でした。

特に10代と20代は、5割以上が長風呂の理由にスマホを挙げたということです。一方、30代、50代は入浴前からリラックスを目的に長風呂を楽しもうとする人も多いことがわかったということです。

また、入浴中の行動についても質問。トップは51.6%の「スマートフォンやタブレットを使用する」、続いて、38.8%の「考え事をする」、30.2%の「ストレッチ・マッサージ」という順でした。

「スマホ入浴」について、男女別・年代別で見ると10〜30代女性が6割以上、特に10代女性が72.0%と最も高い結果に。一方、男性は30代が最も使用割合が高く、50代では女性よりも男性の方が高くなっています。性別や年代を問わず、多くの人が入浴時間をスマホと共に楽しんでいるということです。

入浴中にスマホで何をしているのかも調査を行っています。3位は「音楽、ラジオ」で35.4%、2位は「SNSとインターネット検索」で37.2%、1位は「動画、映画視聴」で55.8%という結果でした。

冬でも「ぬる湯」、理想は「半身浴+肩湯」

調査結果を受けて、早坂さんは「入浴による温浴効果は、40℃の湯船で10分間、全身浴することで十分に得ることができるので、全身浴で20分以上つかれば『長風呂』と言えます」と説明。

続けて「長時間の入浴になるほど水分量が減り、脱水につながります。また、長風呂は肌の保湿成分が流失することによる肌の乾燥や、体温が高くなりすぎる『浴室熱中症』などのリスクも高まるため、正しい入浴方法を知る必要があります」とコメントしています。

正しい入浴方法については「例えば、入浴後の保湿を欠かさないこと、長風呂する際は入浴前と入浴中にも水分補給をすることが大切です。湯船から出る前には、冷水や浴室の冷たい部分に触れてから出ることで、めまいや立ちくらみの防止にもつながります。入浴タイミングは、人は体温が下がってくることで入眠できるため、就寝直前ではなく入眠の1.5時間前までに終えること」とアドバイスしています。

さらに、冬でも「ぬる湯」、理想は「半身浴+肩湯」と語る早坂さんは、「入浴温度は40〜41℃が望ましく、冬でも42℃以上は高すぎるでしょう。体温が0.5℃以上上昇すると、汗が額ににじんできますが、この発汗は『のぼせ』の前兆です。若い年代の方は温度に対する感覚が敏感ですので、高年齢層に比べて体感温度が熱く、体温の上昇も早いです。温度を感じにくい高年齢層の方も、湯温は高くても41℃で。長風呂をする場合は、ときどき湯船から洗い場に出たり、足湯にしたり、窓を開けて外の空気を入れたり、お湯の量を減らしたりなど、体温を上げ過ぎないようにすると良いでしょう」と話しています。

冬時期は、浴室の温度が低く、体温が上昇するまでに時間がかかることから、「ぬる湯で満足できない場合は、シャワーやかけ湯をして、まずは40℃のぬる湯につかり、最後に追いだきを。長風呂には、全身浴よりも半身浴の方がお勧めですが、肩が冷えてしまうデメリットもあるため、半身浴に加えて『肩湯』も合わせると理想的」と勧めています。

「一般的に、自宅や銭湯などで入浴頻度が多いほど健康観や幸福度は高まる」とも説明しつつ、「趣味としての長風呂は、リラックスできる良いものだと思います。音楽やラジオを聴いて新しい発見の場にするなど、自分なりの楽しみ方を見つけてみてください。スマホ使用も良いですが、たまにはデジタルから離れて今の自分の心と向き合い、呼吸に集中して何も考えない『マインド“フロ(風呂)”ネス(お風呂で瞑想)』をすることもお勧めです」とコメントしています。

オトナンサー編集部

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