夫と息子の3人家族のアカリさんは夫婦で定食屋を営んでいます。アカリさん宅で高校から10年ぶりに会う親友2人、それぞれの子どもたちと一緒にBBQをすることに。庭でアカリさんが用意していたレジャーシートを広げると、何と100万円の札束が出てきました! レジャーシートはリサイクル店で買ったものですが、そのお金をもらえば?と爆弾発言をする、今はセレブ妻となったユキは事の成り行きに興味津々です。シートの持ち主を探すアカリさんについて行きたがり、リサイクル店だけでなく警察まで同行。リサイクル店では手がかりがつかめず、警察で遺失物として届け出の手続きをするのですが、その間何度も100万をもらえばと言ってくるユキ。その度に、持ち主にお金を返したいアカリさんと口論に。ついには自分は住む世界が違う、もう二度と会うことはないと言って立ち去ります。後日フミエに事の顛末を話すと驚きつつも、人が変わったのはさびしいけど仕方ないと冷静でした。
東京のタワーマンション暮らしのユキ家族。クローゼットに大量の服に囲まれるも、新しい服探しに夢中のユキはお稽古に出かけるときもスマホにかかりきりで、息子はさびしそうです。
そこへ入れ違いで夫が帰宅。仕事で忙しい夫は夜の帰宅ばかり。日中に息子の顔をひと目見るために立ち寄ったのですが……。
家のことに無関心な妻に夫が問う「前から思ってたけど・・・」
「ヨシマサいる?」
仕事で多忙のため、起きているときの息子に会えない夫は昼間に立ち寄って顔を見ていこうと帰ってきました。お稽古に出かけたところと答えるユキに、息子がお稽古で出かけるときは一緒についてあげないと言い、何か大事な用事でもあるのかと尋ねます。
あるよとユキは答え、有名ブランドの新作ワンピが出るのとうれしそうにスマホを見せますが夫は戸惑います。後日買いに行けばと言っても、なくなっちゃうからすぐ行かなきゃと悪びれません。
不安に思った夫がいつもこんな風に息子のことにノータッチなのかと聞くと、シッターもいるし平気でしょとまったく意に介さないユキ。
そんな妻に対して夫は以前から感じていた思いをぶつけます。
「もう少し家のことに目を向けてくれないか?」
「服だってもう十分持ってるだろ?」
ユキのショッピング依存が度を越していること、そして何よりも子どもより優先することではないと語りました。しかしーー。
家事育児は庶民の仕事で、自分のやることじゃないとユキは不敵な笑みを浮かべるのでした。
◇ ◇ ◇
息子のお稽古の付き添いより、ブランド服を手に入れることが大事だと少しのためらいもないユキ。息子の世話はシッターがいるから自分がいなくても問題なく、家事育児は庶民のやることで自分には関係ないと言い切りました。
ユキ夫婦はシッターも雇っていて、たしかに息子の育児は母親だけがやるものではないかもしれません。しかし、過度なショッピングよりも優先度が低いのはやはり普通ではないはずです。父親が仕事で家を空け、母親は買い物に夢中で自分に無関心となれば、幼い息子の心が心配です。母に話しかけるもさびしそうなヨシマサ。わが子にそんな思いをさせないように、夫婦でしっかり話し合ってほしいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター くまお
ベビーカレンダー編集部