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米軍のメンツをかけた作戦に駆り出された!?→基地にレーサーが来て大ピンチ【米軍基地で働いてみた(27)】

  • 2023.11.24

<米軍のメンツをかけた作戦に駆り出された!?→基地にレーサーが来て大ピンチ>米軍基地で働いてみた[#27]

(前回の続き)米軍基地には定期的に有名人やパフォーマーが慰問に訪れますが、そんなある日、アメリカで大人気のモータースポーツのレーサーが慰問にやって来たのです。

大人気レーサーとのイベントを兵士が見逃すはずなく、「これは人が殺到する…!」と思っていたのですが、何故かランチタイムになっても兵士が誰も来ず、イベント会場は閑古鳥が鳴いています。

後から知ったのですが、実はその日、兵士たちは急遽日程が変更された演習の為に基地の外に出払ってしまっていたのです!
そもそも、普段の慰問は夜に開催されるのに、この時に限って多忙なレーサー側のスケジュール都合でランチタイムに開催されるという不運も重なっていた為多くの兵士が参加できない事に…。

レーシングスーツでバッチリ決めたレーサーたちが、シーンと静まる会場にザワザワし始めます。
気まずい…これはかなり気まずい状況です…。

慌てふためいたマネージャーは私たちスタッフに「早く私服に着替えてサインをもらってこい!」と命令してくるじゃないですか。。

「えー!?」とは思ったものの、仕方なくしぶしぶ私服に着替えて、サインと記念撮影をしてもらいに行くと、基地のメンツがつぶれないよう偉い人がメールで招集をかけたようで、他の部署のスタッフもぞくぞくとやって来ます。

兵士の為のイベントのはずが、明らかに兵士では無い従業員ばかりの会場になってしまい。これは果たして「慰問なのか…」と、にこやかなマネージャーとは裏腹に、罪悪感で申し訳ない気持ちで一杯な私です。

案の定、さっきレジ対応した私と目が合ったレーサー達は、少し困惑したような表情を浮かべましたが…そこは、流石プロ!

笑顔でサインと記念撮影をしてくれました。

さて、夕方基地に戻った兵士たちはというと、レーサーに会えなかった事をしきりに残念がり、愚痴りながら、やけくそ気味に飲んでピッチが上がるので、バーの売り上げは大幅アップ!(はっ!もしかしてマネージャーはこれを狙っていたのかしら?)

それにしても、普段なら絶対あり得ないほど間近で、アーティストのリハーサルや様々なパフォーマンスを見られるのは、米軍基地勤務ならではの醍醐味の一つ。

カウンター越しに直接ご本人からオーダーを受け、言葉を交わしたり、注文した食事を目の前のカウンターや近くのテーブルで楽しむ姿を近い距離で見られる機会に恵まれたのは、ラッキーな経験でした。
今でも忘れられない思い出です。

次回は、基地の忘れ物対応でドン引きした兵士達の対応をご紹介します!

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