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一点モノも!クリスマスのギフト選びにいかが?珈琲とアートが織りなす”幸せ”な空間|Coffee gallery Clement(札幌市中央区)

  • 2023.11.23
Sitakke

ギャラリーに足を踏み入れた瞬間、「ワッ!」と歓声を上げてしまった。
サンタさんからのプレゼントを“ギュッ”と詰め込んだような、カラフルな絵画や、個性豊かな雑貨の数々...。クリスマスムード満点の空間に、心が躍った。

札幌・中央区の喫茶店で、道内作家による「クリスマス展」開催中

今回、編集部ナベ子が訪れたのは、札幌・中央区にある喫茶店「Coffee gallery Clement (コーヒーギャラリークレメント)」。

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「Coffee gallery Clement」の入り口

東西線『西11丁目駅』から徒歩8分、オーナーこだわりの珈琲と食事が人気の同店。
取材に訪れたこの日も、あらゆる年代のお客さんが、ゆるりとした時間を楽しんでいる様子だった。

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店内のようす(喫茶スペース)

落ち着いた雰囲気の喫茶スペース。その横に、10畳ほどのギャラリースペースが併設されている。
今回は、ここで開催されている作品展をめがけて訪れた。

11月21日(火)~12月2日(土)の期間、道内在住の作家12人による「クリスマス展-ARTで作る幸せ展vol.3-」が開催中だ。入場費は無料。気に入った作品があればそのまま購入することができる。

今回の作品展に込める想いについて、主宰者たちに話を聞いてきた。

作品展の主宰・小田さんの想い「クリスマスのワクワク感を届けたい」

「子どもの頃って、クリスマスならではのワクワク感があるじゃないですか。映画『ホームアローン』のようなドキドキする世界観というか!子どもはもちろん、大人たちにも、その感覚を、この作品展で感じてもらえるといいなって思って」。

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イラストレーター兼・ものづくり作家の小田啓介(おだ・けいすけ)さん

手作りの“雪だるま”を抱え、こう話してくれたのは、札幌在住のイラストレーター兼・ものづくり作家の小田啓介(おだ・けいすけ)さん。作品展の主宰の一人だ。

作家として活動するかたわら北海道イラストレーターズクラブアルファ」の会長も務めている小田さん。広く道内のイラストレーターたちの活動を支援している。

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小田さんの作品「赤鼻のトナカイ」

クリスマスをテーマにした作品展は、ことしで3回目。毎年この時期に、道内各地の作家12名の作品を集め、ここのギャラリーで展示販売しているという。

「『12名』に限定した理由……ですか? 特にこれといって理由はないです(笑)。あ、でもクリスマスは12月だから、なんか『12』がいいかもって。どの作家さんの作品も個性豊かで、手に取ってみたくなるものばかりが集まりました!」と、小田さんは声を弾ませる。会期中は、作家ら本人が日替わりで“店番”を担当するそう。

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フリーのデザイナー兼イラストレーターの「やまだるみ」さん

この日、小田さんと共に店番をしていたのは、フリーのデザイナー兼イラストレーターの「やまだ るみ」さん。手に持っているのは、ご自身が作った絵本に登場するキャラクター「ねずくん」のぬいぐるみ。

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やまだるみさんオリジナルの絵本

「ねずくん」をはじめ、かわいらしい動物たちが登場するオリジナルの絵本には、「Love(愛する)」や「Happy(幸せ)」といったテーマのもと、優しいタッチのイラストに、シンプルかつどこかに心に染み入る文章が添えられている。

「子どもはもちろん、大人たちにも、この絵本を手に取ってもらえたら」と、やまださん。贈り物にもよさそうだ。

クリスマスの贈り物探しにもピッタリな作品展

「そうそう、今回はクリスマスの贈り物にピッタリな作品が揃っているんですよ」と、小田さん。注目の作品を紹介してくれた。

たとえば……

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こちらのトナカイのオブジェは、札幌在住の作家、蝦夷蛇苺(エゾヘビイチゴ)さんの作品。布で作られた、あたたかみのある作品は、道外からも注文の問い合わせが多いという。

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こちらは、札幌在住の作家、ゴトウマキエさんによる作品。ゆる~い表情がキュートな、ネコちゃんたち。ハンダゴテなどの機材で木材を焼き付け、焦げ色をつけて描かれた一点モノ。根強いファンも多いとのことで、取材中も、“まとめ買い”をしていくお客さんを見かけた。

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他にも、ギャラリーには、ポストカードやアクセサリーなど、クリスマスムード満点な雑貨が、所せましと並べられている。作品を並べるディスプレイ用の棚も、小田さんの手作りなんだとか。

今回の作品展について、小田さんは次のように話す。

「クリスマスの期間ってなにかと忙しいじゃないですか。僕ら作家の場合も、クリスマス用の作品づくりを終えたと思ったら、すぐにお正月用の作品づくり。締め切りに追われて、クリスマス当日は、ゆっくりできる時間があんまりないんですよ」

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「だからこそ、クリスマスへの“憧れ”みたいなものを、一か月以上かけて、この空間に詰め込みました。忙しい毎日を送っている人たちこそ、この作品展でクリスマスムードを楽しんでもらえたらと思います」

店主・古屋さんの想い 「珈琲とアートと。色んな人が集まる空間にしたい」

そんな小田さんを、温かい目で見守る人がいた。
同店のオーナー、古屋 嘉章(ふるや・よしのり)さんだ。

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「Coffee gallery Clement」のオーナー、古屋 嘉章(ふるや・よしのり)さん

同店は、35年前に『西28丁目駅』近くで開業。以降、2回の移転をしている。

「小田は、学生の頃から全然変わらないね(笑)」と、古屋さん。

実は、古屋さんと小田さんは、30年来の付き合い。
小田さんが学生の頃、古屋さんのもとでアルバイトをしていたんだそう。

小田さんは「学生の頃は、人と話すのがとにかく苦手で。喫茶店のバイトでそれを克服しようと思いまして…」と当時を懐かしむ。

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こちらは、同店名物の「英国風黒カレー」(税込850円)。古屋さんが”師匠”に習い、60年以上受け継がれてきた、伝統の味。

「小麦粉とバターが黒くなるまで炒めるんだけど気を抜くとすぐ焦げちゃう。焦がさないように、30分以上も鍋を握り続けるからさ、何度も腱鞘炎になって参ったよ~。でも、つくるのが大変だからこそ、価値があると思う」と、古屋さん。

古屋さんがこの場所にお店を構えたのは、3年前。移転にあたり、ギャラリースペースを併設した理由について、古屋さんは次のように話してくれた。

「『ギャラリー』って、英語だと『画廊』っていう意味もあるし、『人が集まってる様子』も意味するでしょ。このお店は、そんなお店にしたい。珈琲を目的に来る人、アートを目的に来る人……他にもいろいろ。ワイワイと人が集まる空間にしたいんです」

照明の位置など、作品をより魅力的に見せる空間づくりは、小田さんも協力をしたんだそう。

古屋さんは、ギャラリースペースにこんな期待も込める。

「作家さんって、苦労してるのよ。作品を世に出しても、すぐに収入に繋がったりするわけじゃないからね。珈琲や食事を目的に来たお客さんが、ふらっとギャラリーをのぞいてくれるといいよね。作品のことを好きになってもらえるきっかけを、少しでも増やせるといいなと思う」。

小田さんと古屋さん。二人が織りなす特別な「空間」

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「今月のケーキ」(税込450円)。栗がたっぷり入ったミルフィーユは絶品だ。

取材中、小田さんと古屋さんは、お互いへの思いを次のように話していた。

「古屋さんは、初対面の人に“怖い人だ”って思われがち。根は優しいんですよ。あ、でも本当に怖いときもあるけど!(笑)」
「小田は、学生時代から変わらない、ずっとヘンなやつ! (笑)」

なかなか素直になれない性格の二人に、思わずクスっと笑ってしまった。

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「Coffee gallery Clement」入口にある看板。

最後に、個別の取材でこんな“本音”をそれぞれが聞かせてくれた。

「このお店は、珈琲もカレーも、全部おいしいんです!古屋さんがこだわって作っているんで!」と話す、小田さん。

珈琲を淹れつつ「これ見てください」と頭上を指をさす、古屋さん。

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古屋さんが指をさした先には、店のロゴの横に飾られた、一枚のイラスト。
「小田が俺を描いてくれたんだよ」と、どこか自慢げな古屋さん。

ギャラリースペースと、喫茶スペース。
それぞれ隣り合った空間で、お互いのことをコッソリと、自慢げに話す二人。
なんだか、とっても暖かい気持ちになった。

***

アートと、珈琲。それぞれの道のプロフェッショナル。
互いのことをを”コッソリ”と思い合う二人を中心に、人々が織りなす、クリスマスギャラリー。

ぜひ一度、皆さんにも、この”幸せ”な空間を訪れてみてほしい。
一足早い、ハッピークリスマス!

イベント詳細【クリスマス展-ARTで作る幸せ展 Vol.3】

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ギャラリースペース

■概要:絵描きとものづくりの作家が贈るクリスマス展
■開催日:11月21日(火)~12月2日(土) ※月曜定休
■開廊時間:11:30~19:00 ※11月26日(日)は17:00まで
■開催場所: Coffee gallery Clement(札幌市中央区南1条西13丁目317-3 フナコシヤ南一条ビル2F)
■公式Instagram:@clement_9106

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