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「おばあちゃんの原宿」なんて言わせない!巣鴨のニューオープン4選。ナチュール&本格中華、絶品モーニングetc.

  • 2023.11.24
〈シノワ エトワール ヴェリテ〉の岩中豚の黒酢酢豚

巣鴨。「おじいちゃんおばあちゃんの原宿」こと巣鴨地蔵通り商店街が圧倒的な知名度を誇っている。

巣鴨地蔵通り商店街
巣鴨のメインストリートこと、巣鴨地蔵通り商店街。
巣鴨地蔵通り商店街の様子
平日でも高齢者で賑わう。

しかし、多様な飲食店が軒を連ねる一駅隣の大塚、その先の巨大副都心・池袋、少し足を延ばせば下町情緒が残る谷根千(谷中・根津・千駄木)などと比べると、今ひとつキャラが弱く、個性的な店が集まっているイメージが少ないのも事実だ。山手線と地下鉄都営三田線という、そこそこのアクセスのよさを持ちながら、これほどノーマークな町があるだろうか。

「今こそ、巣鴨の正解が知りたい」

そう考えたBRUTUS編集部は、今回、巣鴨を徹底的にリサーチ。すると、おじいちゃんおばあちゃんの原宿のイメージを覆す、スタイリッシュな新店、個性的な店主たち、歴史ある老舗の数々に出合い、気づけば誰も見たことのない巣鴨ガイドが出来上がった。

もう、巣鴨で迷わない。まずは近年オープンした4店をご紹介。

〈シノワ エトワール ヴェリテ〉

閑静な住宅街に佇む本格中華店

まず訪れたのが〈シノワ エトワール ヴェリテ〉。なんでも10月にオープンしたばかりの中華料理店で、ところは六義園界隈の閑静な住宅街・大和郷の一角。

〈シノワ エトワール ヴェリテ〉前菜の盛り合わせ
前菜の盛り合わせ2人前(1人前1,540円)。酔っ払い海老やクリームチーズの紹興酒漬けなど全6種。

飲食店で経験を積んできた和田真実さんが、料理人である星久人さんと共同でスタート。星さんは〈銀座アスター 本店〉で料理長を務めたのちに、中国人シェフが集う高級店で本場さながらの中華を学んだのちに独立。

〈シノワ エトワール ヴェリテ〉の岩中豚の黒酢酢豚
香ばしい香りが立つ、岩中豚の黒酢酢豚(1,980円)。
〈シノワ エトワール ヴェリテ〉の熱々土鍋麻婆豆腐
星さんもおすすめする、熱々土鍋麻婆豆腐(1,540円)。
〈シノワ エトワール ヴェリテ〉から見える〈フレンチ パウンドハウス 大和郷本店〉
斜向かいにはパティスリー〈フレンチ パウンドハウス 大和郷本店〉が。
ナチュラルワイン
ウォークインワインセラーにはナチュラルワインを中心に約80種が揃う。
〈シノワ エトワール ヴェリテ〉内装
木の温かみを感じる内装。
〈シノワ エトワール ヴェリテ〉外観
和田さんと星さん。星さんの料理に感動した和田さんが声をかけて出店計画がスタートしたという。

日本人の舌に合う和製中華から、酔っ払い海老や鮮魚の激辛発酵唐辛子蒸しといった尖った本格中華まで幅広いメニューが揃う。大切な人との食事にはもちろん、ちょっとしたパーティにももってこいだ。

Information

〈シノワ エトワール ヴェリテ〉外観

Chinois étoile vérité

2023年10月オープン。ランチ(1,430円~)はメイン1品に薬膳風蒸しスープ、小鉢、自家製漬け物、ご飯が付く。
住所:東京都豊島区巣鴨1-9-8
TEL:03-6902-1363
営:ランチ11:30~14:30、ディナー17:30~21:30
休:水・日(月はランチのみ休)
Instagram:@chinois_etoile_verite_e

〈のをと菓子店〉

美意識が光る洗練された和菓子店

続いて訪れたのは〈のをと菓子店〉。小さく品のある和菓子屋さんだ。店頭にきちっと並ぶお菓子の様まで美しい。

〈のをと菓子店〉店主・上野純弥

店はグレーを基調にしたシンプルなデザイン。奥がキッチン。

店主の上野純弥さんは、フランス料理に始まりパン、洋菓子の世界を渡り歩いて、和菓子にたどり着いたという。「主張が控えめな和菓子が性に合ってるんです。胃にももたれませんしね」。

〈のをと菓子店〉バニラ粒あんのどら焼き
バニラ粒あんのどら焼き(250円)。バニラのおかげであんこの香りがより豊かに。
〈のをと菓子店〉バニラ粒あんのどら焼き
見るからにおいしそう。
〈のをと菓子店〉バニラ粒あんのどら焼き
お菓子は綺麗に並べられている。
〈のをと菓子店〉たまごミルク蒸しパン
たまごミルク蒸しパン(300円)
〈のをと菓子店〉化粧箱
まとめて買うなら化粧箱に入れてもらうのもいい。バナナあんのどら焼き(300円)なども定番だ。

定番のどら焼きは、包装のインパクトも甘さもどちらも控えめ。12月ごろにはきなこ餅、春には桜を使った餅菓子なども登場、という具合に四季も味わえる。巣鴨土産にももってこいだ。

Information

〈のをと菓子店〉看板

のをと菓子店

2022年12月オープン。店名は助詞をランダムに組み合わせてハマりのいい「のをと」に。
住所:東京都文京区千石4-37-9
TEL:070-9066-3950
営:12:00〜17:00(売り切れ次第終了)
休:月・日

〈ヨネイチ〉

店主のトークに和む部室的カフェ

〈のをと菓子店〉のお菓子を置いている、一風変わったカフェがあるらしい。そう聞いて向かったのが〈ヨネイチ〉。住宅街に控えめに現れる「カフェ」の立て看板。そして店先にディスプレイされたクラシックカーのインパクトたるや!

気になって入ってみれば、ナイスなアフロヘアの店主・米林克士さんがお客さんと談笑中。お客さん曰く、オープンして約10カ月ほどだがすでに“部室”のような人の溜まり場になっているという。

〈ヨネイチ〉店主・米林克士
店主の米林克士さん。

和食のプレートはトーストのセットに飽きたというお客さんのために他のお客さんのアイデアでスタートしたというし、店内に飾られた絵は米林さんの友人であるミーイシイさんによるもの。

〈ヨネイチ〉外観
一見何の店か分かりにくいが、カフェなのだ。
〈ヨネイチ〉店内
店の中央に8人掛けのダイニングテーブル、他に2人で使える小テーブルが3つ。店内でライブイベントを開催することも。
左/ミーイシイの絵。右/米林さんが着色した木彫りの熊
左はミーイシイさんの絵。右は米林さんが着色した木彫りの熊。通称アップサイクマ。
〈ヨネイチ〉鶏そぼろご飯が主役の和食ランチプレート
鶏そぼろご飯が主役の和食ランチプレート(1,000円)。プラス200円でドリンクを付けられる。
日産 ダットサン
日産がかつて造っていたダットサン。巣鴨界隈で受け継がれていて、米林さんで3代目になるという。ナンバーの「5」はかなり珍しい。

コーヒーにハマったのを機に開業したという米林さんだけれど、生まれ育ちは巣鴨でこの店もかつての実家だというし、以前はインドネシアで仕事をしていて現地語も話せるという、かなり濃いめのキャラクター。トークも楽しみに人が集まる場所なのだ。

Information

〈ヨネイチ〉外観

ヨネイチ

2023年1月オープン。店内でライブを開催することも。
住所:東京都文京区千石4-15-7
TEL:03-3946-6578
営:11:00~19:00
休:月
Instagram:@yoneichi_official

〈カフェ ド ミュー〉

巣鴨のモーニング、新定番

〈のをと菓子店〉から〈ヨネイチ〉に向かう道すがら、グリーンの庇が印象的なカフェを見つけていた。それが〈カフェ ド ミュー〉。30代半ばの渡邉直人さん、望さんが夫婦で営む喫茶店だ。

ドリンク付きのアップルシナモントースト、小スープ
ドリンク付きのアップルシナモントースト(800円)、小スープ(200円)。この日はカブのポタージュだった。

ともに本駒込にある老舗喫茶店〈カフェさおとめ〉で働き、この4月に独立。〈さおとめ〉でも提供してきたというモーニングメニューを朝7時から楽しめるのが大きな魅力のひとつ。

〈カフェ ド ミュー〉店主の渡邉夫妻
店主の渡邉夫妻。ともに長年〈さおとめ〉で働いた腕利きだ。
〈カフェ ド ミュー〉クロックムッシュ
クロックムッシュ(850円)
〈カフェ ド ミュー〉クリームソーダ
クリームソーダ
〈カフェ ド ミュー〉店内
広々として落ち着く店内。

アップルシナモントースト(800円)やクロックムッシュ(850円)の味わいはさることながら、フレンチでも修業を積んだという直人さんが作るスープが絶品。休日を巣鴨で過ごすなら、朝からここへ。

Information

〈カフェ ド ミュー〉外観

Cafe de Mieux

4月オープン。渡邉夫妻も大好きな千石のパティスリー〈トレカルム〉のケーキがイートインで楽しめるのはここだけ。

住所:東京都文京区千石3-29-22
TEL:070-9118-1138
営:7:00~18:00(モーニングは11:30まで)
休:水
Instagram:@cafe_de_mieux

 

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