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【コウケンテツのヒトワザレシピ】山本憲卓さんの器とカリフラワーのスパイス蒸し

  • 2023.11.21
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器や調理道具を愛する料理家のコウケンテツさんが、作り手と対話するリンネルの連載「コウケンテツのヒトワザ巡り」。第6回では、独自の焼き物文化が根付く沖縄・読谷村へ。土と火の力強いエネルギーを感じさせる山本憲卓さんの器から、コウさんはどんなインスピレーションを得たのでしょうか。

今回、コウケンテツさんが出合った器 山本憲卓さんの器

火と土が生み出す 唯一無二の表情

釉薬をかけず、土の持ち味と火の力を活かして登り窯で焼き上げた山本憲卓さんの器。
「器が持つ力強さに負けないよう、しっかりスパイスをきかせた野菜の蒸し煮にしてみました。お会いしたとき、山本さんが独立前にインドを旅していた……と話していたのもヒントになっています」

料理研究家・コウケンテツさん 旬の素材を活かした韓国料理をはじめ幅広いレパートリーを気軽に作れるレシピが人気。雑誌のほか、テレビ、SNS、YouTubeなど多方面で活躍中。 インスタグラム: @kohkentetsu YouTube「Koh Kentetsu Kitchen」: @kohkentetsukitchen

陶芸家・山本憲卓さん 1984年生まれ、三重県出身。2007年、沖縄県立芸術大学卒業、2008年同大学研究生修了。大嶺實清氏に師事後、2016年にヤマモト工房を設立。登り窯を焚くことでつながった「Miech Machu」(@miech_machu) の一員でもある。
インスタグラム: @yamamoto__noritaka

山本憲卓さんの器に合わせる「カリフラワーのスパイス蒸し」のレシピ

●材料(3〜4人分)
カリフラワー…1株
じゃがいも…2個
玉ねぎ…1/2個
赤唐辛子…2〜3本
トマト…1個
にんにく、しょうが(すりおろす)…各1かけ
ターメリック、クミンシード…各大さじ1
コリアンダーパウダー…大さじ1
水…75mL
香菜…1株
サラダ油…大さじ2
塩、粗びき黒こしょう…各適宜

まずはクミンシードと玉ねぎ、じゃがいもを炒めて香りを出します

●作り方
1.じゃがいもは皮をむいて、8等分のくし切りにする。カリフラワーは小房に分ける。玉ねぎは薄切りにする。トマトは6等分に切る。

2.鍋にサラダ油を熱し、じゃがいも、玉ねぎ、クミンシードを加えて炒める。

3.カリフラワー、ちぎった唐辛子、にんにく、しょうが、塩、ターメリック、コリアンダーパウダーを加えてなじむまで炒める。

⇒ Kentetsu’s point 「辛いものが好きな人はスパイスの量をもっと増やしてもOK!」

4.トマト、水を加えてふたをし、10分ほど蒸し煮にする。仕上げに好みで刻んだ香菜をちらし、黒こしょうをふる。

⇒ Kentetsu’s point 「塩をしっかりきかせることで野菜の味が引き立ち、おいしく仕上がりますよ」

野菜から出た水分で蒸すことで、うまみが凝縮

「野菜に塩、スパイスをふって蒸し煮にするだけの簡単メニュー。複数のスパイスをミックスすることで香りに深みが出て、野菜だけで満足できる一品になります。パンやごはん、クスクスに添えてもいいし、もちろんビールのつまみにもぴったりの一皿です!」

ヒトワザ巡り後記

沖縄・読谷村にある山本憲卓さんの工房にて。photograph:Tsunetaka Shimabukuro

「山本さんはみずから、器づくりに使う土を集めているんですよね。それぞれの土の特性や陶土にするまでのプロセスについて、キラキラした表情で語る姿がとても印象的で、土や器に対する深い愛を感じました。求められるものに応えつつ、アーティストとしての気質も失わないようにしたい……という思いも伝わってきて。今までお会いした作家さんとは、また違ったエネルギーに圧倒されましたね。日本には山本さんのような、すごい作家さんが大勢いるんだ!とこの連載を通じて実感しました。しかも皆さん、これまでの道のりやものづくりの真髄について、出し惜しみせず率直に語ってくれる。聞いていてゾクゾクするほど刺激的ですし、その人間性の深さにも感激します」

cooking & styling:Kentetsu Koh photograph:Keiko Ichikawa text:Hanae Kudo
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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