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グルマン温故知新:代々木公園〈Arbre〉フレンチのエスプリが薫る、小料理屋

  • 2023.11.20
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グルマン温故知新:代々木公園〈Arbre〉「アジフライ」

Arbre(代々木公園)

フレンチのエスプリが薫る、小料理屋

オーナーシェフ佐藤幹樹さんは経歴からしてユニークだ。三越前〈ラペ〉や中目黒〈ビストロ タツミ〉で本格的なフレンチを経てから、「普段使いできるカジュアルな店がやりたくなって」と代々木上原の大衆酒場〈ランタン〉も経験。名店ひしめく渋谷・神山町で開業に至る。

グルマン温故知新:代々木公園〈Arbre〉「アジフライ」
居酒屋定番の品も佐藤さんの手にかかれば、レストラン級の一皿に。熱々のアジフライに、ジューシーで酸味のあるパイナップルとカリカリ梅の意表を突く組み合わせ。細かく刻んでたっぷりと。ここにマヨネーズを加えればタルタルソースだがあえてそれをせず「レモンを搾るイメージです」が狙い。1,400円。
グルマン温故知新:代々木公園〈Arbre〉「太刀魚のゼリー寄せ」
香ばしく炙(あぶ)った肉厚なタチウオに、ズッキーニ、パプリカ、大葉で層を作り、旨味の強いトマトのだしと白醤油でゼリー寄せに。オリーブオイルと牡蠣(かき)醤油、ゆずこしょうのドレッシングで洋に寄せた一品。1,400円。
グルマン温故知新:代々木公園〈Arbre〉「白桃とアンディーブ白和」
みずみずしい甘さのある白桃と、ほんのりした苦味と食感が楽しめるアンディーブという組み合わせ。豆腐とゴマの白和えには、ブルーチーズを加えてアレンジ。ピンクペッパーの爽やかな香りがアクセント。1,200円。

和食をベースにフレンチのテクニックが生かされた料理はどれも親しみがありながら、驚きのあるアレンジが魅力といえる。手始めのお通しは、実力を印象づける正統派の胡麻豆腐を。家庭的なカボチャのグラタンには古典的なブーダンノワールを忍ばせて。あるいは新鮮なタチウオを主役にしたゼリー寄せならテリーヌ風に仕立ててドレッシングをプラスするという具合。

「1~2皿余計に食べられるようにポーションは控えめに。季節をピンポイントで捉えた食材で、大人の人が満足する上質な料理を」とは佐藤さん。

メニュー構成にしても接客にしても、大衆酒場を貫く決意!

グルマン温故知新:代々木公園〈Arbre〉オーナーシェフの佐藤幹樹さん
異業種の仲間たちからも慕われている佐藤幹樹さん。
グルマン温故知新:代々木公園〈Arbre〉店内
アンティークや作家物の器など、好みのインテリアに仕上げた。

Information

Arbre

〈アルブル〉
住所:東京都渋谷区神山町41-1 遠藤ビル1F
TEL:03-6822-6204
営:18時~24時
休:水曜

2023年4月15日オープン。胡麻豆腐のお通し500円。メニューはサバポテトサラダや鴨ロース等のつまみ、生本鮪やトリッパクチー等の冷菜、手羽餃子等の温菜、焼き物、〆で構成。「好きなお酒を飲んでもらえれば」とナチュラルワイン、焼酎やジン、目新しいクラフト日本酒を幅広く揃える。ビール800円~、日本酒900円~、ナチュラルワイン1,200円~。つまみ600円~、冷菜950円~、温菜900円~。カウンター6席、テーブル3卓×2席。

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