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【大手町】皇居三の丸尚蔵館 開館記念展「皇室のみやび―受け継ぐ美―」に出会う

  • 2023.11.20

開館30年、令和に生まれ変わった皇居三の丸尚蔵館、開館記念展「皇室のみやびー受け継ぐ美ー」を見に行こう

皇居三の丸尚蔵館で開催中の開館記念展「皇室のみやびー受け継ぐ美ー」[2023年11月3日(金・祝)~2024年6月23日(日)]を見て来ました。 第1期「三の丸尚蔵館の国宝」[2023年11月3日(金・祝)~12月24日(日)]では、近年指定された国宝8件の中から4件が展示されています。

特別展示「御即位5年・御成婚30年記念 令和の御代を迎えて―天皇皇后両陛下が歩まれた30年」も同時開催。 長い歴史と伝統の中で培われてきた皇室と文化の関わり、受け継がれてきた美に出会える展覧会です。

※展示室内は原則撮影禁止です。「撮影OK」マークのついている作品は、個人利用にかぎって撮影可能です。撮影には注意事項をご確認の上、展示室内の指示に従い撮影してください。

 

出典:リビング東京Web

皇居三の丸尚蔵館 開館記念展「皇室のみやび―受け継ぐ美―」

皇居三の丸尚蔵館とは

平成元年(1989)に上皇陛下と香淳皇后(こうじゅんこうごう)により、皇室に代々受け継がれ、国に寄贈された美術品の保存と研究、公開を目的に建設された施設です。 平成5年(1993)11月に「三の丸尚蔵館」として皇居東御苑(こうきょひがしぎょえん)に開館。令和元年(2019)から、より充実した活動のため新たな施設の建設が進められてきました。

令和5年(2023)10月には宮内庁から独立行政法人国立文化財機構へ管理・運営が移管され、同年11月3日に「皇居三の丸尚蔵館」の名称で一部開館しました。 全館会館は、令和8年(2026)の予定です。

皇居三の丸尚蔵館所蔵 国宝8件のうち4件が雅やかに

皇居三の丸尚蔵館には、近年指定された国宝8件が所蔵されています。

会場には、国宝《屛風土代(びょうぶどだい)》(小野道風(おののみちかぜ))、国宝《蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば)》後巻、国宝《動植綵絵(どうしょくさいえ)》4幅(30幅のうち)(伊藤若冲(いとうじゃくちゅう))、国宝《春日権現験記絵(かずがごんげんげんきえ)》2巻(20巻のうち)(高階高兼(たかしなたかかね))の国宝4件が開館を寿ぐように雅やかに並んでいました。

伊藤若冲、国宝《動植綵絵(どうしょくさいえ)》8幅(30幅のうち) 信仰心と気迫の細密画

伊藤若冲、国宝《動植綵絵》8幅(30幅のうち)は、前期後期で4幅ずつ展示されるとのこと。 前期展示で、国宝《動植綵絵 秋塘群雀図(しゅうとうぐんじゃくず)》、国宝《動植綵絵 南天雄鶏図(なんてんゆうけいず)》、国宝《動植綵絵 老松白鳳図(ろうしょうはくほうず)》、国宝《動植綵絵 菊花流水図(きっかりゅうすいず)の細密で鮮やかな画面に圧倒されます。

南天の赤い実と、雄鶏のトサカの赤の鮮やかさが際立つ「南天雄鶏図」。「老松白鳳図」は、羽の一筋一筋が繊細な線描で描かれ、さらに白く輝いて見えます。1羽だけ白い雀の「秋塘群雀図」は、画面をおおう群雀が、エッシャーの絵画のよう。「菊花流水図」も鍋島(なべしま)の皿の意匠になりそうです。

若冲は、名声のために描いたのではなく「寺の荘厳(しょうごん)をたすけ、永久に伝わってほしい」と、付属の《寄進状(きしんじょう)》に記しているそうです。 本作は、もともと《釈迦三尊像(しゃかさんぞんぞう)》三幅対とともに、京都・相国寺(きょうと・しょうこくじ)に寄進されたもの。明治22年(1889)皇室へ献上されました。

若冲の信仰心と、絵画への純粋な情熱と気迫が生み出した傑作です。

 

出典:リビング東京Web

左から、伊藤若冲 国宝《動植綵絵 秋塘群雀図(しゅうとうぐんじゃくず)》、国宝《動植綵絵 老松白鳳図(ろうしょうはくほうず)》、国宝《動植綵絵 南天雄鶏図(なんてんゆうけいず)》、国宝《動植綵絵 菊花流水図(きっかりゅうすいず)》 江戸時代(18世紀) 全て皇居三の丸尚蔵館収蔵 展示期間:11/3~11/26

鎌倉時代、武士の息吹 国宝《蒙古襲来絵詞》後巻

国宝《蒙古襲来絵詞》。鎌倉時代(かまくらじだい)(13世紀)の息吹を伝える合戦絵巻。 二度に渡る元寇(げんこう)(文永、弘安の役)の鎌倉武士たちの戦闘の様子が分かる貴重な歴史的資料でもあります。

文永、弘安の役に出陣した肥後(熊本)の御家人(ごけにん)・竹崎季長(たけざきすえなが)が、自らの戦功をアピールするために描かせたと伝わります。 弘安の役(弘安4年(1281))で、石築地(いしついじ)の前を出陣してゆく騎馬武者と従者の一行。中央の赤糸威鎧の武者が竹崎季長。手綱を握り、弓を携え、背には多数の矢が見えます。

石築地の上、鎌倉武士たちが弓手(ゆんで)に弓を持ち、何本もの矢を背負ってひしめくように居並びます。最前線の物々しさが感じられる合戦絵巻。

 

出典:リビング東京Web

国宝《蒙古襲来絵詞》後巻 1巻(2巻のうち) 鎌倉時代(13世紀) 皇居三の丸尚蔵館蔵 展示期間:11/3~12/24(半期巻替)

特別展示 即位5年・御成婚30年記念「令和の時代を迎えて―天皇皇后両陛下が歩まれた30年ー」

同時開催の特別展示 即位5年・御成婚30年記念「令和の時代を迎えてー天皇皇后両陛下が歩まれた30年ー」も観覧しました。

天皇皇后両陛下の御即位5年・御成婚30年記念を記念した特別展です。 両陛下のご結婚の儀式の御装束(ごしょうぞく)や、御即位の御装束などを展示。皇后雅子様の優雅なローブ・モンタントや、愛子内親王の可愛らしい御初召も。

日本の伝統文化の継承に深く関わる両陛下ゆかりの品々や、30年間ともに歩まれて来た両陛下の様々なご活動に触れることが出来る特別展です。

 

出典:リビング東京Web

手前、皇后陛下 ローブ・モンタント 宮内庁所管 全期展示

 

出典:リビング東京Web

左から、天皇陛下ご装束 御束帯 黄櫨染御袍(冬の御料)、皇后陛下ご装束 御五衣、御唐衣・御裳 どちらも宮内庁所管 前期:2023年11月3日(金・祝)~26日(日)

 

出典:リビング東京Web

左から、愛子内親王殿下 御初召、犬張子、宝石の木 モワード/MOUAWAD 宮内庁所管 前期:2023年11月3日(金・祝)~26日(日)

皇室のみやびを受け継ぐ国宝、重要文化財の数々

皇居三の丸尚蔵館、開館記念展「皇室のみやび―受け継ぐ美―」は、第1期が12月24日(日)まで。

第2期「近代皇室を彩る技と美」2024年1月4日(木)~3月3日(日)、第3期「近世の御所を飾った品々」2024年3月12日(火)~5月12日(日)第4期「三の丸尚蔵館の名品」2024年5月21日(火)~6月23日(日)と続きます。

観覧は、よりよい環境で鑑賞していただくために日時指定予約制としているそうです。 国民とともに歩まれて来た両陛下の軌跡とともに、皇室のみやびな美の世界を堪能してみませんか。 是非お出かけください。

〇皇居三の丸尚蔵館 URL:https://shozokan.nich.go.jp/ 住所:〒100-0001 東京都千代田区千代田1-8 皇居東御苑内 TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル) 開館時間:9:30 ~ 17:00 ※最終入館は16:30まで 休館日:月曜日(ただし月曜が祝日または休日の場合は開館し、その翌平日休館) ※2023年12月25日(月)~2024年1月3日(水)および展示替え期間・その他諸事情により臨時に休館する場合があります

〇交通アクセス: 大手門(入門してから約100メートル)地下鉄各線の大手町駅(C13a出口)から徒歩約5分、JR東京駅(丸の内北口)から徒歩約15分 大手門以外からの入門※月曜日・金曜日閉門。その他皇居東御苑の公開日時に準ずる。 平川門 地下鉄東西線竹橋駅(1a出口)から徒歩約10分 北桔橋門 地下鉄東西線竹橋駅(1a出口)から徒歩約15分

〇開館記念展「皇室のみやび―受け継ぐ美―」 会場:皇居三の丸尚蔵館 展示室2 会期:2023年11月3日(金・祝)~2024年6月23日(日)※前期:2023年11月3日(金・祝)~26日(日)、後期:2023年11月28日(火)~12月24日(日) 第1期:「三の丸尚蔵館の国宝」2023年11月3日(金・祝)~12月24日(日) 第2期:「近代皇室を彩る技と美」2024年1月4日(木)~3月3日(日) 第3期:「近世の御所を飾った品々」2024年3月12日(火)~5月12日(日) 第4期:「三の丸尚蔵館の名品」2024年5月21日(火)~6月23日(日) ※第1~3期は会期中、一部展示替えあり ※日時指定予約制です。 入場料:一般 1,000 円、大学生 500 円 ※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は、無料*要日時指定予約*入館の際に年齢が確認できる証明書(生徒手帳、運転免許証、マイナンバーカードなど)の提示が必要です。 ※障がい者手帳をお持ちの方、およびその介護者各1名無料*入館の際に障がい者手帳等の提示が必要です。 ※「図録(みやび展)付きチケット」 2,500円 ・上記入館料で、館内で同時開催中の展示をご覧いただけます。*詳しくはホームページでご確認ください。 ・一般料金のみの設定となります。高校生、無料入館対象のお客様は、当日会場で図録をお買い求めください。

※展示室内は原則撮影禁止です。 ・「撮影OK」マークのついている作品は、個人利用にかぎって撮影ができます。 (フラッシュ禁止、また、撮影の際は他のお客様にもご配慮いただき、長時間場所を占有しないようにご注意ください) ※動画、パノラマ撮影はご遠慮ください *詳しくはホームページでご確認ください。

〇同時開催 特別展示「御即位5年・御成婚30年記念 令和の御代を迎えて―天皇皇后両陛下が歩まれた30年」 会場:皇居三の丸尚蔵館 展示室1 会期:2023年11月3日(金・祝)~12月24日(日)※前期:2023年11月3日(金・祝)~26日(日)、後期:2023年11月28日(火)~12月24日(日)

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