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映画の業界用語「なめる」の意味、分かる?撮影に欠かせない物のこと

  • 2023.11.17
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映画・映像業界ではさまざまな専門用語や隠語が存在し、その業界を知らない者からすると、見慣れた言葉でも、どんな意味なのか疑問に思う言葉が多いです。

撮影現場で「黄色い花をなめて」と指示される「なめる」という言葉は、撮影のある手法を指す言葉です。私たちが何気なく見ているドラマや映画でも使われていますが、いったいどんな意味でしょうか。

■視聴者の想像を膨らます手法

実際に花を舐めることではなく、撮影をする際に、意図的に手前に何かの被写体を置くことを「なめる」と言います。

物や人越しに被写体を撮影することで、メインの被写体が人であれば、冒頭の「黄色い花をなめる」場合で例えると、奥にいるメインの人に被写体を合わせ、レンズの近くに黄色い花を置きます。この時ピントは人に合わせているため、手前にある花がぼやけます。

映像で注目されるのは人ですが、ぼやけた映像から視聴者は、花が飾ってある室内にいるのか、ひまわり畑のような花畑にいるといった背景を感じ取れるのです。また、ぼけた物が手前にあることで映像に奥行きを出すこともできます。

また歌番組などでよく見かけるアーティストがステージで歌っている姿を、あえて観客の後ろ姿越しに映すことを「客なめ」と言うそうです。

■ピントが合う場所で呼び方が変わる

「なめる」がどういうことか理解できましたが、このピントが奥の被写体ではなく、手前にある物に合っていることを「前ピン」と呼び、奥にピントが合っていることを「後ピン」と呼びます。

あえて「後ピン」から被写体へピントを移し、被写体の存在感をより際立たせることもあります。

何気なく見ているドラマや映画など、さまざまな方法で撮影されているので、「後ピンだな」「これ●●なめだな」と手法を考えながら見てみるのも楽しいです。

文/編集・dメニューマネー編集部

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