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カメラを持って旅しよう。フォトジェニックなレモンの街、南フランス・マントンへ

  • 2023.11.16

こんにちは、トラベルフォトライターのKANAです。イギリス・ロンドンに住みながらヨーロッパ各国を旅する筆者が今回ご紹介するのは、南フランスに位置する小さな街、マントン。

まだ知名度が高くないことが不思議なほど魅力あふれるマントンは、どこを歩いても乙女心をくすぐるフォトジェニックなかわいい街。カメラを持って歩きたくなる絵画のような街並みをぜひご覧ください。

魅力あふれるレモンの街・マントン

フランスとイタリアの国境に位置する小さな街、マントン。南フランスを代表する観光都市・ニースから電車でたったの30分でアクセスできるので、ニースからの日帰り旅にもぴったりです。

一年中温暖な気候、美しい庭園、アクアブルーの地中海、印象的な歴史的建造物、カラフルで絵本のようなかわいすぎる旧市街……。イタリアまで電車で15分の距離ということもあり、フランス料理だけでなくイタリア料理も楽しめます。

なぜこの地がいまだに南フランスの秘境中の秘境であり、旅行者にはほとんど知られていないのか不思議なほど、魅力いっぱいの街です。

また、マントンはレモンの産地としても有名です。毎年レモン祭りと呼ばれる柑橘類のお祭りが開催されるだけでなく、街のあちこちにレモンのモチーフが施されているのも特徴のひとつ。こちらのお祭りについてはのちほどご紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

カメラを持って出かけよう!パステルカラーがかわいすぎる旧市街

どこを見渡しても「かわいい」が詰まったマントンの街並みは、歩いているだけでワクワクする、まるでおとぎの国のような世界。

なかでも旧市街は、地中海の暖かい日差しに照らされたパステルカラーの建物が軒を連ね、芸術的な写真が撮れるフォトジェニックスポットです。普段あまり写真を撮らない方でも、思わず写真を撮ってしまいたくなるような景観が広がります。

旧市街地への入口はいくつかありますが、「Escaliers」と呼ばれる階段からスタートするのがおすすめです。写真を見てもわかるように、この階段は「Basilique Saint-Michel Archange de Menton(サンミッシェル大聖堂)」のある広場へと続いています。

建物の隙間から除く地中海のすばらしい景色も必見です。

階段の途中には、まるで絵本からでてきたかのような路地がいくつも連なります。道の至るところにマントンや建物の歴史が記された看板があるので、歴史を学びながら足を進めることができます。

古代ローマ時代の道をたどりながら階段を登り切ると、サンミッシェル大聖堂にたどり着きます。17世紀に建てられたバロック様式のローマカトリック聖堂です。

パステルカラーの外観が目を引く鐘楼は、写真映えもばっちり。高さ53メートルあり、丘の上に堂々と建つ、まさに街のシンボルにふさわしい佇まいです。

毎年8月には、サンミッシェル大聖堂前の広場でマントン音楽祭が開催され、地元の人や観光客で賑わいます。

大聖堂の広場を進み、先ほど登ったEscaliersの反対側から下ると、小石が敷き詰められた細い路地が待っています。パステルイエロー、ピンク、グリーン、ブルーなど色とりどりの趣ある建物の間を縫うように作られた細い路地は、季節の花々や冒険心をそそるトンネルなどであふれ、思わず写真を撮らずにはいられません。

1800年代半ば頃には、その快適な気候からロシアやイギリスの貴族たちもこの地に魅了され、贅を尽くした邸宅や宮殿、高級ホテルを建てました。その中には現存している建物もあり、当時の記憶に触れながらゆっくりと散策を楽しめます。

なお、マントンの街はアップダウンが激しいので、歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。

ビーチで穏やかなマントンの陽光を楽しむ

2つのメインビーチと、小石や砂浜のビーチがいくつも点在しているマントン。ヤシの木が並ぶマントンのビーチ沿いには、温暖な気候と相まってとても穏やかな時間が流れます。ビーチによって特徴や雰囲気が異なるので、お好みの場所を見つけて美しい地中海を満喫しちゃいましょう。

Plage des Sablettes

マントンで最も人気があるビーチは、旧市街のふもとにある「Plage des Sablettes (プラージュ・デ・サブレット)」 。安全に泳げる透明で穏やかな浅瀬と、日光浴やスポーツを楽しめるコンパクトな砂浜があります。

美しいビーチの背後には、ショップ、レストラン、バーが並ぶ、新しく改装された歩行者専用遊歩道が広がります。先ほどご紹介した旧市街への入口「Escaliers」もほど近いので、地中海を眺めながら海沿いをお散歩するのもいいですよね。

マントンのカラフルな建物を背景に地中海を撮影できるスポットもあります。地図アプリで「Port des Sablettes」もしくは「Menton View」と検索すると場所がわかりますので、好みの構図で写真撮影を楽しみましょう。

Plage du Marché

もう1つのメインビーチがここ、「Plage du Marché(プラージュ・デ・マルシェ)」。広々とした砂浜にはレストランやカフェが隣接されており、各々の時間を楽しむ人々で賑わいます。

Plage du Casino

プラージュ・デ・マルシェと隣接しているのは「Plage du Casino(プラージュ・デ・カジノ)」。その名の通りカジノの目の前に位置するビーチで、海沿いにはホテルやレストランが並びます。

海沿いを歩くと、奥には壮大な山々を一望でき、海と山の両方の景観を同時に楽しめるのも魅力です。

Old Port Of Menton

散策で忘れずに訪れたいのが「Old Port Of Menton」と呼ばれる旧港。

写真のようにウィーキング専用の遊歩道はとてもよく整備されており、老若男女が楽しめる空間です。

旧市街を一望できるので、ここでもシャッターが止まりません。

華やかなレモンフェスティバル

冒頭でも少しご紹介したように、マントンは柑橘類の産地として有名で、毎年2月中旬から下旬の17日間、柑橘類の生産を祝う「Lemon Festival(レモンフェスティバル)」が開催されます。

レモンやオレンジなどの柑橘類で作られた豪華絢爛な山車や、柑橘類にちなんだ衣装を着た人々による目にも華やかなパレードはフランス文化省にも認められ、2019年に無形文化遺産に登録されました。

2024年の開催期間は2月17日~3月4日。フランス国内外から約24万人もの人々が訪れる人気フェスティバルなので、ホテルの予約は2ヶ月前までに済ませておくと安心です。

レモングッズもチェック!

マントンの街には魅惑的なお土産屋さんが数多く点在しています。さきほどご紹介したように、柑橘類(特にレモン)が有名なので、本場マントンのレモンを使用した飲み物やお菓子、装飾品など品揃えがとにかく豊富。

レモン柄の食器や衣類、レモンの石鹸やジャムなど、ちょっとしたギフトにもぴったりなアイテムもあり、お土産選びを楽しめます。

カメラを持ってマントンへ出かけよう

コート・ダジュールの自然と歴史の宝庫であり、どこを切り取っても絵になる街並みが魅力のマントン。旅の楽しみ方は人それぞれ違うものですが、マントンは訪れる人誰しもをカメラマンにしてしまうほど、つい写真を撮りたくなるような街です。

ニースやモンテカルロと比べると小さいな街でありながら、見どころが多いので、一日かけてゆっくりと滞在を楽しみましょう。

All photos by Kana Kawahata

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