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パーゴラとは? 種類や特徴を知っておしゃれな庭づくりに生かそう

  • 2023.11.16
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酷暑を回避する日陰スペースとしての機能を持ち、設置すると庭がおしゃれな雰囲気になるガーデンアイテム「パーゴラ」を置きたいと考えている方へ。パーゴラを設置するメリット・デメリットや、素材ごとの特徴まで詳しくご紹介します。記事を参考に、庭にパーゴラを取り入れてみましょう。設置は、多くの植物が休眠する冬から早春までの間がおすすめです。

パーゴラとは

パーゴラ
Palika Momoone/Shutterstock.com

パーゴラとは、もともとイタリア語でブドウ棚を意味する言葉です。日本でのガーデンアイテムとしてのパーゴラとは、柱と桁で作られた構造物を指します。ガーデンの装飾として立体的な景観を楽しんだり、アウトドアリビングとして使ったりと用途はさまざまです。

パーゴラには枠組みだけのものや屋根付きのものなどがありますが、屋根がないタイプであってもシェードを天井部分に張ったり、つる植物を這わせることで、茂った葉が日よけとなって活用できます。庭に設置するのが一般的ですが、2階のバルコニーや屋上などに設置するケースもあります。

パーゴラを設置する目的

パティオ
Andriy Blokhin/Shutterstock.com

パーゴラを設置する目的には、次のような理由が挙げられます。

1つ目は日差しや雨、周囲の目線を遮るための設置です。パーゴラそのものはフレームだけですが、シェードを張ったり、つる性植物を這わせたりすることで、日差しや雨を防ぎ、また近隣の視線を遮るのに活用できます。

2つ目はつる性植物を育てて観賞するためです。藤棚のようにフジを這わせるほか、つるバラ、ジャスミン、ブドウ、キウイ、アケビなどのつる性植物を這わせて、花を咲かせたり、実がつく姿を楽しむこともできます。

3つ目は設置場所の景観をよくするためです。パーゴラをうまく活用すると、庭やバルコニーに立体感がプラスされ、一層おしゃれな雰囲気にすることができます。

パーゴラ設置のメリット

条件
Zoomik/Shutterstock.com

パーゴラを設置することによるメリットはさまざまあります。ここでは、パーゴラ設置の主なメリットについて項目ごとにご紹介します。

庭に落ち着いたスペースができる

パーゴラ
Artazum/Shutterstock.com

パーゴラを庭に設置して、ベンチを置いたり、テーブルとイスのセットなどを置いて、座れる場所を設けることで、くつろぎスペースとして利用することができます。天井に布を張ったり、植物を這わせたりすることで程よく日差しを遮り、日光と日陰を楽しめる空間になります。

おしゃれな庭になる

パーゴラ
Spring_summer/Shutterstock.com

パーゴラは、ガーデンのインテリアアイテムとして庭をぐっとおしゃれな雰囲気にしてくれます。家の外観に合わせてパーゴラを選べば、ナチュラルテイストやモダンテイストなど統一感のある空間を作ることもできます。大きく高さのあるパーゴラはガーデンでも目を引いて非常によいアクセントになり、庭で過ごしやすくなる拠点として一役買ってくれることでしょう。

ガーデニングが楽しめる

パーゴラ
Federico Magonio/Shutterstock.com

パーゴラにはつる性植物を這わせて観賞することもできます。パーゴラに絡む植物は、葉が茂る時期や花が咲く時期で彩りや印象が変わり、四季折々移り変わる風景を楽しむことができます。

パーゴラ設置のデメリット

デメリット
yumeyume6/Shutterstock.com

たくさんのメリットがあるパーゴラですが、設置にはデメリットもあります。設置後に後悔しないよう、デメリットも合わせて確認しておきましょう。

完全な日よけ・雨除けにはならない

パーゴラ
volkanozgumus/Shutterstock.com

パーゴラ自体は一般的には枠組みだけですので、単体では雨除けや日よけにはなりません。

屋根なしタイプのパーゴラで雨や日差しを遮るには、布を張ったり植物を這わせたりする必要がありますが、それでも完全に雨や日差しを遮ることはできないので注意しましょう。なお、パーゴラに似た構造で屋根がついたものは、ガゼボと呼ばれることもあります。

定期的なメンテナンスが必要

パーゴラ
Kosoff/Shutterstock.com

木製のパーゴラの場合、定期的に塗装や防腐材を塗るなどのメンテナンスが必須です。屋根がついているタイプのパーゴラでは、天井に落ち葉やチリなどのゴミが溜まり、手が届きにくいので掃除が大変なこともあります。大雪が降る地域の場合は、積もった雪の重さで構造物が壊れてしまうケースもあります。また、つる性植物を這わせて育てたい場合は、パーゴラを覆うまで時間がかかり、育った後もつるの整理や掃除など、こまめなお手入れが必要になることは意識しておくとよいでしょう。

パーゴラの価格相場は?

コスト
lovelyday12/Shutterstock.com

簡単な構造のパーゴラなら、予算は10万円前後です。大型のものでは40万円ほど、中にはデザインが凝っていたり、使用されている素材が高価なため100万円を超える豪華なものもあります。

DIYで作る場合、簡易的なキットでは数万円で仕上がる場合もありますが、構造がしっかりと長く使えるものを選ぶなら20万円からが相場です。

パーゴラに使われる素材と特徴

パーゴラ
Rvector/Shutterstock.com

パーゴラにはさまざまな素材のものがあります。

ここではパーゴラに使われる主な素材やその特徴について、素材別に解説します。

天然木

木製パーゴラ
Blue Amber Design KC/Shutterstock.com

天然木で作られたパーゴラは、ナチュラルな見た目で草花が育つ庭によく馴染みます。つる性植物を這わせたいときにも適しています。加工が比較的簡単で、スペースに合わせたサイズにしたり、塗装でオリジナリティのある色に変えるなどのDIYすることもできますが、風雨によるダメージや経年劣化が起こりやすいので、定期的なメンテナンスが必要です。

木製樹脂

パーゴラ
iofoto/Shutterstock.com

木粉と樹脂を混ぜ合わせた木製樹脂のパーゴラは、木製よりも軽いものが多く、天然木よりも腐食が起こりにくいというメリットがあります。木のようなナチュラルな色もありますが、白色のものも多いです。一方デメリットとして、紫外線で劣化しやすい難点があります。

アルミ製

アルミ製パーゴラ
karelnoppe/Shutterstock.com

家の外壁に繋げたり、壁に取り付けて自立させるタイプのパーゴラはほとんどの場合、アルミ製です。錆びに強く、メンテナンスがほとんど必要ないことが最大のメリットです。アルミに木目調のラミネートを貼ったものなど、カラーバリエーションも豊富です。価格が高めな点が欠点ですが、お手入れの簡単さが魅力の素材です。

アイアン製

アイアン製パーゴラ
NChi/Shutterstock.com

アイアン製のパーゴラは、アルミ製では作れないドーム状や曲線を描いたもの、線が細くエレガントなデザインのものなど、複雑な造形のものがあります。庭のサイズやイメージに合わせてアイアン作家にオリジナルのパーゴラを依頼するケースもあります。シックな色合いで庭の中で引き締まった印象を与え、イングリッシュガーデンの本場イギリスでも使われている憧れから選ばれることもあります。

輸入品であれば比較的安価に手に入れることが可能ですが、鉄製は錆びやすいため定期的にサビ止めや再塗装などのメンテナンスが必要です。

パーゴラをDIYするなら

DIY
Bartlomiej Kaminski/Shutterstock.com

パーゴラを自分で作ろうと思うなら、どのように作ればよいのでしょうか。DIY初心者の方は、キットを使うと手軽に作ることができるのでおすすめです。DIYすると予算を押さえることができますが、作りが甘いと倒壊の危険もあるので十分注意しましょう。

ここからはパーゴラのDIY手順について、簡単にご紹介します。

設計図の作成

パーゴラ
Andy Dean Photography/Shutterstock.com

パーゴラのキットを買う前に、まずは設置場所を検討しましょう。庭やテラス、バルコニーなど、どこに置くかを決め、設計図を作成してどのような形にするのかイメージを固めます。設計図は、正面図と側面図を書いて立体的に考えると混乱しにくくなります。

材料の準備をする

DIY
Jasen Wright/Shutterstock.com

設計図が完成したら、必要な材料を割り出し、ホームセンターなどで購入します。キットを利用すると簡単に用意することができます。

必要に応じて素材に防腐や防虫のための塗装をするなどの加工も行います。キットの場合は塗装済みのものもありますが、塗装が弱いものもあり、組み立て前に好みの色に塗っておくのがおすすめです。

基礎を作る

基礎
Sanatana/Shutterstock.com

倒壊しにくいパーゴラを作るためには、しっかりと土台となる基礎部分を作ることが重要です。

束石のサイズに合わせて地面を掘り、砕石を敷き詰めます。そこにモルタルを流して固めてから、束石を置きましょう。束石の周りにもモルタルを流し込んで埋め固めます。

束柱と横木を設置する

DIY
Ozgur Coskun/Shutterstock.com

束石の穴に柱を垂直に立てて、仮止めします。さらに屋根の枠になる部分(横木)を仮止めしながら地面と水平になるように取り付け、柱と横木を固定します。最後に屋根になる材木を渡して固定しましょう。

パーゴラで素敵な庭づくりを

パーゴラ
karelnoppe/Shutterstock.com

パーゴラは庭の景観をおしゃれにでき、憩いのスペースとして活用することもできます。素材によってはメンテナンスが必要ですが、高さのある見た目が華やかな庭景色に仕上げてくれるガーデンアイテムです。

ぜひ素敵な庭づくりのために、パーゴラを導入してみてはいかがでしょうか。

Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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