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「ママと呼んで、さもないと」父との子を産んだ継母。姉妹に課せられた驚愕ルール<わたしの3人の母>

  • 2024.2.4

10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女として育ったこだころ.さん。4人家族と父方の両親の6人で暮らしていましたが、3歳の時に両親が離婚。母は家を出ていき、無職の父は家を空けることが多く、その後再婚。おばあちゃん子として育ちます。実母と継母と祖母、こだころ.さんを育ててくれた3人の母にまつわる実話をもとにした物語です。ある日父が連れてきた、りーと名乗る18歳の女性が新しい母となりました。

結婚前は優しかったりーですが、家に入ってからは厳しく一変。スナックで働いて一家の家計を支えることになり、誰も彼女に逆らえず……。

サバサバしているけど嫉妬深い一面もあるりーは、祖母がこだころ.さんに内緒で見せてくれた実母の写真を燃やしたり、運動会のお弁当の時間にふと実母の話をしたことで激怒し髪の毛を引っ張ったりと激しい気性を隠しませんでした。

実母と会えるわずかな時間。それが心の支えだったーー

こだころ.さんを不憫に思った祖母は、りーがスナックの時間を見計らってある人物の電話番号を手渡してくれました。電話番号の相手は実母。もちろん、りーには内緒なので彼女がいないときにかけるよう言いました。姉にも伝えて一緒に電話をかけると、母は電話口で泣いていました。

母の声を聞いてうれしさと会いたさで泣いてしまうこだころ.さん。

接触をしぶっていた母が会ってくれることに。りーが家を出る夜8時から10時まで母の実家で会うというわずかな時間でしたが、こだころ.さんにとってはうれしい時間。母の実家には母方の親族がいて、曽祖父は毎月多めのお小遣いを渡してくれました。

娘が実母と会っていることを知っている父は何も言いませんでしたが、娘がもらってくるそのお小遣いを当てにしていたのです。

数カ月後、りーが父との子を出産。こだころ.さんに妹ができました。その日から「ママ」と呼ぶことを課し、名前で呼ぶと罰金に。

りーが育児で家を空けることがなくなり、実母に会える機会を失った姉妹はこっそり母に電話をかけますが、その会話を子機で聞いていたりーに電話番号を書いた紙を破り捨てられ、祖母のメモも捨てられることに。母に会いたいこだころ.さんは、記憶を頼りに電話をかけますが、繋がることはありませんでした。

その後2人目の子どもが誕生。働き手のりーが動けず借金がかさみ、毎日借金の取り立ての電話がかかってくるだけでなく、祖母は友人からもお金を借りることに。狭い田舎ではその噂はすぐに広がり祖母は落ち込みますが、いつも教えてくれた言葉がありました。

「いつも笑顔でいると、いつか必ず幸せがやってくるから」

1年後、りーが姉妹を呼び出し、月1回なら実母に会ってもいいと言うのです。

学校に必要なものは買ってもらい、お小遣いをもらったら家に入れるという交換条件が目的でした。とはいえ、子どものだころ.さんにとってはうれしいことに変わりありません。

数年後、遠方の友だちに会うため母に車で送ってもらうのですが、車には知らない男の人も乗っていてーー。

◇ ◇ ◇

借金取りからの取り立てが絶えず、祖母が友人にまでお金を借りなければいけない状況。実母や実母の親族からもらったお小遣いを当てにされていたことは悲しいですが、火の車だった家計を支えるには背に腹は変えられなかったということでしょうか。でも父は明らかに家のことに使わず、自分のために使っていましたよね。

しかし、継母のことを名前で呼んでしまったら罰金というのはお金がないという事情を悪用したルールにしか思えませんよね。


著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.

ベビーカレンダー編集部

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