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「退園の理由は何ですか?」は?息子の療育を強く推してきた幼稚園からまさかの質問が<幼稚園辞めた>

  • 2023.11.13

2人兄弟を育てるゆーとぴあさん。2歳児健診で長男は言葉が遅いと発達相談を受け、次男は多動傾向がありました。幼稚園に通い始めると、兄弟2人とも発達医療をすすめられて困惑します。長男は就学のため小学校の支援級の見学や知能検査を受けるも結果は普通級。幼稚園からは次男の検査も急かされ、兄弟で診察を受けに児童発達センターへ。長男はADHD、次男は多動という診断を受け、医師から的確な助言ももらって、息子の育て方に悩んでいた心が少し救われます。結果を伝えると、園長は自分の手柄と言わんばかり。年中になる次男は幼稚園から園外療育を提案され、幼稚園と療育園の並行通園を始めました。夏休みに次男の就学に向けた会議がおこなわれ、幼稚園をやめるという選択肢を提示されーー。

幼稚園での面談では、療育に熱心だった主任先生から幼稚園には予算がなく、次男は療育に専念したほうがいいと厳しく言われ、園長からはこのままでは支援学級も難しいと言われたゆーとぴあさん。

「この子のために療育を」と表向きは息子のことを考えているようでありながら、その言葉尻からは退園させたいという本音が透けて見える幼稚園側の対応。

夫婦で話し合って、そんな幼稚園はやめたほうがいいという答えが出ました。

最終的な判断を伝えると、手のひら返しの幼稚園

夫婦で話し合った結果を伝えるための面談。

開口一番、ゆーとぴあさんは退園の意思を伝えると、主任先生はほっとした表情を、園長は当然だと笑みを浮かべています。

「幼稚園を退園する一番の理由は何ですか?」

主任からの問いに耳を疑います。最終的な判断は両親の意見で決まったという体裁にしたいのだろうと苛立ちを覚えますが、どうせやめるのだからここで一悶着つけるのも無駄なので、息子のためにしっかり療育をしたいと答えました。

その後退園手続きをして荷物をまとめると、主任が幼稚園をやめることを次男が理解しているかと尋ねてきました。わかっていないと思うと答えると、寂しいと言う先生。

退園が決まってからまるで手のひら返しのように対応を変えるのが、主任先生の本心なのか単なる社交辞令なのか判断がつかなくなっていました。

幼稚園をあとにして、通園路を車で通りながらわが子のことや幼稚園でできたママ友との交流を思い出していました。

一方、次男は療育園を行きしぶり幼稚園に行きたいという日が続きました。

幼稚園に行けなくなった理由を説明して理解できるのか、次男が泣くと思わずごめんねと謝りたくなりますが、ゆーとぴあさんのせいではもちろんなく、この子のせい? いややはり産み育てた自分のせいなの?と複雑な思いにかられ、涙がこぼれ落ちました。

「行きたいね。幼稚園行きたかったね。みんなと卒園したかったね」

次男を抱きしめて、これまでのいろいろな思いが一気にあふれるのでした。

◇ ◇ ◇

退園が決まるまではさんざん厳しい対応で、言外に幼稚園をやめるように伝えてきたにも関わらず、最終的な判断を告げてやめる一番の理由を聞かれたら「幼稚園に言われたから」と思わず言いたくなりますよね。

主任先生の「寂しい」という言葉の裏を勘ぐったり、次男への幼稚園に行けなくなった説明に考えをめぐらせ、わが子や自分を責めてしまうゆーとぴあさん。ひとつ言えるのは、誰かのせいなどではないこと。わが子の幼稚園に行きたいという気持ちはしばらく続くでしょうが、自分を責めることなくいてほしいですよね。


著者:マンガ家・イラストレーター ゆーとぴあ

ベビーカレンダー編集部

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