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1シーズンで電気代が1万円も安い?「加湿器」の選び方 気化式、スチーム式……4タイプ比較

  • 2023.11.11
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空気が乾燥する季節に欠かせない加湿器だが、電気代は機種によって1シーズンで1万円以上、差が出る可能性がある。加湿器は加湿の方法によって大きく4タイプに分かれ、本体価格や消費電力が異なるが、コスパが一番いいのはどのタイプなのだろうか。

■秋~冬毎日12時間使っても電気代が数百円なのは「気化式」だが……

加湿器の4タイプは、電気代が一般に安く済むと考えられているものから順に「気化式」「超音波式」「ハイブリッド式」「スチーム式」がある。

電気代の試算は、家電機器などの規格を定めている日本電機工業会によるもので、加湿器の能力を図る際に気密性の高い部屋を想定した「プレハブ洋室」と気密性の低い「木造和室」の2パターンで計測している。

この条件で電気代が一番安い「気化式」は、気化式は水を含んだフィルターにファンで風を送り、気化した水蒸気を放出することで加湿する。

メリットは、ヒーターで温める工程がないため電気料金があまりかからないことだが、デメリットとして、大量の風を送る必要があるため機種によってはファンを回すモーター音がうるさい。

消費電力は適用床面積8畳のプレハブ洋室対応モデルなら5ワットほどなので、電力料金の目安単価1kWh=31円(全国家庭電気製品公正取引協議会)を当てはめると、1時間当たりの電気代は0.16円ほどだ(0.005kWh×31円/kWh=0.155円)。

たとえば11月~3月まで1日12時間、毎日運転すると電気代は288円だ(0.16円×12時間×30日×5ヵ月)。

電気代が安く済む反面、本体価格は2万5000円~5万円超と高めとなっている。

■2番目に安いのが「超音波式」

気化式に次いで電気代が安いのが「超音波式」は、超音波で水面を振動させることで発生した細かいミストを使って加湿する。

ヒーターを搭載していないのは気化式と同じで、やはり消費電力は少なめだが、放出する水の粒子が水蒸気よりも大きいため、近くにあるものが湿ってしまう場合がある。

消費電力は平均すると20ワットから25ワットほどで、上と同じ条件なら1時間当たりの電気代はおよそ0.6円で、1シーズンの電気代は1100円ほどだ。

本体価格は3000円代から3万円を超えるものまであり開きがあるようだ。

■「ハイブリッド式」は電気代も本体もまあまあ高めだが高機能

「ハイブリッド式」は、水を含ませたフィルターに温めた風を送ることで蒸気をつくり、それを室内に噴射して加湿する。温かな気体を使うので室内を素早く加湿できるのが特徴といえるだろう。

こちらはヒーターを使うので電気代は高めだ。消費電力は100ワットから150ワットほどが多く、上と同じ条件で1時間当たり電気代は4.65円ほど、1シーズンの電気代は8370円になる計算だ。

本体価格も2万円代から5万円を超えるものまであり、高めの価格帯となっている。

■最も電気代が高い「スチーム式」は本体は安め

最も電気代がかかりそうなのが「スチーム式」で、これは水をヒーターで加熱して蒸気を発生させ、それを室内に放出することで加湿する。

メリットは短時間で加湿でき、広い空間での加湿効果も高いことだが、ヒーターで加熱するため消費電力は300ワットほどと高くなるものが多い。1時間当たりの電気代を算出するとおよそ9.3円となり、1シーズンなら1万6740円だ。

ただし、本体価格は5000円から1万円ほどと値ごろ感のある製品が多い。

4タイプを比べると超音波式が電気代、本体価格とも安めでコスパに優れたタイプといえるだろう。

タイプ/ 1シーズンの電気代/本体の価格帯
気化式/ 288円/2万5000〜5万円以上
超音波式/ 1100円 /3000〜3万円以上
ハイブリッド式/8370円/2万〜5万円以上
スチーム式/1万6740円/5000〜1万円

だが、加湿器を選ぶ際は掃除、メンテナンスのしやすさなどもあわせて考えたほうがいい。場所を頻繁に動かすなら、大きさ・重さも重要だ。家電量販店などで、売り場担当者に希望を伝えて相談して選ぶとよいかもしれない。

文/編集・dメニューマネー編集部

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