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グルマン温故知新:赤羽〈odorat〉香り立つフレンチをワンオペのカウンターで

  • 2023.11.10
グルマン温故知新:赤羽〈odorat〉の「鰹 ライムバジル」

odorat(赤羽)

香り立つフレンチをワンオペのカウンターで

店名は「嗅覚」を表すフランス語。五感の中でも記憶との結びつきが強い嗅覚にフォーカスし、「記憶に残る料理を」という思いを込めたという。オーナーの永瀬友晴シェフは、北東京にフランス料理文化を根づかせてきた池袋〈パリの朝市〉(現在は閉店)で10年にわたり腕を磨いた経験を持つ。

クラシックな技術を踏まえつつ、軽やかな表現を磨きたいと、開業前に押上〈スパイスカフェ〉で研修。火入れの温度や時間で自在に操れるスパイスに魅了され、ランチ限定でカレーも提供する。

グルマン温故知新:赤羽〈odorat〉の「鰹 ライムバジル」
ライムに似た香りを持つハーブ、ライムバジルのソースを添えたカツオの軽い燻製。青ミカンの果汁とピールを合わせると、爽やかな香りが層を成し、どこかアジアな印象に。クリームチーズでコクを、ミョウガやキュウリなど日本の野菜のピクルスで酸味をプラス。カレーを除く料理は6,500円~のコースから。
グルマン温故知新:赤羽〈odorat〉の「アオリイカ セロリラブ」
アオリイカの白でまとめた一皿。根セロリのピュレとサラダで炙(あぶ)ったアオリイカを挟み、天然のハナビラタケのサラダとストラッチャテッラを重ねた。イカ墨ソースのピリ辛味と、クミン、コリアンダーの香りでひとひねり。
グルマン温故知新:赤羽〈odorat〉の「スパイスカレー」
〈スパイスカフェ〉オマージュ、ランチ限定のスパイスカレーは、時季替わりの2種を用意。写真はローストスパイスのコクが生きたポークビンダルーと、カシューナッツチキン。1種1,300円、2種1,600円から選べる。

日本の柑橘でアジアな香りを纏(まと)わせたカツオ料理、クミンやコリアンダーで味わいに立体感を持たせたアオリイカの一皿など魚介料理の香りの表現が印象的。天然のキノコやジビエなど、豊かな香りを持つ天然の素材を多用することからワインもナチュラルに。これがまた良い塩梅。

場所は、生まれ育った赤羽。8席の店から「大衆酒場の町」のイメージを、塗り替えていく。

グルマン温故知新:赤羽〈odorat〉のオーナーの永瀬友晴シェフ
若手シェフの技能競技会『RED U-35』で2度の受賞歴がある永瀬シェフ。
グルマン温故知新:赤羽〈odorat〉の店内
厨房に面した8席。すっきりとしたレイアウト。

Information

odorat

〈オドラ〉
住所:東京都北区赤羽西4-23-5 赤羽西ガーデンハウス102
TEL:03-6356-2227
営:11時30分~14時30分、18時~22時30分(20時LO)
休:火曜昼・日曜・月曜

2023年7月27日オープン。夜コースは5皿6,500円、6皿9,000円で、皿数に加え肉料理の内容が異なる。野菜は板橋区〈THE HASUNE FARM〉の無農薬栽培のものが中心。ワインはグラスでのサービスが基本。ノンアルコールメニューには、ボトルティーや自家製レモネードを用意。ビール600円~、グラスワイン800円~。ランチ(スパイスカレー)1,300円~、夜はコースのみ、6,500円~。カウンター8席。

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