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【内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように】 「第9回 静かに紡ぐクリスマス準備」

  • 2023.11.10

丁寧な暮らしぶりやセンス溢れる素敵な着こなしで人気を集める内田彩仍さん。日々のなかで内田さんが見つけた小さな幸せや、暮らしの工夫をお届けします。第9回は、植物やキャンドルで楽しむクリスマスの飾りつけの様子をお届け。「明日もいい日になりそう」と、皆さまが穏やかに前を向けますように。

内田彩仍さん Profile

福岡県在住。夫と愛猫そらと暮らす。雑誌などで紹介される丁寧でセンスのある暮らしぶりが人気。 『内田彩仍さんと作った 白のキャンバストートバッグBOOK』(宝島社)、『幸せな心持ち』(主婦と生活社)など著書多数。 2023年10月に、新刊『変えること変わらないこと: 人生後半を機嫌よく過ごせるよう見直した毎日の暮らし』(主婦と生活社)が発売。

このところ、日中は暑いくらいなのに、朝晩は冷え込むようになりましたね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
私が住む福岡でも、朝ひんやりとした空気に包まれるようになり、寒がりの私は、朝起きたらすぐに靴下をはくようになりました。あっという間に11月ですね。

毎年11月になると、わが家ではクリスマスの飾りつけをしています。大袈裟な飾りつけではなくて、クリスマスらしくするのはほんの1、2か所。それ以外は、実のついた枝を飾ったり、キャンドルを灯したりしながら、わが家なりの静かなクリスマスを楽しんでいます。

随分前は、家中をクリスマスにしていた頃もありました。ベランダのオリーブを切ってリースを作ったり、長い枝を買ってきて木の実をたくさんつけてガーランドにしたり。それはそれでわくわくして楽しかったのですが、12月25日を過ぎると途端に色褪せて見えるから、年末の慌ただしい時期に片づけるのが大変で、片づけの手間が面倒に感じない程度にしつらえるようになりました。

ここに住んでからは、主に飾りつけているのは玄関。玄関先にLEDライトがついた枝を使ったブランチツリーを飾り、電池が入っている下台を、サツマヒバの枝を使って隠すようにしています。シルバーがかった葉が印象的で、このしつらえ方がわが家の定番になりました。このツリーはタイマーつきなので、暗さを感じる夕方5時くらいから灯るようにしています。出かけた日も、外の掃除をし終えたときも、灯っている時間帯にドアを開けて玄関に足を踏み入れると、ふんわりとした明かりに迎えられて、ほっとするのと同時に、ちょっと気持ちが高揚するのがわかります。
そばに置いた花器には、バラの実を。だんだん色づいてくる様子を眺めるのも、家に居ながら季節の移ろいを感じられる気がして、うれしくなります。

いつも玄関から上がってすぐのところに置いている大きめの花器には、葉に艶のあるシャリンバイを。今は撮影した頃よりも実が色づいて、より秋らしい雰囲気になりました。

階段を上がったところのリビング入り口の小窓には、ブルニアシルバーを生けました。とても長持ちするので、水切りをしたり水かえをしたりしながら、クリスマスまで持たせるつもりです。

キッチンの小窓にしつらえたLEDキャンドルのまわりには、玄関の残りのサツマヒバを。猫と暮らすなかで気になるのが、愛猫そらの手が届く場所にしつらえると、いたずらされてしまうこと。それで、脱走防止扉をつけた玄関先や、高いところにある小窓など、場所を選んでしつらえています。

長かった暑い夏から、月日が経つのが早くてバタバタしている間に、今年も残すところ2か月ほどになりました。本格的に寒くなる前に、心あたたかな冬を迎えられるよう支度しながら、今年もわが家で紡ぐクリスマスを楽しもうと思います。
皆さまも私も、明日もいい日になりますように。

photograph: Kyoko Omori text: Ayano Uchida
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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