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【アイナ・ジ・エンド】【中納良恵・さかいゆう・趣里】映像作品を彩る“主人公が歌う”主題歌に注目

  • 2023.11.9

ライター・吉田可奈さんのおすすめの新譜情報をご紹介。今回は、劇中のキャラクターがそのまま歌手としてリリースする注目の主題歌をピックアップ。

物語を深く面白く彩る主題歌たち

ドラマや映画の映像作品に、音楽は必要不可欠。主人公の感情をさらに深め、意味を持ったものへと色づけすることができる“書き下ろし楽曲”たちは、物語をさらに深いものへと昇華していきます。今回はそんな、物語をさらに盛り上げる主題歌を紹介します。

放送が開始されるたびに話題となるNHK連続テレビ小説。10月からスタートした「ブギウギ」は、戦後を明るく照らしたスターの物語。趣里が演じるのは主人公の銭湯の看板娘、鈴子。〝歌と踊りでみんなを笑顔にしたい”という夢を抱き、歌劇団に入団します。“スウィングの女王”として人気歌手になるものの、戦争に巻き込まれ、波乱の時代を駆け抜ける物語。さまざまな別れを経験し、戦後は“ブギの女王”と呼ばれ、戦争で傷ついた日本を元気づける大スター歌手になっていく物語は、見る人すべてを元気づけるはずです。その主題歌「ハッピー☆ブギ」は、ドラマの音楽を担当する巨匠、服部隆之が手掛け、EGO-WRAPPIN'のボーカルの中納良恵と、世界的に活躍するシンガーソングライターのさかいゆう、そして趣里が歌を担当。3人の色の違う歌声は、スウィングするサウンドの上で気持ちよく、楽しそうで、聴いているだけで身体が揺れる名曲に仕上がりました。

岩井俊二の最新監督作である映画で主演をしたアイナ・ジ・エンドも、演じた役であるKyrie名義でアルバム『DEBUT』をリリースしました。映画の中で、主人公の“Kyrie”が歌う曲は、アイナ自身が作詞作曲したものも多数あり、それらの楽曲すべてのサウンドプロデュースを小林武史が担当。このアルバムは、劇中で流れる音楽とは異なるアレンジでアルバムに収録されるので、映画と今作、二度楽しめる内容に。なかでも、アイナが作曲し、岩井俊二が歌詞を書いた「ひとりが好き」や、小林武史が作詞作曲をした「宙彩(ソライロ)になって」など、アイナ・ジ・エンドのアルバムとは全く違ったテイストの楽曲が楽しめるのも、“Kyrie”の作品だからこそ。

映像作品と音楽の密接な関係を、これらの曲でじっくり味わってみて。

Kyrie ALBUM『DEBUT』アイナ・ジ・エンド

中毒性のある歌声と、浮遊感漂う小林武史のサウンドがマッチした、とても美しくて、どこか切ない曲がたっぷり味わえる。映画『キリエのうた』の主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」をはじめ、アイナ・ジ・エンドが作詞作曲に携わった8曲を含む全12曲が収録されている。

avex trax/CD+DVD¥6,050、CD+BD¥6,050、CD¥3,850/発売中

profile:アイナ・ジ・エンド
2015年よりBiSHとして活動を開始。独創的な振り付けも担当する。天性のハスキーボイスと独自の表現力を持ち、21年、全曲作詞作品の1stソロアルバム『THE END』をリリースし、ソロ活動を本格化させる。2023年6月に東京ドームでのライブをもってBiSHが解散。ソロ活動を開始する。

「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里

驚くほど豪華なコラボレーションで届けられるこの曲は、聴くだけで元気の出るまさにハッピーなナンバー。カップリングには、同じく服部隆之がアレンジをし、趣里演じる福来スズ子が歌唱を務める「東京ブギウギ」も聴くことができる。

コロムビア/¥1,500/11月15日発売

profile:中納良恵 さかいゆう 趣里
中納良恵は、1996年に結成したEGO-WRAPPIN‘のボーカル。さまざまなジャンルがクロスオーバーしたサウンドでブレイク。さかいゆうは、シンガーソングライターとして世界でも活躍。趣里は2011年に女優デビュー。さまざまな作品で経験を積み、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロインを務める。

※InRed2023年12月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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