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【汐留】「開館20周年記念展 コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、スキャパレッリ、ディオール 小瀧千佐子コレクションより」@パナソニック汐留美術館

  • 2023.11.7
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汐留にあるパナソニック美術館では「開館20周年記念展 コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、スキャパレッリ、ディオール 小瀧千佐子コレクションより」が2023年12月17日(日)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

ジュエリーの展開を包括的に紹介する日本初の展覧会

20世紀はじめ、フランスのファッション・デザイナー、ポール・ポワレが嚆矢(こうし)となり、シャネルによって広く普及したコスチュームジュエリー。本展はコスチュームジュエリーの展開を包括的に紹介する日本初の展覧会です。国内随一のコレクションから、400点を超える作例の紹介とともに、各デザイナーが生み出したそれぞれの様式美を探る展覧会です。

出典:リビング東京Web

会場入口 ※特別に許可を得て撮影しています。

コスチュームジュエリーとは

貴金属や宝石といった高価な素材を使用せずに、ガラスやメタル、時に半貴石などの素材を用い、衣服との相性を重要視してつくられた装身具です。富や地位の象徴としてではなく、あくまでもトータルで美しい装いのための要素として、そのデザインと着け心地の良さを実現するために、高い技術と的確な素材選定で制作されました。

出典:リビング東京Web

展示風景

会場入口にはポール・ポワレ 《夜会用マスク、ブレスレット「深海」》が展示されています。彼は、コスチュームジュエリー制作の先駆者と云われています。ポワレが妻デニスの為に作り出した仮装の為のマスクとブレスレットが展示されています。 コスチュームジュエリーはネックレス、ブレスレット、イヤリング、ブローチというアクセサリーだけではなくマスクのコスチュームジュエリーのデザインがあるのは斬新ですね。メタリックチュールにガラスビーズとクリスタルガラスで刺繍されたマスクは煌びやかで会場で一際目を引く作品です。

出典:リビング東京Web

右:ポール・ポワレ 《夜会用マスク、ブレスレット「深海」》 制作:マドレーヌ・パニゾン、1919年、メタリックチュールにガラスビーズとクリスタルガラスで刺繍、小瀧千佐子蔵

スキャパレッリのパガン・コレクション作品「葉」は、ボッティチェッリの美しさにインスピレーションを受け自然主義的なモチーフが協調されたネックレスです。葉の葉脈は忠実に再現されており華やかなデザインです。

出典:リビング東京Web

スキャパレッリ 《ネックレス「葉」》 デザイン・制作:ジャン・クレモン、1937年頃、クリアエナメル彩メタル、メタルメッシュ、個人蔵

ピンクと水色の花のモチーフのネックレスはメゾン・グリポワの作品です。1920年代からシャネル、ディオール、イヴ・サンローランなど名だたるデザイナーのためにオートクチュールジュエリーを製作してきました。シャネルとのコラボレーションは1969年まで40年以上に渡りました。色合いも美しいネックレスです。

出典:リビング東京Web

展示風景

メッセージが込められたデザイン

コスチュームジュエリーは装飾品ではありますが、美しいだけではなくデザイナーのメッセージ性も含まれた作品もあります。スキャパレッリの作品は、ハートに矢が刺さったデザインですが強い反戦のメッセージが込められています。

出典:リビング東京Web

スキャパレッリ 《クリップ「ハート」モチーフ》 デザイン:ジャン・シュルンベルジェール、1938年頃、エナメル彩メタル、ラインストーン、小瀧千佐子蔵

リダ・コッポラ(1915-1986)はイタリアのデザイナーでヴェネチアンビーズ、トッレ・デル・グレコ(ナポリ)のコーラルと云ったイタリアの素材を用いています。《チョーカー「花火」》は、身にまとうとクリスタルガラスの躍動感が引き立つ個性的なチョーカーです。

出典:リビング東京Web

コッポラ・エ・トッポ 《チョーカー「花火」》 デザイン:リダ・コッポラ、1968年、クリスタルガラス、ガラスビーズ、ワイヤー、メタル、小瀧千佐子蔵

色、素材、デザインとどの作品も洗練されたコスチュームジェリーですのでジュエリー好きな方にはとても魅力的な展覧会かと思います。

出典:リビング東京Web

展示風景

シャネルによってヨーロッパの女性たちに普及したコスチュームジュエリーは、アメリカ大陸でも人々に求められました。

出典:リビング東京Web

展示風景

20年代から30年代はパリのファッションの影響により、また40年代以降はハリウッド映画に登場する女優たちのスタイルから、コスチュームジュエリーはアメリカの女性たちにも人気となり広まっていきました。

出典:リビング東京Web

展示風景

洋服と同様にコスチュームジュエリーは、オートクチュール用にデザインさたもの、プレタポルテ(高級既製服)用、大量生産され一般向けのアクセサリーに分類されるのだそうです。会場内にはコスチュームジュエリーの時代変遷が表示されていますのでこちらを参考にしながら鑑賞されるとより理解が深まりそうですね。

出典:リビング東京Web

ミュージアムショップです。本展覧会の図録も販売されています。

出典:リビング東京Web

国内随一のコレクションから、400点あまりのコスチュームジュエリーの展示作品を一堂に鑑賞できるのは貴重な機会かと思われます。コスチュームジュエリーのヨーロッパとアメリカのデザインの違い等を会場で比較しながら鑑賞されるとコスチュームジュエリーの魅力がさらに深まるかと思います。

優雅で煌びやかなコスチュームジュエリーを是非会場で鑑賞されてみては如何でしょうか。

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