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SixTONES 京本大我さん主演!ミュージカル『シェルブールの雨傘』ゲネプロレポート【挨拶全文掲載】

  • 2023.11.6

発売中のCLASSY.12月号スペシャル・エディション版でカバーを飾っているSixTONESの京本大我さん。インタビューで意気ごみを熱く語ってくれた主演ミュージカル『シェルブールの雨傘』が11月4日に開幕。初日前挨拶では主演の京本さんをはじめ、朝月希和さん、井上小百合さん、渡部豪太さん、春野寿美礼さんが登壇。5人の挨拶を全文書き起こしでレポートします!

――初日前の挨拶では衣装をまとった出演者5人が舞台上手から登場。5人の中央には主演の京本さん。シュッとした立ち姿とスタイルの良さが際立ちます。まずは主演の京本さんの挨拶から。
京本「お忙しいなか、お集りいただいて誠にありがとうございます。ギイ役の京本大我です。この『シェルブールの雨傘』、まず、お話をいただいたときはとても大人な恋愛作品という印象を受けて、まだ僕には早いんじゃないかなっていうふうに感じたんですけれども、これまで井上芳雄さんだったり坂本(昌行)くんだったり、名だたる先輩方がこの作品を大事に大事に演じて来られましたので、やっぱり僕もそのプレッシャーに打ち勝って、しっかりこの作品のバトンを繋いでいけるように大事に大事に演じきりたいと思っております。よろしくお願いします」

――次に挨拶されたのは、元宝塚トップ娘役の朝月希和さんこの公演が宝塚退団後、初めてのミュージカル出演となります。
朝月「ジュヌヴィエーヴ役を演じさせていただきます、朝月希和でございます。この『シェルブールの雨傘』の稽古が始まった時から何度もプレッシャーを感じてしまっておりますけど、ジュヌヴィエーヴという役で参加して主題歌を歌わせていただくということに緊張して、声が震えてしまって、自分でどこから声が出ているのかわからないような状態で緊張していたんですけども、そんなときに京本さんはじめ共演者の皆さまの歌とお芝居を、すごいバイタリティーあふれるお姿を拝見して、『ああもう、こんなんじゃダメだな』って自分を奮い立たせることができて、本当に皆さまに引っ張っていただいて、私は今ここに立つことができております。きっとお越しになるお客様は、何度も映画でこのミシェル・ルグランさんの名曲をお聴きになってお越しになられると思いますので、聴けば聴くほど本当に素晴らしい名曲だっていうことは、お客様も十分におわかりになってお越しになると思いますので、そこは絶対に裏切ってはいけないぞと思っておりますが…。今、言いながら、怖くなってしまったんですけど、すみません(苦笑)。本当に心を込めて、毎日丁寧に舞台を重ねて参りたいと思います。そしてジュヌヴィエーヴとして精一杯に生き抜いてまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます」

――元乃木坂46一期生で舞台を中心に活躍している井上小百合さん、俳優として幅広く活躍している渡部豪太さん、元宝塚の男役トップスターの女優でありシンガーの春野寿美礼さんと続きます。
井上「マドレーヌ役を演じさせていただきます、井上小百合です。皆さん今日はお忙しいなか、お越しくださってありがとうございます。この作品はまず台詞が一つもなく、すごく難解な楽曲でずっと紡がれるというのでカンパニー一同すごく苦労しながら紡ぎあげてきた作品なので、ご覧になっていただきたいなと思うのと、後はいっぱいパンフレットに書いてあるのでその辺はパンフレットをチェックしていただきたいなと思うんですけど(笑)。頼もしい京本さんと美しい朝月さんと素晴らしい演者の方々、皆さん本当に素敵な部分が相乗効果で合わさって仕上がっている作品だなと思うので、皆さん楽しんでくださったら嬉しいなと思っております。この作品を通してすごく私が感じているのは、人生ってすごい…なんだろう…、いろんな選択肢といろんなタイミングと、人とのご縁があったり出会いと別れがすごくたくさんあるけれど、そのなかで人が誰かを好きになったり想い合ったりとか奇跡的なことだなと思っていて。ただ、一緒にいれるかどうかっていうのって、さらに難しいなって思うんですけど。私が演じるマドレーヌは、恋と愛の違いを伝えてくれるような存在なのかなと思っていて、結婚と恋愛は違うみたいなことをよく言いますけど、彼女はすごく愛をもって行動できる女性だなと思っているので、私も愛をもってこの作品に取り組めるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします」

渡部「本日はお越しいただいてありがとうございます。ローラン・カサール役の渡部豪太です。今、井上さんがおっしゃったように、本当に難しいですよね。人と人がこう繋がって愛をはぐくむっていうのは本当に一期一会で大変だなということを思いました。今、井上さんの話を聞いて(笑)。いや、すごいことだなって改めて思いましたし、本当にあっという間に過ぎていくんです、この作品は。だいたい90分から100分くらいなんですけど、本当にあっという間に水が流れていくように進んでいく作品なので、皆さまの心に素晴らしい音楽を素晴らしいキャスト、素晴らしいスタッフ揃って届けることができて本当に嬉しいです。どうぞよろしくお願いします」

春野「本日はお集まりいただきましてありがとうございます。エムリ夫人役を演じます、春野寿美礼です。『シェルブールの雨傘』はこれまでも、音楽も世界中の皆さんに知られていてとても有名な作品です。そんな作品を今日私たちが、この新橋演舞場で初日を迎えさせていただきます。ミシェル・ルグランさんの音楽に合わせて物語が進んでいくので、とても心地よい気分でご観覧いただけるのではないかなというふうに思っています。そして今回、演出は荻田浩一さんでして、荻田さんのなかのとても美しく繊細な部分を引き出していただいて、舞台装置もすごく凝ってますし、映像も照明もとってもきれいに荻田さんが演出くださっていますので、見ごたえも聴きごたえも両方あると思います。そして京本さんをはじめ、本当に個性豊かな魅力あふれる共演者の皆さんがそれぞれの役を演じますので、楽しんでいただけるのではないかなというふうに思っています。このかけがえのないひと時を、劇場でお客様と一緒に過ごしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

――最後に挨拶の締めとして京本さんがもう一度お話してくださいました。
京本「この作品はですね、先ほどもお話にありましたように全編音楽ということで、きっとなかなかその経験をされたことがある方は出演者にも少ないんじゃないかなと思いますので、皆さんも、僕も含めてたくさんの挑戦がつまった作品です。なので稽古をさせてもらっていて、そんなに短い期間でも長い期間でもない稽古期間だったんですけど、一日一日を向き合っていたら、あっという間にこの日を迎えてしまったという感じで。果たしてどこまで自分が準備できているのか、この作品がどう届くのかも俯瞰で見れないくらい、今もう本当に夢中で日々を駆けぬけてきた感じなんですけれども。ただ言えるのは、荻田さんはじめ本当に素敵なスタッフさん、そして海外からもね、音楽アドバイザーとして来てくださった方もいらっしゃいますし。ミシェル・ルグランさんの奥様からも昨日、お手紙をいただいて…愛のあるメッセージをいただいて、僕らも本当にたくさんの方に支えられてこの作品をお届けできるんだなという自負もありますし。とにかく本当に美しく素敵な、だけど人間味の詰まった作品になってますので、どうか一人でも多くの方にこの作品を観ていただいて、この作品の深いメッセージだったり思いというものが伝わればいいなというふうに思っております。どうか、この作品をよろしくお願いします。本日はありがとうございました」(場内・拍手)

出演者5人の初日前挨拶とフォトコールの後には、ゲネプロが公開されました。(注※作品本編にふれている部分があります)
1957年11月、フランスの港町シェルブールを舞台に有名なメインテーマが流れるなか、ステージに雨が降り傘の花が咲く街角のセットで幕が上がります。京本さん演じるギイは花道から登場。ギイの心象を表現するような力強くも哀しい京本さんのソロダンスから物語が始まります。第一幕では、ギイと朝月希和さん演じるジュヌヴィエーヴの若き恋人たちの愛らしさに目が奪われます。春野寿美礼さん演じるジュヌヴィエーヴの母親に反対されながらも愛し合う幸せな恋人たちでしたが、ある日、ギイに召集令状が届き悲しみの淵に落とされます。第二幕はアルジェリア戦争のシーンから開幕。軍服姿のギイの情感あふれるソロダンスから始まった後編は、シェルブールでギイの帰りを待つジュヌヴィエーヴの不安と、脚を負傷して帰還したギイの絶望…。離ればなれとなった恋人たちのすれ違いや苦悩が描かれます。そして時は流れ、クライマックスではお互い家庭を持つ身となった二人が偶然に再会。去っていくジュヌヴィエーヴを見送るギイ…。運命に翻弄された恋は終幕を迎えます。

12月号のインタビューで京本さんが語ってくれたとおり、まったく台詞がなく全編、歌で紡がれるミュージカルの名作。幕が上がってから下りるまで途切れることなく音楽が流れ、会話もすべて歌唱で表現。京本さんのソロダンスをはじめ、傘を持った群舞も印象的で要所要所のシーンで流れるメインテーマが哀しみを誘います。雨を降らせる叙情的な演出とエモーショナルな歌声で魅せた、計100分の本編。あっという間の美しい時間でした。拍手が鳴り止まないゲネプロを終えて、11月4日ソワレで開幕したミュージカル『シェルブールの雨傘』。新橋演舞場での東京公演は11月26日に千穐楽、その後は大阪公演、広島公演と続きます。

京本大我
‘94年12月3日生まれ 東京都出身 血液型B型●SixTONESとして、’20年1月『Imitation Rain』でCDデビュー。デビュー前よりミュージカル作品に多数出演。主な出演作は『エリザベート』、ディズニー・ブロードウェイミュージカル『ニュージーズ』(主演)、『流星の音色』(主演・劇中音楽)など。映像作品でも活躍し、ドラマ『束の間の一花』『ハマる男に蹴りたい女』、映画『TANG タング』などに出演。初単独主演映画『言えない秘密』が‘24年夏公開予定。

『シェルブールの雨傘』
‘64年公開のミュージカル映画の舞台化。台詞を含む全編が音楽のみで構成された名作であり、日本では約10年ぶりに上演。戦争により引き裂かれた恋が終わりへと向かう姿を美しい旋律に乗せて描く。脚本/ジャック・ドゥミ 音楽/ミシェル・ルグラン 演出・上演台本・訳詞/荻田浩一 出演/京本大我 朝月希和 井上小百合 渡部豪太 春野寿美礼 ほか。●11月4日(土)~26日(日)新橋演舞場、12月3日(日)~10日(日)大阪松竹座、12月14日(木)~16日(土)広島文化学園HBGホール

撮影/和佐田美奈子 取材・文/駿河良美 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)

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