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10年の経験を捨てて、まっさらになること【毎日が変わる片づけのワザ(162)】

  • 2023.11.5

整理整頓や片づけは、少しでも生活を快適にするために避けては通れない課題の1つですが、いざ取り組んでみたところで「なかなか片づかない…」という方は少なくないようです。そこで、整理収納アドバイザーとライフオーガナイザーの資格取得の際に学んだ内容から、仕事や家事、気持ちを片づけるときの基準にしていることを紹介します。

10年の経験を捨てて、まっさらになること

コロナ禍以降は週4くらい受けているピラティスレッスン。この前、1週間1度も受けなかった期間がありました。その1週間後。「休んでいたからあまり動けないかも」と思いながらレッスンを受けたら、自分の体の使い方のクセがなくなっているのを感じました。

おや……? レッスンを数多く受ければいいわけじゃないのか…! 悪いクセのまま何度もレッスンを受けても、そのクセをさらに体に定着させてしまうだけ、という可能性がある、ということを学びました。

そんな気づきがあった翌日、今度はマンツーマンのプライベートレッスンを受けました。1カ月後に受ける次のプライベートレッスンに向けて、1つアドバイスをくださいとインストラクターさんにお願いしてみたところ…

「長く続けていると、どうしてもグループレッスンを受けるとき、次のエクササイズがわかっているので、自分のこれまでの成功体験や、こうあるべき、という理想の形にとらわれてしまいがちになりますが、いったんそれを全部リセットしてください。体験レッスンを受けにきた、くらいのつもりで。それができたら、これからの体がもっと変わります」

とアドバイスしてくださったのですが…、それがとても難しいことだとわかるくらいには、10年以上という長い間、ピラティスを続けてきました。

そのため、レッスンを受けるとき、「片足ずつ上げて、両手はTポジションに」などと言われると、「はいはい、あのエクササイズね」とつい先回りして動いてしまう自分がいます。

仕事でも趣味でも、自分の習慣でも、長い間続けていることは、成功体験も失敗体験もその時間の長さに比例して多く持っているので、その蓄積が何かにつけて顔を出してしまうことが多いと感じます。

ピラティスの場合、「先週はこう動いたはずなのに…」「もっとこう動きたいのに…」「これが正解のはずなのに」「次はこのエクササイズだからこう動けばいい」などなど。

この思考の動きが、実は体が良い方へ変わることを邪魔しているのかもしれません。そして、それらをすべて取っ払うのは、とてもとても難しいこと。でも、一度まっさらにならないと、新しいものは得られない。そう思いました。

インストラクターさん「今、それをやるかどうかで、これから先の体が全然変わってきます。難しいけど、それだけ意識してみてください」

これは、片付けの考え方にも似ているような気がします。今まで持っていたものを思い切って捨てないと、新しいものは増やせない。定期的にモノを見直すように、これまでの経験やスキル、知識なども定期的にリセットすることが必要だと感じました。<text:なまけるための片付け/花太郎(整理収納アドバイザー) https://note.com/namake_kataduke>

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