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眞栄田郷敦、戦争の記憶を辿るロードムービーに「『やらせてください』と即答していました」初主演作『彼方の閃光』公開決定

  • 2023.11.3
眞栄田郷敦、戦争の記憶を辿るロードムービーに「『やらせてください』と即答していました」初主演作『彼方の閃光』公開決定
(C)彼方の閃光 製作パートナーズ

共演には池内博之、尚玄、加藤雅也の他、Awichが本作で女優デビュー

眞栄田郷敦が初主演を務める半野喜弘監督の最新作『彼方の閃光』が公開されることが決定した。昨年の第35回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門に出品されて大きな反響を呼んだ本作より、新たなポスタービジュアルと予告編を紹介する。

本作は、幼い頃に視力を失い、手術は成功するも、その視界に色彩を感じることが出来ないでいた主人公・光が、戦後日本を代表する写真家・東松照明の写真に惹かれ、長崎・沖縄の戦争の記憶をたどるロードムービー。

東松照明は、2012年に亡くなるまで、川田喜久治、奈良原一高、細江英公らと共に日本の写真界を牽引してきた戦後を代表する写真家の1人。戦後の日本人、米軍基地、長崎、そして沖縄など数々のテーマに取り組み、「占領」「家」といった問題作を次々と発表。そして、1966年に発表された「11時02分NAGASAKI」は、風化しつつあった原爆の記憶を改めて呼び起こし記録したものとなり、東松の代表作となった。その後も時代と向き合い、様々な分野に挑戦し続けた東松の作品群は、日本の社会、そして戦後の日本人が歩んできた姿そのものが描き出されている。

そんな東松の作品に触れ、戦争の記憶をたどることになる物語の主人公・光を演じるのは、その確かな存在感と演技力で、いま最も注目を集める俳優・眞栄田郷敦。これまで、半野監督作品で主演を務めてきた窪塚洋介、青木崇高、妻夫木聡、豊川悦司の名だたる俳優たちと同様に、眞栄田は本作で眩いばかりの輝きを放ち、スクリーンを支配するほどの大きな存在感を感じさせる。眞栄田にとって、本作が映画初主演となる。

眞栄田は「お話をもらってまず作品のイメージを映像化したトレーラーを見せていただいたのですが、これまで体験したことがなかったモノクロの映像や世界観に強く惹かれました。その後、脚本を読ませてほしいとお願いをしたのですが、『やらせてください』と即答していました。この作品を通して、『戦争』という歴史を伝えていかなければならないという意識を改めて強く持つことになりましたし、自分なりに伝えていける方法があることを実感しました。自分自身としては、あの時持てるすべての力を出したし、出させてもらったので、是非色んな方々に見ていただきたいと思っています」と言葉を寄せる。

共演には、池内博之、尚玄、加藤雅也といった俳優陣の他、“日本のヒップホップ・クィーン”として知られるAwichが本格的な女優デビューを果たしている。

監督を務めるのは、ホウ・シャオシェンやジャ・ジャンクーら名匠たちの作品の映画音楽を手掛け、『アグリー』(11年)『雨にゆれる女』(16年)『パラダイス・ネクスト』(19年)と監督作品を発表してきた半野喜弘。

今回紹介するポスタービジュアルは、色のないモノクロの世界に身を置く主人公・光が“何か”を捉えた刹那の姿と、海面でたゆたう2人の人影を捉えた姿で構成されており、「その瞳に映る世界は、姿を変える」というキャッチコピーが添えられている。海のシーンは、その神秘的な映像美で作中最も印象に残るシーンの一つで、映画を見終えた観客だけがキャッチすることになるであろう隠喩を含んだシーンだ。

また、同時に公開された予告編では、光が旅路の中で目の当たりにすることになる今なお残る戦争の痕跡や、光にとってかけがえのない出会いとなる人々の姿の断片や記憶が色のないモノクロの映像美と共に、モンタージュのように紡がれている。旅路の末に光は一体何を“見る”ことになるのか。光の“生きた証”がスクリーンに映し出されるエンディングは、この映画にきらめくかすかな希望=ひかりとして、あらゆる観客の胸を打つに違いない。

『彼方の閃光』は12月8日より全国順次公開。

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