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「つまらないものですが…」はNGだった!? お土産を渡すとき、なんて言うのが正解か、教えます

  • 2024.3.31

お土産やお祝いなどの贈答品を渡すとき、「つまらないものですが…」と言っているのを見聞きしたことがある方は多いのではないでしょうか。しかしこの言葉、実はNG!相手によっては、「つまらないものなら持ってこないで」と誤解を招く可能性もあるため、最近ではあまり使わない傾向にあります。

今回は「つまらないものですが」の言い換え表現をご紹介。元秘書として働いていた筆者が心がけていた、両者にとって気持ちのいい言葉で会話をするためのポイントをチェックしていきましょう。

なんで失礼になるの?

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出典:PIXTA

そもそも「つまらないものですが」という定番フレーズは、もちろん本当に“つまらないもの”を渡しているわけではないですよね。自分の言動をへりくだって言うことで相手を立てる謙譲表現になり、日本らしい言い回しと言えます。渡す相手のことを考え、自分の中でのおすすめの品やいい品を渡しているわけですが、その品物をいいと感じるかは人それぞれ。そこを尊重した結果とも言えるのかもしれません。

ただ最近ではこの「つまらないものですが」の本来の意味を知らず、言葉のままに受け取る方も増えているそうで、冒頭でも書いたように、「つまらないものなら持ってこないで」と誤解を招く可能性があったり、その言葉自体を嫌味に感じる方もいるそう。そのため言い換えの表現を使うほうが、心地よく受け取ってもらえると思います。

今日から使える!言い換えフレーズ

では「つまらないものですが」はどのような表現に言い換えるといいのでしょう。筆者が秘書として働いていた際によく使っていた表現を3つ紹介します。

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出典:PIXTA

その1. 「気持ちばかりですが」

相手に対してより丁寧に接したい場合に添えたい言葉が、「気持ちばかりですが」です。注意したいのは、日常でのささやかな贈りものやお礼に対して使われる言葉のため、高価な贈りものや高額のお祝い金などを渡す場合には使用しません。

【例文】

  • ほんの気持ちばかりですが、どうぞ受け取ってください。
  • この間はありがとうございました。ほんの気持ちばかりですが、どうぞ召し上がってください。
  • 先日は素敵なお土産をいただきありがとうございました。気持ちばかりですが、よろしければお納めください。

その2. 「お口に合えば幸いです」

お中元・お歳暮、旅行のお土産などを手渡す際など、さまざまなシーンで使用することができます。「気持ちばかりですが」とは違い、高価な贈りものの際にも使用可能です。

【例文】

  • 日本酒がお好きだと伺いました。お口に合いましたら幸いです
  • みなさんのお口に合えば幸いです。どうぞ召し上がってください。
  • 地元の和菓子店の銘菓です。お口に合いましたら幸いです
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出典:PIXTA

その3. 「お気に召していただけると幸いです」

上司や取引先の方などに、贈りものをする際に添えられる言葉です。相手の好みに合うかはわからないけれど、喜んでもらえれば嬉しいとの気持ちを伝える表現になります。

【例文】

  • 心ばかりのものですが、お気に召していただけると幸いです
  • 大変お世話になったお礼の気持ちです。お気に召していただけると幸いです
  • ほんの気持ちですが、お気に召していただけると幸いです

相手や状況に合わせて適切な言葉を選ぼう

時代の変化とともに言葉は変わっていくもの。「つまらないものですが」という言葉は、決して使ってはいけないわけではありませんが、誤解を招くようであれば使用を控えた方がいいでしょう。相手や状況に合わせて言葉を選ぶよう心がけましょう。

 

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※シーンなどによってマナーが異なる場合があります



ライター:能美黎子(のうみれいこ/ @reikonohmi
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行っている。