1. トップ
  2. 入院中の義母の見舞いに行くと→ベトナムの“意外な病院食事情”に仰天

入院中の義母の見舞いに行くと→ベトナムの“意外な病院食事情”に仰天

  • 2023.12.13
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

日本で入院すると栄養バランスの考えられた食事が提供されたり、必要な物を購入できる売店があったりと、不自由なく療養できます。しかし、世界には日本のように病院の設備が整っていない国もあります。

本記事では、ベトナムの病院での驚きの食事システムについてご紹介します。

ベトナムの病院の食事システムとは

ベトナムで義母のお見舞いに行った際に経験した、驚きの食事システムについて、50代の女性が教えてくれました。


私はベトナム人と結婚しています。

当時私たちはホーチミン市夫の両親は中部高原地方で暮らしていました。

今ではホーチミン市は発展著しく日本と変わりない便利な生活ができています。しかし地方はまだまだ生活、特に医療のレベルが追い付いていないところも多いです。

6年前に義母が中部高原地方で入院したのでお見舞いに行くことに。入院先はその地方で当時一番大きな中央病院でした。

病院に入ってすぐに、たくさんの人が左手に薪、右手に袋をもって歩いていることに気付きました。私は不思議に思い、夫に「あれはなあに?」と聞きました。

すると夫から病院食についての驚きの実態を教えられたのです。

なんと田舎のローカル病院には基本的に病院食がないため、お金のある人は外で買いますが、ない人は米と薪を持参して自分たちで食事を作るそうなのです。

病院食が当たり前のように提供される日本では考えられないことで驚きましたが、実際、廊下の隅で何人もの人が思い切り火をおこして調理をしているのを目にし、文化の違いを感じました。

ベトナム医療の課題

今ではベトナムにも栄養士制度ができ、栄養士の認知度は少しずつですが高まっています。しかし、未だに管理栄養士の数は足りていません。そのため、病院では医師の研修生や看護師が栄養管理の業務にあたっています。

また、都市部と地方の医療環境は大きく異なり、医療水準の地域格差は近年ますます拡大しているといわれています。お義母さんが入院したのは、地方で一番大きな中央病院だったとのことですが、それでもやはり都市部に比べると足らない部分もあったのでしょう。

2020年にベトナム保健大臣通達「2025年までにベトナムの病院100床に1人の栄養士または栄養専門家を配置する」が発出され、日本でも支援している企業があります。

日本では当たり前のように病院食を食べられますが、それは感謝すべきことだったのですね。



提供:20年以上ベトナム在住 / 50代女性

※この記事では媒体で募集し集めた体験談を掲載しています。