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難航する野良猫の『保護活動』 ネットに助けを求めた結果、“様々な意見”が集まり話題に

  • 2024.1.4

最近はテレビなどで保護犬・保護猫活動の話題を取り上げることが多く、譲渡会などにも関心が集まっていますね。里親を見つけるまでの保護施設での苦労などは相当なものですが、実は猫たちを保護するまでも、とても大変なようです。

はに(@qyMND6RdGPYL9T9)さんは、勤務先近くで見つけた三毛猫ちゃんを保護したいと考えているものの、なかなかうまくいかず困っていることをX(旧Twitter)に投稿しました。そうすると、同じように猫を保護した方からの情報が多く集まり、注目を集めています。

はにさんが保護したいと考えている猫ちゃんがこちらです。

こちらをジーッと見ていますね。はにさんに興味はあるということなのでしょうか?

この三毛猫ちゃんは左耳の先が少しカットされている、いわゆる“さくら猫”で、地域の方々によってすでに避妊手術済みであることが分かります。

ですがこの寒い冬空の下、お外にいるみけちゃん。はにさんには少し慣れてきており、抱っこは無理だとしても背中やしっぽは撫でさせてくれるんだとか。しかし、かつて一度捕獲された経験があることから捕獲器を警戒しており、保護が難航しているそうです。

なお、食いしん坊ではないため、食べ物でおびき寄せるというのはあまり効果がないとのこと。

あまり怖い思いをさせずに、そして三毛猫ちゃんにとって幸せな未来につながる保護ができればと願うばかりです。

試行錯誤の保護活動

今回のエピソードを投稿された、はにさんにお話をお伺いしました。

---こちらの投稿をしたきっかけを教えてください。

「7ヶ月くらい、ごはんとお水のお世話をしています。寒い冬がやってくる前に保護して里親探しを始めようと考えました

---みけちゃんにどんな「作戦」を挑戦してみたのでしょうか?

「地域のボランティア団体に何件か問い合わせましたが捕獲のお手伝いは難しいらしく、病院で捕獲器を2週間レンタルしました

---その結果については、いかがでしたか?

「少しずつごはんを捕獲器の中に入れて慣らす予定でしたが、近寄ってくれません。みけちゃんはさくら猫さんで、1度捕まえられているのでその記憶があるのだと思います

---捕獲器を怖がっているのかもしれませんね。

食いしん坊でもなく、ごはんやおやつで釣るのも難しく、どうしようかと思い、Xに投稿しました。沢山のアドバイスを頂き、現在はケージハウスを外に置いて、慣れるのを待っているところです

---みけちゃんはどんな子でしょうか?

「みけちゃんは、会社の近くにいる外猫さんです。最初に会った時は目つきも悪くて妖怪のようでした(笑)。だんだん慣れてくれて、私が朝出勤すると、遠くから鳴きながら走ってきてくれます。そしてしっぽをビビビっと震わせて喜んでくれます。多分、人馴れは早い、甘えん坊タイプだと思います。ちゅ〜るが大好きなオトナのミケジョさんです

---鋭い目つきだったのが、今ではこんな愛らしい表情を見せてくれるんですね!

一人での保護に限界を感じたはにさんは、ボランティア団体に協力をお願いしたそうですが、残念ながら叶わなかったとのこと。今は別の団体に呼びかけているそうで、大変さがうかがえますね。

なお、はにさんご自身も親子猫を保護して飼っているほか、別の保護猫を無事に里親さんへ引き渡した経験もあるのだそう。それでも保護にこれほど苦労されているのですから、外で暮らしている猫を保護することがどれだけ難しいのかが伝わってくるのではないでしょうか。

保護は長期戦を覚悟

この投稿を見た人たちからは、実際に野良猫さんを保護した経験のある方からのアドバイスが多数寄せられました!

根気がいりますが、毎日ご飯を入口付近であげて、慣れてきたら室内にちょっとずつご飯の位置をずらして、そっとドア閉じて保護しました
お疲れ様です。元庭猫を4ニャン、お家ご飯でいつの間にか家猫になってた作戦で保護しました。
方法は猫が通れるくらい扉お開けておき、お家の中でご飯を食べされる事に慣れさせ、だんだん奥へ奥へご飯、誘導して、扉を閉める。1週間〜2週間掛かりますが、、
 よく通るブロック塀に煮干しを点々と置いて慣らしました。
ブロックで慣れたら、少しずつ距離を詰めていって、自分に慣れてくれたら、部屋まで点々と煮干しを置いて導き(誘き寄せ)ました。
お宅内見が終わって、気に入るかどうか何日か様子を見て、家の中でくつろぐようになった所でお迎えしました。

エサを使って少しずつ家の中へ誘導する、という方法で保護している方がとても多いようです。

どの方にも共通しているのは、猫が恐怖をなるべく感じないようにゆっくりと時間をかけて保護するということ。猫への精神的な負担をなるべく減らしてあげよう、という思いを感じます。

まず大きめのキャリーを猫さんの近くに置いて慣れて貰う→慣れたらキャリーの前でご飯をあげる→慣れたらキャリーの中でご飯をあげる→良いタイミングでキャリーのドアを閉める…時間がかかるけど、捕獲器以外ではこういった方法しかないかなと思います。早く保護できますように…
捕獲器ダメでも、キャリーで試してみるのもアリかもしれません。 3年かかって、やっとゴハンを食べてる間だけ撫でさせてくれるようになった、警戒心の強かった猫のケースですが、いつものゴハンをあげてる場所で、目の前でキャリーにゴハンを入れたら素直に入ってドアを閉めることが出来ました
懐かしいざます‥。
桜耳ちゃんだから、少しずつ仲良くなって部屋におびき寄せる、が一番いいのかな。寒さが厳しくなるからそこまでゆっくりできないかもだけど‥。
玄関などに一段ケージ置いて、ケージでごはん食べさせることになれたら 食べてるうちにケージの扉閉める、でうちは捕まえた

キャリーのなかでエサを食べてくれるようになれば、そのまま捕獲できるので、猫のストレスも少ないかもしれません。

一方で、保護したあとにも苦労はあるようです。

うちは、安物の魚などを奥の方に入れていたら捕まりました。 諦めずにトライしてください。
ただ、2歳近くで保護したから、触れるけど抱っこは今だに出来ません
私は捕獲器の入り口を両方開けて、扉が閉まらないようにして奥まで行って食べるようになった事を確認してからセットしました。
でも用心深くて、保護するまでに2週間これを繰り返しました。捕獲器には近づかない子でした。
今は家猫ですが、まだ触らせてはくれません。

これまで長く外で暮らしてきた猫たちのなかには、人との暮らしに簡単には慣れない場合も少なくないそう。それでも愛情をもって毎日丁寧にお世話をすることが絶対条件となるので、保護猫の里親になるにも覚悟は必要です。

だからこそ、このような意見も。

ご自身が家族に受け入れたいというご意向ならいいですけど、捕獲後に里親をお探しになられるなら、もしかしたら彼女(三毛猫ちゃん)にとって今のままが幸せということもあるかも知れませんね
先住猫が居て地域猫の受入れが難しい私も似たような状況です
お耳がカットされているので、地域猫ちゃんでしょうか。 お外で生きるのが幸せな猫ちゃんもいると思いますので、見極めてあげて頂きたいです。
猫は暖かく過ごせる場所、快適に過ごせる場所、ご飯を貰える場所や人を知っていますし、社会性も持っています

保護をする・しないについての正解はありませんが、たくさんの方が犬や猫の幸せを願って行動してくれていると感じます。

一番大切なのは、捨て猫をこれ以上増やさないこと。家族として迎え入れたペットの命に最後まで責任を持ち、たっぷりの愛情を注ぎながら一緒に暮らしていきたいですね。



取材協力:はに(@qyMND6RdGPYL9T9)さん