√は中学校の数学で習いますが、大人になると使う機会はほとんどないため、忘れてしまったという方も多いのではないでしょうか。
今回は√を含んだ数の大小関係を考える問題です。
この問題は、中学数学の復習としても、大人になってからの新たな発見としても、面白い問題ですよ。
問題
4、√12、3√3
小さいものから順に並べてください。
√が含まれているものと含まれていないものが混ざっており、そのままでは比較できません。
ここでは、具体的な数値を考えるために、平方根の大小比較を使ってみましょう。
答えはわかりましたか?
正解は「√12<4<3√3」です!
解説
この問題を解く鍵は、平方根の大小比較を理解することです。
「平方根」というのは、「2乗すると、その数になる」というものを表します。
例えば、「4の平方根」は「+2とー2」です。どちらも2乗すると、4になりますね。((+2)²=4, (-2)²=4)
しかし、「4の平方根」のようにきれいに整数で表せるものだけではありません。「3の平方根」となると「2乗すると3になる数」のことですが、これは整数では表すことができません。
そこで、「ルート(√)」という記号を使って、数を表します。
「3の平方根」は「±√3」です。
今回の問題にある「√12」は「2乗すると12になる数」ということができます。(そのうち正の数)
また、「3√3」は「3×√3」という計算式です。
それでは、それぞれの数値を順に見ていきましょう。
1. √12の大きさ
まず、√12はどれくらいの大きさかを考えます。
√12は√9と√16の間にありますね。
√9は3、√16は4 なので、√12は3と4の間にあることがわかります。
つまり、3< √12<4です。
2. 3√3の大きさ
次に、3√3の大きさを考えます。
3=√9なので、3√3は次のように計算できます。
3√3
=3×√3
=√9×√3
=√27
そして√27は、√25と√36の間にあります。
√25は5、√36は6なので、√27(3√3)は、5と6の間にあることがわかります。
つまり、5<3√3<6です。
3. 数値の比較
これらの情報をもとに、4、√12、3√3の大小関係を考えます。
3< √12<4と、5<3√3<6を組み合わせると、√12<4<3√3ということがわかります。
まとめ
この問題では平方根の大小比較を使って、数値の大小を比較しました。
数学では、このように具体的な数値がわからない場合でも、大小比較を用いることで論理的に問題を解決することができます。
大人になってからの数学の学び直しは、新たな発見や楽しさをもたらすことでしょう。
興味を持った方は、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。