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大人が意外とわからない数学「内角の和が1440°→何角形?」《中学生で習う》

  • 2024.1.1
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「三角形の内角の和は180°」「四角形の内角の和は360°」などは、図形の角度の問題でよく使うので、覚えている方も多いのでしょう。

しかし、さらに大きな角度になったとき、それが何角形のことなのか、すぐに判断ができるでしょうか。

今回は「多角形の角度」について考えてみましょう。

問題

内角の和が1440°である多角形は何角形ですか?

三角形→180°
四角形→360°
五角形→540°
・・・

この規則性には気がつくでしょうか。180°ずつ増えていますね。地道に180を足す計算を続ければ、それが何角形なのか分かりますが、この方法は時間がかかりそうです。

もっと簡単な方法はないでしょうか。

 

さて、今回の問題の答えは「十角形」です。

解説

今回の問題を解くために「n角形の内角の和」を求める公式を考えてみましょう。

まず「三角形の内角の和は180°」です。

四角形は、三角形2つに分割ができるため180×2=360°、

五角形は、三角形3つに分割ができるため180×3=540°、としていくと、「三角形がいくつ分」という計算で内角の和が計算できることが分かります。

では、n角形なら、いくつの三角形に分割できるのでしょうか。

四角形→三角形が2つ
五角形→三角形が3つ
六角形→三角形が4つ
・・・

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この規則性から、三角形の数は「図形の名前から2を引いた数」になることが予想できます。

つまり、n角形は(n-2)個の三角形に分割することが可能です。

したがって、内角の和は180×(n-2)で計算できますね。

n角形の内角の和:180(n-2)

さて、ここで今回の問題を考えてみましょう。

内角の和が1440°の多角形なので、180(n-2)=1440を計算すれば、何角形なのかが分かります。

180(n-2)=1440
n-2=1440÷180
n-2=8
n=8+2
n=10

したがって、この図形は「十角形」ということですね。

今回は、角度から図形を求めましたが、この公式を使えば、何角形であっても内角の和を計算することが可能です。

まとめ

n角形の内角の和を求める公式が「180(n-2)」であるということを覚えている方も、公式の理由まで知っていたでしょうか。

「三角形がいくつに分割されたか」を表す部分が(n-2)だったんですね。

暗記していた公式もきちんと意味まで考えると面白いですね。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」