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大人が意外とわからない算数「0.8 + 5/6の答えは?」《小学生で習う》

  • 2023.12.26
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整数、分数、小数など、数にはさまざまな種類があります。

そのときの状況に合わせて、分数で表したり、小数で表したり、工夫することでわかりやすく伝えることが可能です。

では、これらの数が混ざっている計算式があったら、どのように計算すればいいのでしょうか。

今回は、「小数と分数のたし算」の計算の仕方について考えてみましょう!

問題

次の計算をしなさい。
0.8 + (5/6)

小数の0.8と、分数の5/6をたし算します。もちろんこのままでは計算できません。

計算をするためには、「小数にそろえる」もしくは「分数にそろえる」のどちらかをしなければいけません。

どのように計算すればよいでしょうか。

 

さて、今回の問題の答えは「49/30(30分の49)」です。
(「1と19/30」でもよい)

解説

小数と分数が混ざった計算は、どちらか一方にそろえることで計算が可能になります。

ただし、問題によっては「小数でそろえる」ということができない場合があります。

実は今回の問題は、小数にして計算することができません。

分数から小数への直し方は次のとおりです。

a/b = a÷b
(分数で表したときの“横棒”は、「÷」と同じ意味です)

5/6を小数に直そうとすると、5÷6の計算となります。この計算をやってみると、0.8333・・・と割り切れないのです。

これでは、計算ができませんね。

したがって、今回の問題は、分数にそろえて計算をしなければいけません。

0.1と1/10は、ともに「1を10等分した数」を表すので、0.8=8/10となりますね。
(8/10はさらに約分をして4/5としても構いません。今回は8/10のまま計算を続けます)

(8/10)+(5/6)という分数の計算です。

分母の異なる計算は「通分」をしましょう。分母は「10と6の最小公倍数」である30にそろえます。

(24/30)+(25/30)=49/30となります。

以上の計算をまとめると、次のようになります。

0.8 + (5/6)
=(8/10)+(5/6)
=(24/30)+(25/30)
=49/30

49/30は「1と19/30」と帯分数で表しても構いません。

小数と分数の混ざった計算は、「小数でそろえる」もしくは「分数でそろえる」ということをしなければいけませんが、問題によっては小数で表すことができません。

そのため、数学の計算問題を解くときは、分数でそろえる方が簡単に答えを求められることが多いです。

一方で、科学の世界では「測定値を四捨五入する」ということがよくあるため、小数で表す方が便利です。

そのときの状況に合わせて、計算をしなければいけませんね。

まとめ

「小数→分数」や「分数→小数」という変換は、小学校高学年で学習する基本計算となります。

分数の計算は電卓でできないので、意外と忘れている方も多いのではないでしょうか?

忘れていた方は、ぜひ学び直しをしてみてください!


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」