新時代のジェンダーレスな香りって？ 心揺さぶるフレグランス5選。

「男らしさ」「女らしさ」の境界線を軽やかに越えていく、これまでにない斬新なフレグランスが続々登場しています。

ほんの少し前まで、メンズフレグランスといえば、ウッディで辛口なテイストが主流でした。対するウィメンズのフレグランスはというと、フローラルを核にした華やかな香りが目立ったもの。では、男女問わず使える香りはというと、植物を主役にしたグリーンノートや海のミネラルを感じるソルティノートなど「中性的な香り」が多かったはず。

しかし今シーズンのジェンダーレスな香りは「男性性」と「女性性」に、それぞれ振り切った形でありながら、両者が矛盾なく共存しているのです……！たとえば、ドライなタバコを甘く芳しいハチミツで包み込んだ芳醇な香り。温かみのあるムスクから、辛口のレザーへとまったく別の表情に変貌を遂げる香りなど。いずれも既存の香りとは一線を画し、どうしようもなく心揺さぶられてしまうフレグランスです。

このような香りの登場に衝撃を受けるとともに、もはやステレオタイプな「男らしさ」「女らしさ」は過去のものなんだなと、あらためて思いました。個性的でありながら、やみつきになる魅力を持つ、新時代のジェンダーレスなフレグランス。今回は魅惑的な5本を厳選しました。

希少なウードが奏でる、レザーとアニマリックの斬新な香調。

レ・パルファン ルイ・ヴィトン エクストレ･ドゥ･パルファン ミリアド 100ml ¥97,900/ルイ・ヴィトン

世界三大調香師と言われる中のひとりであるジャック・キャヴァリエ・ベルトリュードが、ルイ・ヴィトンの新作「ミリアド」の主役として選んだのはウード（沈香）です。ブラックゴールドと呼ばれるこの希少な素材は、ひと吹きした瞬間から私たちの五感を圧倒していくはず。

ウッディでスパイシー、レザーを思わせる動物的な香調に、ブルガリア産やグラース産のローズがそっと寄り添います。カカオやアンブレッドシードと調和して、辛口でありながらなめらかさを持つのが印象的。まるで上質なレザージャケットを羽織るように、モダンな空気感を纏える、唯一無二の香りです。

ドライなタバコと甘美なハニーの芳醇な香りに酔いしれる。

ラール エ ラ マティエール タバコ ハニー 100ml ¥48,400、200ml ¥69,300/ゲラン

ゲラン最高峰のフレグランスコレクションに、この秋加わったのは「タバコ ハニー」。トップからラストまで、濃密で透明感あふれるハチミツの香りが、官能的に漂います。澄んだ甘みの奥底に秘められたのは、ドライなタバコ アコードの香り。

干し草のようなタバコのテイストに、ウッドやレザーの深み、チョコレートの芳しさが重なり合い、それら全てをイキイキとしたカラブリアンハニーで包み込みます。甘みとスパイシーさが調和した香りに、男女を問わず虜になってしまいそう。

水タバコからインスパイアされた甘くセクシーな香り。

キリアン パリ スモーキング ホット オード パルファム 50ml ¥36,850/ブルーベル・ジャパン

「スモーキング ホット」とは、とてもセクシーなことを差す言葉。その名のとおり甘く官能的な香りは、シーシャ（水タバコ）にインスパイアされて誕生しました。禁断の果実が香るアップルフーカの隙間から、ケンタッキータバコアブソリュートがそっと顔をのぞかせます。

次第にオークモスやブルボンバニラと調和して、全体的にキャラメルのような甘さとワイルドさを両立した香りへ。スモーキーなテイストがありつつも、あくまで水タバコならではの透明感も失わず、男性がつけても女性がつけても「とてもセクシー」に香り立ちます。

花々とウッディの調和が表現する「相反する世界」。

MYSLF オーデパルファム 60ml ¥14,520、100ml ¥19,800/イヴ・サンローラン・ボーテ

「自分自身（myself）、自分らしさとは何か？」をあらためて問う香りが、イヴ・サンローランの「MYSLF（マイエスエルエフ）」です。メンズフレグランスではありますが、その爽やかさと温かみが同居するテイストに、新製品発表会では多くの女性たちが魅了されました。

オレンジブロッサムやディーバラベンダーの爽やかで澄んだ香調に、パチョリ、ゼラニウム、ウッディが重なり合い、表現するのは「相反するものの調和」。フレッシュなのに奥行きがあり、クリーンな雰囲気なのにセクシーさもある。ジェンダーの枠を軽やかに越える、モダンなフレグランスです。

温かなムスクと辛口でモダンな香調の、印象的なコントラスト。

エラケイ ムスクK オードパルファン 100ml ￥33,000/フォルテ

シュッとスプレーした瞬間に、全身を包み込むのは温もりあふれるムスクの香調です。これまではラストノートとして香りの土台を支えることが多かったムスク、サンドリリーのソルティな香りや、ペッパーと溶け合いながら、やわらかく肌に寄り添います。

この温かな香りが、時間の経過とともにベチバーやアンブロフィックス、パウダリーなイリスと調和して、ラストは辛口でモダンな香調へ。ひとつの香りとは思えないほど、フェミニンな世界とマスキュリンな世界がコントラストを描く、ジェンダーを越えて愛される香りです。

●問い合わせ先：イヴ・サンローラン・ボーテ0120-526-333（フリーダイヤル）https://www.yslb.jp/ゲランお客様窓口0120-140-677https://guerlain.com/jp/ja-jpフォルテtel:0422-22-7331www.forte-tyo.co.jp/shopping/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品事業本部0120-005-130（フリーダイヤル）https://latelierdesparfums.jp/pages/kilianルイ・ヴィトン クライアントサービス0120-00-1854（フリーダイヤル）www.louisvuitton.com