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接待ゴルフのはずが失礼に?ゴルフカートに上座はあるの?

  • 2023.10.31

ルールやマナーの多いスポーツといわれているゴルフですが、移動に使うカートにも何か決まりがあるのでしょうか? 友人や同僚とのラウンドとは違い、先輩や上司、取引先の方と回る場合は失礼のないようにマナーを守ってプレーしたいものです。

今回の記事では「カートには、食事の席や車中のように上座は存在するの?」という疑問にお答えいたします。

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◆カートに上座・下座は存在しない

一般的な認識として、カートに上座・下座というルールは存在せず、同伴者が効率よくプレーできるように座ればマナー違反ではありません。しかし「目上の人にすすめるべき座席」は、暗黙のルールとして存在します。接待などの大事な場で失礼のないように、どのように行動すれば正しいのか知っておきましょう。

基本的に目上の人には「もっとも広い席に座ってもらう」と考えることが大切です。

キャディ付きでラウンドする場合、カートにはキャディを含め5人まで乗車できます。そうなると後ろには3人が座るため、真ん中の狭い席に目上の人が座らないように気配りが必要です。もっとも広い席は助手席なので、この席をすすめるようにしましょう。

しかしセルフで回る場合は、助手席をすすめる必要はありません。セルフの場合は最大で前後列2人ずつになるため、後ろの席も広く座れます。また、最近のカートには前方にGPSナビが付いており、ホールごとのスコアを入力すれば全員のトータルスコアが分かるため、助手席に座ると必然的に入力する係になってしまいます。

そのため助手席ではゆっくりできないことも……。後列のほうが荷物の出し入れもしやすいこともあり、セルフの場合は後列に座ってもらうようにしましょう。

このように「目上の人にどこに座ってもらうか」はラウンドする人数やキャディの有無で変わってくるということです。

◆積まれたバックの位置で席が決まる?

セルフでラウンドする場合、カートに座る席は「目上の人」など人間関係ではなく「カートに積まれたバックの位置」で決まると考える人もいます。具体的には以下のようなルールです。

・(積まれたバックが)一番左→運転席
・左から2番目→後列左
・一番右→助手席
・右から2番目→後列右

このようなルールに従って座れば、次のホールに移動する際など全員でカートに乗るタイミングに動線が交差せずにスムーズです。

バックを積む順番は、ポーターがマスター室から渡された組み合わせ表に従って積み込みます。目上の人が後列になるように、あらかじめバックの積み込み順をゴルフ場に伝えておくのも、気配りの一つとして知っておきましょう。

キャディバッグの順で着席すると導線がスムーズに

◆乗る順番は目上の人からにするとスムーズ

カートに全員で乗るタイミングは意外に少なく、
1.ティショットを打ったとき
2.ホールアウト後、次のホールに移動するときぐらいです。
それ以外は打つ順番やボールの落下地点など、乗る人は状況により変わります。

そのため「上座はどこかな?」と毎回考えるより「目上の人が好きな位置に座ってもらう」ようにすると迷わずスムーズです。

しかし、どの位置が一番心地よいかは状況によって変わってくるため、一概に「この席」とはいえません。「ゴルフは遊びなので、あまり気を使われたくない」と思う人もいるため、遠慮しすぎると返って失礼に当たることもあるのです。

数人が同時に乗り込むタイミングになったときは、目上の人から先に乗ってもらい、その後は各自が自由に座るようにしましょう。

◆運転は率先して行うのが好印象

カートの運転はキャディ付きの場合はキャディが運転しますが、セルフでラウンドする場合は誰が行うのがマナーとして正しいのでしょうか?

カートの運転は一般的に「目下の人」が行うのが良いとされています。しかし、カートの運転が好きな人もいるので、あまり固執しなくても良いでしょう。運転していただいた場合は「ありがとうございます」とお礼を伝え、遠慮なくお願いしたほうが喜ばれます。

では「カートを誰が動かすのか?」についてはどうでしょうか。これは「気が付いた人=余裕がある人」と考えれば問題ありません。初心者のうちは自分のことで精いっぱいなこともあるため、余裕のある人に任せるのが一番です。

接待の場合は「接待する側の人」が運転するのが一般的ですが、自分がどのような立場であっても、率先して運転するように心がけると好印象です!

◆席順よりもファストプレーでスマートに移動しよう

ラウンドで大切なマナーは「スロープレーにならないこと」です。席順を気にするあまりスロープレーになるとマナー違反になり、後続の人にだけでなく目上の人にも迷惑をかけてしまいます。そのため、スロープレーにならないようにカートを動かすことが大切です。

たとえば自分のボールがカート道と反対側にある場合は、運転は他の人に任せて素早くボールの場所に移動します。また、次に打つ人はコース側の降りやすい位置に座るように調節すると、ボール位置に早く到着でき、進行を早められます。

◆カートは安全運転で停止位置に従う

カートのマナーとしてもう一つおさえておきたいことは「安全運転を心がける」ことです。

カート道は狭い斜面やでこぼこ道が多く、急ハンドルや急ブレーキは事故につながる可能性があるので絶対にしてはいけません。自走式の場合はハンドル操作が必要なので、運転に自信がない人は他のメンバーに任せておくほうが無難です。

初心者のうちはカートを気にしている余裕は恐らくないので、無理して運転しようとせず自分のプレーと最低限のマナーを守ることに集中しましょう。

また、ティグラウンド横やグリーン周りには、後続や隣接のコースを回っている人の邪魔にならないように「停止位置」と書かれた場所があります。中途半端な位置で止めるとプレーに影響したり進行を遅らせたりしてしまう原因にもなるため、できる限り停止位置まで進めてから止めてください。

◆カートの上座を気にするより、楽しく回ることが一番

ラウンドは「プライベートの場」と考える人が多く「へたに気を使われてしまうと楽しめない」と感じる人もいます。席順を気にし過ぎるのはスロープレーにつながり、かえって失礼に当たるので「手際よく乗る!」ことを重視しましょう。

初心者のうちは自分で何とかしようとし過ぎずに「お願いします!」と素直に頼ったほうが好印象です。ラウンドは接待の場と考えるよりもコミュニケーションを深める良い機会と考え、楽しんでラウンドしましょう!

取材・文/夢書房

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