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「新NISAを知ろう!【1】」お金の教科書Vol.30 #リアルボイス

  • 2023.10.29

毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか? 「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず! “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「新NISAを知ろう!【1】」です。

新NISAを知ろう!【1】

西山美紀さん ファイナンシャルプランナー。お金、生き方などをテーマに取材を重ね、日々にうるおいをもたらしてくれるお金の貯め方、使い方を発信中。All About貯蓄ガイド。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)など。

貯蓄未知子(ちょちく・みちこ/34歳・会社員) 都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円+口座に残った分のみ。奨学金は完済。家を買うべきか悩み中。

実は世代で差があるNISAの実施率。

未知子:ここ最近、新NISAの話題をよく見聞きするようになりましたが、まだ何もリサーチできていないので焦ってます…。

西山:来年から新たに制度が切り替わるので、いよいよ関心が高まってきた感はありますね。ところで、未知子さんは現行のNISAはやっていますか?

未知子:お恥ずかしながら、それすら未着手で…。やらねばと思いつつ、いまいちよくわからなくてそのままになってます(汗)。

西山:大丈夫。未知子さんの世代でそういう人は多いと思いますよ。金融庁が実施した「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」で、一般NISAとつみたてNISAの口座開設者数が年代別に公表されています。それによると、今年6月末の時点で口座を開設している人のうち、20~30代の割合は全体の27.8%。実際にNISAをやっている人たちの7割超は、40代以上なんです。下にanan世代の女性にリサーチした結果がありますが、Q1を見てもよくわかりますね。

未知子:確かに、大多数が私の仲間!(笑) 何となく誰もがやっているような気がしていましたが、実は私たちの世代だとそうでもないんですね。ちょっと安心しました! でもQ2以降を見ると、新NISAをやると決めている人たちは、具体的な投資額や使い道などある程度ビジョンがあるってことですよね。

西山:そうですね。Q2で検討中と答えた人が案外多いことからも関心の高さが窺えます。また、NOと答えていても、その理由に「仕組みがよくわからない」と回答した人の割合が高いのを見ると、興味はあるけれどとりあえず様子見、といった人もいそうですね。

anan世代が始めるべきタイミングは?

未知子:やっぱり、始めるならこの機にってことなんですかね?

西山:新NISAに限らず、お金にまつわることはやりたいと思ったときが始めどき! まずはきちんと制度を理解して、どのくらいなら投資に回せるか、自分のお金の流れを把握することが重要です。その上で自分にはまだ早いと思ったらやめてもいいし、いつ始めても遅すぎることはありません!

未知子:そうですよね。ちゃんと決断している同世代がいるのを見ると、私もしっかり理解したい! 何から手をつければいいのかすらわかっていませんが、新NISAについて詳しく教えてください!

西山:わかりました。では次回、わかりやすくレクチャーします!

20~30代女性300人にリサーチ! 新NISA、どうするか決めた?

Q1. 現行NISA(一般NISA、つみたてNISA)はやっていますか?
YES…28%

やっているのは約3割。年齢的に給与水準が低めなことや、将来設計を立てるにはまだ早いなど、世代特有の事情もありそう。

Q2. 2024年から、新NISAを始める予定はありますか?
YES…24.0%、NO…53.3%、検討中…22.7%

YESと検討中を合わせると、NOとほぼ同率という結果に。現行NISAはやっているが、新NISAをやるかは検討中という人も。

Q3. Q2でYESと答えた方へ。毎月いくらぐらい投資する予定ですか?
5,000円以下…29.1%、5,001円~10,000円…16.7%、10,001円~30,000円…25.0%、30,001円~50,000円…20.8%、50,001円~100,000円…4.2%、100,001円~200,000円…0%、200,001円~300,000円…4.2%

現行のつみたてNISAの毎月の上限額である3万3333円以下を投資予定と答えた人が7割を超えた。それに対して、10万円以上の額を投資予定だという人もちらほら。

Q4. Q2でYESと答えた方へ。新NISAでの資産や運用益は、何に使う予定ですか?(複数回答可)
1位:老後資金…66.7%、2位:旅行や大きな買い物などの娯楽・豊かな生活費用…27.8%、3位:病気など万が一の備え…23.6%
その他:子どもの教育資金、住宅資金、結婚・出産資金、親の介護費用、留学など自己投資費、未定など

長期の資産形成に適した制度だけに「老後資金」と答えた人が66.7%。一方で、投資期間の無期限化により用途の自由度が広がったことを感じさせる回答も目立った。

Q5. Q2でNO、検討中と答えた方へ。新NISAをやらない、あるいは迷っている理由はなんですか?(複数回答可)
1位:仕組みがよくわからない…53.5%、2位:損をしたくない…33.8%、3位:新NISAに回すお金がない…32.0%
その他:投資は危険・ギャンブル的なイメージがある、口座開設などの手続きが面倒など

制度への理解不足を挙げる声が多く、次点がほぼ同率で「損をしたくない」「新NISAに回すお金がない」。資金の問題以外は、投資の知識を得れば解決できそうなことも。

次回は、2372号(2023年11月8日発売)掲載予定です!

※『anan』2023年11月1日号より。イラスト・小迎裕美子 取材、文・宮尾仁美

(by anan編集部)

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