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離婚しても父親なのに…子どもたちとの面会交流でくらった元妻の嫌がらせ【第9回】

  • 2023.10.29

妻に不倫されて離婚した祐介さん。しかし、祐介さんが新しいパートナーと同棲をし始めた途端、元妻は子どもたちとの面会交流を拒否。祐介さんは面会交流調停を起こし、面会に関するルールが決まりました。ようやく子どもたちとの面会が決まった祐介さんでしたが、久しぶりの面会はトンデモだらけでした…。その模様を私、野々原なつめがお届けします。【実は身近にある不倫】

【実は身近にある不倫】面会交流時に「パパ」と呼ばれない?!

不倫裁判が終盤を迎えた頃、祐介さんは、子どもたちとの面会交流が再開となりました。実に1年半ぶりだったのですが、蓋を開けてみるとトンデモだらけでした。

「まず、元妻となかなか連絡が取れず面会交流の日程が決められませんでした。仕事の都合があるので、休みの申請を早めに会社に出さなければならないのに、元妻は1週間も僕のメールを無視することもありました。ようやく面会交流の日程が決まり、遊園地で会うことになったのですが、今までの面会も当日ドタキャンがあったので、本当に会えるのかどうか不安でした」

面会交流当日、元妻は子どもたちを連れて遊園地の最寄り駅にやってきました。面会交流調停では「元妻同伴のもと会う」「第三者(交際相手)に会わせない」となっており、元妻は「遊園地の前に喫茶店があるので、そこで交際相手が現れないか見張っている」とのことでした。しかし、遊園地の駅前に行ってみると喫茶店などありません。元妻は祐介さんがひとりであることを確認すると、すぐに帰っていったというのです。

「1年半ぶりに子どもに会えて涙が出ました。でも、子どもたちの様子がなんだかおかしいんです。僕に対してすごくよそよそしくて…。元妻と別れて遊園地の中に入ると、若干子どもたちの緊張がほぐれてきました。だけど、僕のことを『パパ』と呼ばずに名字の『鈴木さん(仮名)』と呼んでくるんです。長男に聞いてみると、元妻から『あの人はもう親じゃないからパパじゃなくて鈴木さんと呼びなさい』と言われたらしいんです。とても寂しかったです」

しばらくは祐介さんのことを「鈴木さん」と呼んでいた子どもたちですが、妹が長男に「ママがいないから、内緒で今だけパパと呼ぼう」と言ったそうです。そこから妹は「パパ」と呼び始めましたが、長男は頑なに「パパ」と呼ばず「ねぇ」などと呼びかけていたといいます。おそらく長男は、母親にバレたときのことを考えてパパ呼びをためらったと考えられます。祐介さんにとっても長男にとってもぎこちない関係になっていたようです。

「さらに元妻の嫌がらせがありました。長男のスマホがロックされており、家に帰ったら元妻に解除してもらえると言っていたんです。これは僕が子どものLINEを追加しないようにするためのようです。長男も『なんでパパとLINEをしたらいけないのかわからない』と僕とのLINEのやりとりを望んでいました」

パパと呼ばせないことや、子どもが望んでいるのに祐介さんと連絡を取らせないようにすることは、心理的虐待にあたります。元妻は子どもたちに強い禁止令を出していることがうかがえます。

「楽しい時間はあっという間に過ぎ、遊園地の最寄り駅に元妻が迎えにきました。次に会えるのは翌月です。ちょうど長男の誕生日の月だったので、元妻に長男に何が欲しいか聞いてほしいとメールするも、『それは子どもに直接聞いてください』とそっけない返信がきました。子どもとLINEできずやりとりができないから元妻に聞いているのに、本当に理解に苦しみます。何度か連絡してようやく欲しいものを聞けたのですが、レアでなかなか手に入らないものだったので第2希望まで聞きました。第1希望のレアなおもちゃを頑張って手に入れ、第2希望のものも一緒に購入したことを伝えると、『ゴミになるのであまりモノを与えないでください』と腹の立つ返信がきました。それに加え、翌月の面会交流の日程もなかなか決めてくれません」

今回の面会交流で元妻との連絡がスムーズにいかなかったことを弁護士に伝えた祐介さん。すると弁護士はまた面会交流拒否が始まった場合は、罰金5万円の手続きをすると言ってくれたそうです。

今後の面会交流はどうなってしまうのでしょうか。祐介さんが「あなたの返信があまりにも遅いので、また面会交流調停をやり直しましょうか?」とメールすると即座に返信が来たそうです。やはり第三者が入ると弱くなるのでしょう。面会交流は子どもの権利です。子どもの心が傷つけられず、健やかに育つことを願います。

取材、文 野々原なつめ

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