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【日本橋】ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン@アーティゾン美術館

  • 2023.10.28
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日本橋にあるアーティゾン美術館では、「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」が2023年11月19日(日)まで開催されています。

ジャム・セッションとは

アーティゾン美術館のコンセプト「創造の体感」を体現する展覧会です。 アーティストと学芸員が共同して、石橋財団コレクションの特定の作品からインスパイアされた新作や、コレクションとアーティストの作品のセッションによって生み出される新たな視点による展覧会を構成しています。

出典:リビング東京Web

会場入口

石橋財団コレクションと現代美術家の共演「ジャム・セッション」の第 4 弾として山口晃氏の作品が展示されています。山口晃氏が選んだのは雪舟《四季山水図》とセザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》です。

雪舟に基づくインスタレーション、そして、セザンヌ理解に向けた自由研究という油彩、水彩、インスタレーションと云った様々な手法で表現されています。

山口晃プロフィール

1969年東京生まれ、群馬県桐生市に育つ。96年東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。13年『ヘンな日本美術史』で第12回小林秀雄賞受賞。日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描かれる作風が特徴です。

出典:リビング東京Web

山口晃氏

絵画、立体、漫画、インスタレーションなど表現方法は多岐にわたります。国内外での展示も多数あります。東京メトロ日本橋駅のパブリックアート、東京 2020 パラリンピック公式アートポスターを制作しています。

展覧会場入口を入るとうす暗い階段があります。

出典:リビング東京Web

《汝、経験に依りて過つ》のタイトルを正に実感する展示スペースです。 かつて豊島園にあったアトラクションを山口氏の解釈で再現したインスタレーションの展示です。展来会タイトルのサンサシオンはフランス語で「感覚」を意味し、大変インパクトのある展示です。*一部の展示作品の構造上、歩きやすい履き物でのご来館をお薦めします。

出典:リビング東京Web

展示風景《汝、経験に依りて過つ》2023年

山口晃氏がジャム・セッション展覧会のテーマに選んだ雪舟《四季山水図》の作品です。

出典:リビング東京Web

展示風景 雪舟《四季山水図》絹本墨画淡彩 4幅対 室町時代 15世紀 石橋財団アーティゾン美術館、重要文化財

こちらは山口氏のインスタレーションです。雪舟の世界観を鑑賞し、山口氏のインスタレーションの作品を鑑賞すると新たな感覚(サンサシオン)が刺激される様な展示スペースです。

出典:リビング東京Web

展示風景 山口 晃《アウトライン アナグラム》2023年

正面からだけではなく横から鑑賞すると立体的な空間演出が良くわかり、新たな面白みを感じます。

出典:リビング東京Web

展示風景 山口 晃《アウトライン アナグラム》2023年

《アウトライン アナグラム》の制作過程も展示されているので作品の理解も深まりそうです。

出典:リビング東京Web

展示風景 山口 晃《アウトライン アナグラム》2023年

セザンヌについての考察

山口氏がジャム・セッションの題材に選んだセザンヌについてのコメントが壁新聞の様に展示されています。

出典:リビング東京Web

展示風景

アーティゾン美術館所蔵のセザンヌの作品です。

出典:リビング東京Web

展示風景 左:ポール・セザンヌ《鉢と牛乳入れ》1873-77年頃中:ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904-1906年頃、右:ポール・セザンヌ《帽子をかぶった自画像》1890-1904年頃

山口氏が選んだセザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》です。

出典:リビング東京Web

展示風景

山口氏の作品の作業工程も展示されています。

出典:リビング東京Web

展示風景

出典:リビング東京Web

展示風景

左は本展覧会のメインビジュアルの作品《来迎圖》です。

出典:リビング東京Web

展示風景左:山口晃《来迎圖》2015 年、作家蔵右:山口晃《大屋圖》2023年、作家蔵

話題作の原画を初公開

2019 年に放映された NHK 大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」のオープニングタイトルバック画となった《東京圖1・0・4輪之段》が初展示されています。とても細密に描かれています。

出典:リビング東京Web

展示風景 山口晃《東京圖1・0・4輪之段》2018-2023 年、作家蔵

《当世壁の落書き 五輪パラ輪》は漫画形式でウイットに富んだ内容になっており読み応えがあります。

出典:リビング東京Web

山口晃《当世壁の落書き 五輪パラ輪》(部分)2021 年、作家蔵

【山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン】展のインスタレーションは、トリックアート的な要素も感じられ雪舟、セザンヌと云った西洋と東洋の巨匠からインスパアされた新たな作品を新鮮な気持ちで鑑賞する事ができました。視覚認知機能を改めて意識し、五感が刺激され印象に残るユニークな作品です。

《東京圖1・0・4輪之段》の作品はダイナミックで細密に描かれており《当世壁の落書き 五輪パラ輪》はユーモアたっぷりの壁新聞漫画の様なユニークな作品です。見応え、読み応えがある展覧会ですので会場に是非足を運んでみては如何でしょうか。

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