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ニースから日帰り!富豪大国モナコとおとぎ話のようなエズ村を1日で巡る欲張り旅

  • 2023.10.27

こんにちは、トラベルフォトライターのKANAです。イギリス・ロンドンに住みながらヨーロッパ各国を巡る筆者が今回ご紹介するのは、大富豪が集まるセレブ大国モナコと、まるでおとぎ話のような世界を楽しめるエズ村。

雰囲気のまったく異なる2つの都市を、ニースから半日ずつ日帰りで旅してみました。タイムスケジュールや街の雰囲気など、次の旅の参考にしていただければ幸いです。

ニースから日帰り旅をしよう!

南フランスを代表する人気観光地、ニース。「ニースは秋が狙い目!南フランスのビーチリゾートを暮らすように旅しよう」でもご紹介したように、ニースはとても小さな街なので、1日もあれば有名な観光スポットを制覇できます。

せっかく南フランスを訪れたなら、コードダジュールと呼ばれる地中海沿岸の街たちを巡ってみてはいかがでしょうか。中でも人気の観光スポットとして知られているのが、世界で2番目に小さな独立国家であるモナコと、おとぎ話のような世界を楽しめるエズ村。

全く雰囲気の異なる2つの街を1日で巡ってみたので、ぜひ次の旅の参考に覗いてみてください。

ニースからモナコへ出発。天使の湾を眺める贅沢な旅路

まずはニースの主要駅「ニース・ヴィル駅」からモナコへ出発です。ニースからモナコまでは電車で片道約20分。頻繁に電車が発着しており、モナコだけの日帰り旅ならお昼頃に出発しても十分に楽しめます。

車窓からは「天使の湾」と称される美しいコードダジュールの絶景を眺めることができ、とても贅沢な旅路。移動しているだけで心癒やされます。

モナコは世界で二番目に小さな独立国として知られていますが、入国審査などは一切ありません。ニース⇔モナコ間でのパスポートは不要なので、もしパスポートをホテルに置いてきてしまっても、安心して乗り込みましょう。

富豪大国!モナコでグルメを満喫

一人当たりの国民所得がヨーロッパで最も高いとされるモナコ。豪華なホテルやレストラン、デザイナー・ブティックが立ち並び、贅沢な富の雰囲気が醸し出ています。

年間晴天数も300日以上と言われているだけあり、10月中旬でも半袖で十分なとても温暖な気候。街並みもニースとはまた一味違った、南国らしい雰囲気です。

全体的にカラフルな建物も多く、市内のいたるところに防犯カメラが設置されていて治安もいいため、一人旅でも安心して街歩きを楽しめます。

フランスとイタリアが隣国となるモナコは、それぞれの国の影響を強く受けており、おいしい料理が比較的安価で楽しめることでも有名です。

少し早めのお昼ごはんにおすすめなのが、中心部にある「Marché Gustave Eiffel」と呼ばれるマルシェ(マーケット)。フードコートのような空間が広がっており、新鮮なお魚やお肉、チーズを気軽に楽しむことができます。

13時にはお店が閉店し、品切れになるものも多いので、12時前に訪れるのがおすすめです。街歩きの前の腹ごしらえにもぴったり。

カジノ・ド・モンテカルロでセレブ気分

モナコと言えば欠かせないのがここ、カジノ・ド・モンテカルロ(Monte-Carlo Casino)。1863年以来、モナコを象徴する高級で贅沢な空間の代表として知られています。

『ワイルド・スピード』や『007』などの有名映画のロケ地としても知られ、写真映えもばっちり。世界中から観光客が集まり、活気で溢れています。

カジノの目の前にはフェラーリ、ロールスロイス、ベントレーなどの高級車がまるで展示会かのごとくずらりと駐車されており、圧巻の光景。

観光客が見学できるのは毎日10時から13時までで、最終入場は12時15分です。見学は無料、かつIDの提示なしで誰でも入れて、スロットマシンなどが置いてあるサル・ルネッサンスと呼ばれる部屋も覗くことができます。ドレスコードも年齢制限もありません。

ただし、カジノのゲームルームへの入口は18歳以上、ID提示、ドレスコードなど細かいルールがたくさんあるため注意が必要です。

道路を挟んだ反対側は、ハイブランドショップが軒を連ねるブティック街。歩いているだけでセレブの世界を体感できます。

モナコからエズ村へ

セレブの空気を存分に楽しんだら、コードダジュールでも人気の高い観光地、エズ村に向かいます。

エズ村はニースとモナコの中間に位置するため、ニース方面に向かう電車で約10分、2駅で「Eze(エズ)駅」に到着します。駅からエズ村まではバスで15分ほど。駅の目の前のバス停なので迷う心配はありません。

フランスで最も高地にある海辺の村と言われているエズ村は、驚くほど険しい山頂に位置しているため、村まで向かうバスはまるでアトラクションのよう。崖ぎりぎりの細道はカーブの連続、反対車線の車とすれ違ったあとは自然と拍手が起こり、乗客に一体感が生まれます。かなり揺れるため、車酔いの心配がある方は酔い止めを飲んでおくと安心です。

まるでおとぎ話の世界!エズ村

コードダジュールの壮大な海岸線の眺めを堪能しながらバスに揺られていると、あっという間にエズ村に到着します。海から1.5キロほど高い大きな岩の上に、まるで鷲の巣のように建っていることから、「鷹の巣村」とも呼ばれるエズ村。おとぎ話の世界のような独特な雰囲気が魅力です。

村から見下ろすパノラマの眺望も格別。非日常体験の始まりにぴったりですよね。

エズ村に足を踏み入れると、まずはその独特で美しい光景に驚くことでしょう。石壁に囲まれた何本もの細道に、洞窟のようなお店がずらりと軒を連ねます。

香水店やすばらしい香りのスパイス、衣料品、家庭用品はもちろん、地元のアーティストによる水彩画や絵画、彫刻などの作品も多く売られており、お買い物好きにはたまらない空間です。

エズ村は多くの芸術家や職人に影響を与えた場所としても有名で、今もなおたくさんのアーティストたちが集まります。

あちこちにギャラリーが点在しており、まるで秘密基地のような店内には、他では見ることのできないオリジナリティ溢れた魅力的な品々が揃います。

エズ村は地図のように、城の麓を囲むような円形のパターンを形成しており、かつて城塞に囲まれていたことがよくわかります。

何世紀も前の石造りと、精巧な錬鉄製の街灯、パステルカラーの扉やシャッターが太陽の光を浴びて輝き、細かなディテールがエズに普遍的な魅力を与えています。

登り坂になっている道はすべて、「Le Jardin Exotique」と呼ばれるパノラマ庭園がある頂上に辿り着きます。この庭園へは1人7ユーロ(約1,100円)の入場料がかかり、チケットは入口で購入可能です。

階段や古代の石畳の道は驚くほどよく整備されていますが、歩きやすい靴を履いて訪れるのがおすすめです。かつてここに暮らした人々の人生に思いを馳せながら細長い通路を静かに散策するのは、まさに旅の醍醐味と言っても過言ではありません。

どこを切り取っても何か特別なものがあり、新しい発見や気づきに満ちていて、たくさんの知識を得られる場所です。

エズ村からニースへ

エズ村からニースまでは、先ほど来た道を戻るだけ。エズ村のバス停「Eze village」からエズ駅まではバスで片道約15分、エズ駅からニースのヴィル駅までは片道約15分です。バスと電車の本数が少なめなので、事前に時刻表を見ておくと安心です。

エズ駅の周りに目立ったお店はありませんが、歩いて5分ほどの場所に隠れたビーチスポットがあります。電車の待ち時間にのんびりと地中海を眺めながら過ごせるので、旅の締めくくりに夕日を眺めるのもおすすめです。

美しいコードダジュールを冒険しよう

今回はニースから日帰りでモナコとエズ村の2都市を巡る欲張りプランをご紹介しました。対照的な2つの街の雰囲気や歴史を肌で感じ、充実した1日を過ごせること間違いなし。

半日ずつでも無理なく見てまわることができたので、ニースからの日帰り旅の候補として記憶していただけたら嬉しいです。

All photos by Kana Kawahata

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