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「ダメな大人になるよね」したいのに、できない…自分を責めて苦悩する息子の姿に母は!?<親と宿題>

  • 2023.10.26

3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。学年が上がるにつれ、宿題は増える一方。3年生になったイチくんは、宿題を終わらせないまま登校します。それでも先生には叱られず、味を占めていたイチくんでしたが、ついに学校から電話が……。オニハハ。さんはイチくんを奮起させるべく、宿題をすることが大学進学の後押しになると力説しますが、当のオニハハ。さん夫婦は高卒。説得もむなしく、イチくんは「お父さんもお母さんも幸せそうだもん!」と笑顔を見せるのです。

「お父さんお母さん、勉強しなくても、結婚して子どもがいて仕事もして、今幸せそうだもん!」

「俺もそんな家族になりたいから同じが良い」——。

その言葉はうれしいものの、宿題への意欲にはつながらない。どうしたらイチくんをやる気にさせられるのか、オニハハ。さんは頭を抱えてしまいます。

やらなきゃって、わかっているのに…

「俺……ちゃんと宿題もできないで、ダメな大人になるよね……ごめんなさい……」

頭を抱えるオニハハ。さんを見て、イチくんは今にも泣き出しそうな顔で謝ります。

「ダメな大人になるワケないでしょ。イチがすごくやさしいの、お母さん、知ってるよ」

「イチは毎日頑張ってる。すごいんだよ。それにほら!! 宿題も半分は終わってる」

「でも俺、得意なこと何もないし、仕事もできないかも……」

「イチの好きなことは?」

「ゲーム。工作も好き」

「じゃあ、何か作ったりする仕事をすればいいんだよ〜」

すると、泣きそうなほどに曇っていたイチくんの表情がパッと明るくなり、さらには率先して宿題を再開したのです。

「イチは宿題をやらないんじゃなくて、できないのかもしれない」

「は?」

自分の好きなことの話になった途端、表情が明るくなったイチくん。オニハハ。さんは、宿題に必死に向き合ってきた息子の姿を思い返しながら、夫に語りかけます。

「宿題が進まない自分を責めている感じ……。やる気の問題だと思っていたけど、違うのかも」

「本人は一生懸命なんだけど、うまく進めない……みたいな……」

「じゃあ結局、終わらないのも仕方ないってことじゃん」

「ん〜……ただ……」

自分なりに頑張っているのに注意され、そのたびに萎縮しては自信もやる気も失ってしまう。そのことに気づいたオニハハ。さんは……

「私のせいなのかも……」

イチくんの懸命さを改めて感じ、自分を責めてしまうのでした。

つらそうな子どもの姿を見て、自分のことを責めてしまう……。お子さんの年齢にかかわらず、そうした経験のあるママやパパは少なくないのでないでしょうか?

子どもへの愛情があるからこそ、自分を責めてしまうのかもしれません。しかし、自己否定を繰り返すと苦しくなるばかり。心の健康を保つためにも、自分自身へのやさしさや思いやりを忘れずにいてくださいね。


著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。

ベビーカレンダー編集部

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