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グルマン温故知新:蔵前〈黒猫庵〉味も雰囲気もハイセンスなイマドキ蕎麦店

  • 2023.10.25
グルマン温故知新:蔵前〈黒猫庵〉の「海苔もおいしい玉とじそば」

黒猫庵(蔵前)

味も雰囲気もハイセンスなイマドキ蕎麦店

え、ワインバー⁉な外観。「そば」と書かれた木札がぶら下がる不思議な形の行灯(あんどん)に、この店、何かあるぞと胸が躍る。店名は、店主・長谷川僚さんが「子供の頃、『注文の多い料理店』の山猫軒の話が好きだった」こともあってのことだ。

店に入ると、まず目に飛び込んでくるのが石臼。ぐーるぐる回っている。その石臼を囲むように席が設けられている。奥にはシックなカウンター席。妻・美幸さんの明るいサービスも手伝って、アットホームな雰囲気だ。

グルマン温故知新:蔵前〈黒猫庵〉の「海苔もおいしい玉とじそば」
この見た目のインパクト。暑くても汗をかいても食べたくなる魅力に富む。蕎麦は栃木・鹿沼(かぬま)産キタワセの新蕎麦。だしは宗太ガツオとサバ節で。注目は海苔(のり)だ。店を開いてから知り合った〈ぬま田海苔〉の初摘み海苔と、甘味と旨味のバランスが絶妙の青混ぜ海苔の2種使用。海苔で味の変化を楽しむ。1,200円。
グルマン温故知新:蔵前〈黒猫庵〉の「本日の生牡蠣3種」
右から、北海道・厚岸(あっけし)「マルえもん」真牡蠣600円。身がプリッ、今の時季はクリーミー。長崎・新上五島町「椿」岩牡蠣780円。旨味満点。濃厚でクリーミー。愛知・知多半島1,580円。大きくて濃厚この上なし。
グルマン温故知新:蔵前〈黒猫庵〉の「キウイとバジルの白和え」
愛媛産のゴールデンキウイを使用。豆腐の白和え衣に、キウイとの相性を良くするため、クリームチーズを加えている。ローストしたクルミとバジルが食感と香りのアクセントに。ワインにも日本酒にも合う。800円。

店主は原宿や渋谷でレストラン事業に関わってきたが、将来的に夫婦でやれる店をと蕎麦屋に。蕎麦打ちは、研修は重ねてきたものの、いわゆる修業経験はない。が、蕎麦は端正で旨い。産地は毎日替えているそうで、蕎麦と蕎麦がきも産地を別に。

返しは3ヵ月は寝かせたものを使用。蕎麦前の一番人気は生牡蠣(なまがき)。全国から取り寄せているので、食べ比べてみたい。酒が進むこと間違いない。

グルマン温故知新:蔵前〈黒猫庵〉の店主・長谷川僚さん
店主が蕎麦に向かう姿勢は真剣そのもの。
グルマン温故知新:蔵前〈黒猫庵〉の店内
蕎麦屋というよりワインバーな雰囲気。近隣の客も多いという。リピートしたくなる。

Information

黒猫庵

〈くろねこあん〉
住所:東京都台東区蔵前3-6-8
TEL:03-5809-2326
営:18時〜22時LO(日15時〜20時LO)
休:月曜・第1・第3日曜

2023年5月10日オープン。夫婦揃って酒好きというだけあって、酒類充実。日本酒は冷酒が5勺一律580円、冷&燗5種600円〜。蕎麦は胡麻とくるみとピーナッツ940円、冷たいおそばの鴨南蛮1,820円など、そそられるもの多し。カウンターの棚に、返しの壺がずらりと並ぶ様子は壮観。冷酒5勺580円、グラスワイン白・赤各680円。豆腐の味噌漬け480円〜、蕎麦は十割せいろ880円〜。16席。

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