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これならできそう!生栗で『まろやかモンブラン』のレシピ

  • 2023.10.21

生栗が出回るこの季節だけのぜいたく、モンブランをおうちで手作りしてみませんか。

お菓子作りが好きな人でもモンブランと聞くと、なかなかのハードルの高さを想像してしまうもの。そこでできるだけ作りやすくシンプルにしたレシピを、菓子研究家・藤野貴子さんに教わりました。

『まろやかモンブラン』のレシピ

材料(直径5×高さ7~8cmのもの8個分)

〈マロンペースト(作りやすい分量・でき上がり380~400g)〉
栗……500g(正味300g)
上白糖(またはグラニュー糖)……110g
市販のスポンジ生地(直径15cmのもの)……2枚
生クリーム(乳脂肪分約40%のもの)……1カップ
上白糖(またはグラニュー糖)……20g
仕上げ用の粉砂糖……適宜

【point】栗は冷蔵または冷凍で一晩ほどおくと、甘みが増すので、できれば前日に準備を。

作り方

(1)栗をゆでる
鍋にたっぷりの湯を沸かし、栗を入れて弱めの中火で約40分ゆでる。ときどき様子をみながら、水面がふつふつと静かに沸騰しているくらいの火加減に調整する。先端の皮のすきまから竹串を刺し、すっと通るようになったらざるに上げて水けをきる。


(2)身をくりぬいて細かくつぶす
栗を厚みが半分になるように包丁で切る。渋皮や堅い部分が入らないようにスプーンで身をくりぬき、ボールに入れる。マッシャー(なければフォーク)でつぶし、さらにゴムべらでボールに押しつけながらできるだけ細かくなるようにつぶす。

【point】栗は厚みが半分になるように切ると、断面が広くなって、身がくりぬきやすい。


【point】ゴムべらを短く持ち、ボールに押しつけて粒をていねいにつぶす。こうすると、裏ごししなくてもなめらかな口当たりに。
(3)マロンペーストを仕上げる
鍋に砂糖、(2)を入れ、水25mlを加えて、耐熱のゴムべらでよく練り混ぜながら中火にかける。ふつふつしてきたら1分ほど、粘りが出て、鍋の底からすくい上げると跡が残る程度まで煮つめながら練る。バットに取り出して平らに広げ、乾燥しないようにラップをぴったりとかける。粗熱が取れたら冷蔵庫に1時間ほど入れて冷やす。

 


(4)ホイップクリーム、マロンクリームを作る
ボールに生クリームを入れ、砂糖を加えて泡立て器で八分立て(角がピンと立つ程度)に泡立てる。別のボールに(3)を320g入れ、なめらかになるまでゴムべらでかるく混ぜてから、泡立てたホイップクリーム80gを取り出して数回に分けて加え、そのつどまんべんなく混ぜ合わせる。絞り出し袋(なければ厚手のポリ袋)2枚を用意し、マロンクリームと残りのホイップクリームをそれぞれ入れる。
※余ったマロンペーストは、そのまま食べたり、トーストに塗ったりしても。冷蔵で3~4日、冷凍で1カ月保存可。


(5)クリームを絞り出して仕上げる
スポンジ生地を直径約5cmのセルクル(グラスなどでも可)で8個抜く。(4)のホイップクリームの絞り出し袋の先を幅1.5cmに切り、スポンジの上に均等に山形に絞り出す。さらに、(4)のマロンクリームの絞り出し袋の先を幅1cmに切り、ホイップクリームの周囲に渦を描くように絞り出す。ペティナイフ(またはバターナイフ)でマロンクリームの表面をならし、山形に整える。器に盛り、茶こしを通して粉砂糖をふる。


【point】ホイップクリームは絞り出し袋の口をあまり動かさず、わずかに揺らしながら絞るときれいな山形になる。

 


【point】小さめのナイフで、下から上へ一気になでるようにして表面をならして。


おなじみの細い口金がなくても、ころんとしたかわいい山形に仕上がります。絞り出しがちょっとうまくいかなくても、あとからナイフで形を整えられるから安心。土台はスポンジ生地のほか、ビスケットやカステラなどお好みのものでOK! マロンクリームがゆるくならないよう、マロンペーストはしっかり煮詰めるのがコツです。

「これならできそう!」と思ったら、ぜひ作ってみて。

教えていただいたのは……

藤野貴子さん

菓子研究家。フレンチシェフの父、料理研究家の母のもとに生まれ、小学生のころから菓子作りを始める。2014年渡仏。帰国後の現在は、東京・日本橋のコーヒースタンド兼キッチンスタジオ「カストール」にて菓子教室を主宰。

(『オレンジページ』2023年11月2日号より)


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