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森崎ウィンさん「勇気をもらえる作品に出会えた」 映画『おしょりん』に出演

  • 2023.10.19

ミャンマー出身で、月9や大河ドラマなどでも注目度が高まる俳優・森崎ウィンさん。11月3日から全国公開される映画『おしょりん』に出演します(福井県では10月20日から先行公開)。現在では日本の眼鏡の95%を生産する福井県を舞台に、眼鏡作りを最初に手掛け奮闘する兄弟とその妻の姿を描いています。弟・幸八役を演じた森崎さんに、役との向き合い方などを聞きました。

直感を信じ突き進む姿に注目

――映画『おしょりん』への出演が決まったときの感想を教えてください。

森崎ウィンさん(以下、森崎): 福井県は眼鏡の生産で有名ですが、映画の脚本を読んで、その裏側に広がるストーリーを初めて知りました。歴史的な背景だけでなく、ものづくりに対する思いについても勉強になりました。0から1を生み出す難しさが描かれていて、すごく勇気をもらえる作品に出会えたなと思いました。

朝日新聞telling,(テリング)

――幸八(こうはち)を演じるにあたり、大切にしたことは?

森崎: 幸八は自分の信念や直感を疑わずに飛び込んでいく、とにかくまっすぐな人です。幸八自身はこの先、眼鏡は必ず大きな市場になり、人々の役に立つものだと信じている。でも、周囲からは猛反対されてしまいます。普通ならそこで「本当に自分は正しいのかな……?」と一瞬不安になりますよね。でも、幸八は揺るがない。そのストレートさやまっすぐさをいかに出すか、考えながら演じました。

僕自身もまっすぐな人間だと思いますし、直感に従って行動するタイプです。でも、年齢を重ねれば重ねるほど、経験や知識が増えて余計なことを考えてしまうこともあります。今回幸八を演じるにあたり、改めて自分の直感を大事にしていきたいと思いました。

――福井県での撮影はいかがでしたか。

森崎: 今回、初めて福井県に行きました。鯖江は、特に大きな娯楽施設があるわけではないのですが、なぜかずっといられる居心地の良い街だなと感じました。街自体がすごく落ち着く雰囲気でした。 映画では福井弁にも挑戦しています。その土地に住む人の言葉を1~2カ月で完壁に話せるようになるのは難しいことですが、方言の先生にも教えていただきながら演じました。

朝日新聞telling,(テリング)

――見どころを教えてください。

森崎: 信念を曲げずにやり遂げた結果、福井の眼鏡は世界からも評価されるものになりました。何かを始めたいと思っている方、思いを形にすることで悩んでいる方にとっては、すごく勇気を得られる作品になっていると思います。先人たちもそうやって困難を乗り越えてきたんだということを、この映画を通して感じていただけたら嬉しいです。

チームで作品を作り上げる魅力

――今回はエンディング曲も担当されています。

森崎: エンディング曲に関しては、自分の曲のようで自分の曲ではないような感覚ですね。この映画があるからこの曲がある。今まで自分が歌ってきた曲とは全然ニュアンスが違って、すごく映画に寄り添った楽曲に仕上がったのではないかと思っています。

――歌に演技、それぞれの仕事の魅力は?

森崎: お芝居も歌もシンプルに言って好きですね。僕は少しオタク気質なところがあって、映画作りや音楽作りをやればやるほど職人のような感覚になっていく。それが面白いと感じています。それに、映画も歌も、自分1人では作れません。衣装やメイクなど、それぞれ専門とする人がいて、みんなが責任感とプライドを持って仕事をしています。チームでリスペクトし合いながら、みんなで協力して、カチっとハマった瞬間はすごく気持ちいい。「やったぞー!」みたいな、特別な高揚感や達成感があります。

自分が関わったものが誰かの元に届いて、「あの作品で人生が変わった」なんて話を聞くと、やっぱりこの仕事をしていて良かったなと思います。作品を受け取ってくれる人がいるから僕らがこの仕事をできている。そのことを忘れてはいけないと思っています。

ヘアメイク:Keiji Udagawa(heliotrope)
スタイリスト:AKIYOSHI MORITA

朝日新聞telling,(テリング)

■尾越まり恵のプロフィール
ライター/株式会社ライフメディア代表。福岡県北九州市生まれ。雑誌、WEB、書籍でインタビュー記事を中心に取材・執筆。女性のハッピーを模索し、30代はライフワークとしてひたすらシングルマザーに密着していました。人生の決断を応援するメディア「わたしの決断物語」を運営中。

■品田裕美のプロフィール
1983年生まれ。出版社勤務を経て、2008年 フリーランスフォトグラファーに。「温度が伝わる写真」を目指し、主に雑誌・書籍・web媒体での撮影を行う。

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